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余計なことをやめるのがルール! ストレスや痛みから自分を解放する3つの方法

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開放的な女性

日々、ストレスを抱え、仕事や人間関係に思い悩み、また肩こりや腰痛、頭痛などの痛みに苦しみながら過ごしている人、とても多いと思います。そんな自分を解放して少しでもラクに生きられるようになると評判の「アレクサンダーテクニック」。100年以上前から使われている心と体の調整法のワークショップにお邪魔し、教師のマスダJ.逸子さんにお話を伺いました。

監修 : マスダ J.逸子

慢性的な肩こりと腰痛がきっかけとなり、アレクサンダーテクニックに出合い、その素晴らしさに感銘を受け、教師となることを決意する。3年間1620時間のハンズオンワークを含むトレーニングを終了し、Alexander Technique Institute of Los Angeles校を 卒業する。南カリフォルニアと東京に拠点を置いて活動中。

Contents 目次

問題の解決のために何かをするのではなく、 問題を起こしている余計なことをやめるという発想

アレクサンダーテクニック、おそらく聞いたことがある人は少ないでしょう。そもそもはオーストラリアの俳優だったF.M.アレクサンダーが舞台で声が出なくなってしまったことをきっかけに発見したという、効果的に自分の体の使い方を知るメソッドです。ハリウッドの俳優や著名なミュージシャン、アスリートなどが取り入れる欧米ではメジャーなメソッドなのだとか。
「アレクサンダーテクニックの基本は、まず、体や心が今どのような状態であるか『観察』し、不必要な緊張やストレスをリリースします。何かをする(Doing)のではなく、何かをしようとするのをやめる(Non-Doing)。これを『抑制』といいます。そして、体、とくに首が自由になるように『方向性』を示す、というものです。人はストレス等を感じているとリラックスしようと思っても、体のどこかに力が入ってしまうもので、『肩の力を抜いて』と言っても、むしろ肩を下げようと力が入ってしまったりするんです。肩を下げようとするのは“Doing”で、肩の力を抜く解決にはなりません。肩に無意識に入れてしまっている力に気づけば、それを意識的にやめようとするのが“Non-Doing”で、この余計なことをやめるという考え方がアレクサンダーテクニックです」 (マスダJ.逸子さん)

頭と首と胴体が正しい位置にある感覚を覚えて

「人間の頭は約5㎏あるといわれています。これを支えているのが首を含めた背骨(首は背骨の一部です)。なので、頭と首のバランスが崩れると、頚椎だけでなく、胸椎、腰椎、仙骨…と体全体に悪影響を及ぼします。まずは首の力を抜いて、頭が背骨の上にストンとのっかっている感覚を覚えましょう。首の力が自然に抜けて、肩が下がり、一方で頭が上のほうにス~ッと伸びると、背骨も伸び、胸が開き、酸素が体内にたくさん取り込めるようになります。そもそも緊張やストレスが強い人は呼吸がとても浅いので、この首の力をスッと抜く感覚を覚えるだけで、体がとてもいい状態になりますよ」

ストレスは自分が生み出していることを知ろう

心や体がストレスでぐちゃぐちゃになったときにおすすめなのが、紙に書き出すという方法。
「これは、客観的に自分を観察するのに役立ちます。紙を準備し、縦に3分割します。まず左側に自分の今のストレスと思っていることを書き出します 。そして、真ん中には自分の思考が生み出している感情を書きます。右側には、それを考えている時に自分の体がどのように反応しているかを書きます。例えば、左側に『仕事が忙しい』と書いたら、真ん中には『つらい』、右側には『肩が重く、頭痛がする』といった感じです。
ここで注目してほしいのは『仕事が忙しい』『嬉しい』『背中が広がっていく気がする』と書く人もいるということです。つまり『仕事が忙しい』ことがストレスなのではなく、それを『つらい』と思うあなたの思考がストレスを生んでいるのです。アレクサンダーは「刺激そのものがストレスなのではなく、刺激に対する“反応”がストレスである」と言っています。
『つらい』と思うことで、肩に力が入り、首が縮こまり、血流が悪くなって頭痛が起きているのかもしれませんね。これは実はグッドニュースです。ストレスは自分が生み出しているのだから、自分で解決できるということなんです。『つらい』と思うことはすぐにやめることはできなくても、体が観察できれば、それをやめることは、簡単とは言いませんができます。肩に力が入っていることがわかれば、抜く。首が縮こまっていることがわかったら、縮こまらせるのをやめてください。緊張している筋肉に、ゆっくりと言ってあげてください。なにもしなくていいので『大丈夫、緊張をリリースしよう』と思うだけです。思考は神経から筋肉に伝わっていきます」

アレクサンダーの言葉に『私たちは、体であろうと、思考であろうと、感情であろうと、すべてを筋肉の緊張に変えている。』というものがあります。つまり、自分が感じたり考えることは、体に影響を与えているということなんです。私たちはみんな、心と体がつながってひとつになった存在なのです」
緊張が強い人は、力を抜く感覚が自分だけではわからないことも。上手に力を抜くには、教師の方たちに直接体に触れて教えていただく(ハンズオン)のがおすすめ。興味のある人は、ぜひアレクサンダーテクニック、受講してみてください。

緊張やストレスから自分を解放する方法

  1. ストレスを感じたら、「私には時間がある」と一拍おく
  2. 何かをしようとせず、やめよう、と思う
  3. 首、肩の力を抜いて、体をラクにする


頭と首と胴体の関係がより楽になるように方向性を示す(プライマリーコントロール)ために、逸子先生がハンズオン(実際に体に触れて)して指導中。


横になって、体の力の抜き方をハンズオンしてもらうと、自分では力を抜いているつもりなのに、抜けていないことがよくわかる。

関連リンク

自分の使い方トレーニング *nobinobiの術*

写真・文/FYTTE編集部

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