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妊娠してお腹が大きくなってくると、横になるのもなかなか大変。母親の姿勢は赤ちゃんにもいろいろと影響します。このたび、妊娠の後期にあお向けで眠ると、赤ちゃんの出生体重が若干少なくなるという報告が。子宮に行く血流が少なくなることが関係している可能性もあるよう。気をつけておくとよいかもしれません。
Contents 目次
３か国の研究データを分析
妊娠すると、お腹がだんだんと張ってきます。日常生活のさまざまな場面で支障を来してきますが、妊娠前のようにいかなくなるのは寝ることさえも同様です。これまでの研究によると、妊娠後期の女性があお向けに寝ていると、血液の流れが大きく変わって子宮や骨盤に行く血液が減少。そのため胎児の発育が制限される可能性が指摘されています。また、妊婦があお向けで眠ると、死産のリスクが2.6倍になるという最近の研究結果も。
そこで、今回ニュージーランドの研究グループは、妊娠後期（28週以降）の人を対面調査したニュージーランド、オーストラリア、英国の4つの研究をまとめて解析したデータをもとに、妊娠後期の人があお向けで眠ったときの影響について分析しました。今回の研究で注目したのは、新生児の出生体重への影響です。
あお向けで眠る人は少なかったものの…
わかったのは、あお向けに眠っていた女性では、赤ちゃんの出生体重が軽くなる可能性があるということです。妊娠後期の1760人中、57人（3.2％）が過去１〜４週間の間を振り返り、ふだんはあお向けで眠っていると回答。新生児の平均出生体重は、あお向けで眠った人では3410g、それ以外の姿勢の人では3554gとなり、144gの違いがありました。この差は、在胎日数や赤ちゃんの性別を考慮して算出された基準体重で見ると、10％分の違いと計算できました。
こうした研究結果を踏まえ、研究グループは「血流の点なども含め出生体重のことを考えると、横向きで寝るほうがよいのではないか」と説明しています。
今回の研究データでは、あお向けで寝ている女性が少なく、出生体重の差も小さいなど、完全に結論を出せない面もありますが、妊娠中にどのような姿勢で寝るのがよいか、参考にしてもよいかもしれません。
＜参考文献＞
JAMA Netw Open. 2019 Oct 2;2(10):e1912614. doi: 10.1001/jamanetworkopen.2019.12614.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31577362
https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2752091
Going to Sleep on Your Back in Late Pregnancy
https://media.jamanetwork.com/news-item/going-to-sleep-on-your-back-in-late-pregnancy/
Supine sleep in late pregnancy may promote low birth weight
https://www.mdedge.com/obgyn/article/209379/obstetrics/supine-sleep-late-pregnancy-may-promote-low-birth-weight
