「片づけ方」がわかると「ダイエット」もうまくいく！

スリムで軽やかな梶ヶ谷さんですが、じつは若い頃からムリなダイエットをくり返し、体を壊してしまうこともあったそう。そんな梶ヶ谷さんの体重が初めて大きく変化したのが、出産のとき。

「出産後に15kgくらい増えてしまいました。ダイエット食品に頼って10kgやせたものの、お金をかける方法は続かないと実感。２人目の出産でも太ってしまいましたが、そのとき、整理収納アドバイザー資格で学んだ片づけの考え方をダイエットにとり入れたところ、見事出産前よりもやせることができました。」

整理収納とダイエットは似ている点が多く、整理収納の考え方が身につくと、日々生活する中で「今自分は、本当にお腹が空いているのかな？」と考えるようになり、やせる習慣も自然と身についていったそうです。

「万年ダイエッターだった私は、ただ漠然と『やせたい』という気持ちで新しいダイエットに飛びついていましたが、今思えば、うまくいかないのも当たり前。私が見落としていた大事なことは、『やせられない（片づかない）原因を追求しなければ改善できないし、改善法は原因と目的によって異なる』という、整理収納にもいえる考え方でした。たとえば、ひと口にダイエットと言っても、筋肉女子を目指す場合とやわらかボディを目指す場合ではアプローチが変わりますし、片づけもファミリーとシングルでは収納法が異なりますよね。

『片づけもダイエットもうまくいかない』とお悩みの方は多いですが、それはあなたが悪いのではなく、アプローチの仕方が、あなた自身の原因や目的、性格、ライフスタイルに合っていないから。まずは自分としっかり向き合って、やせられない（片づかない）原因が何なのかを追求してみましょう！」（梶ヶ谷さん）

１日３本のアイスを２本にすることからでOK

梶ヶ谷さんによると、片づけやダイエットを成功に導くプロセスは次の３つ。

１．片づけやダイエットの、明確な目的を持つ

２．片づかない・やせられない原因をよく考える

３．原因に応じて、できることから改善する

では実際、どのように「目的」や「原因」「改善法」を見つければよいのでしょうか？

「私がダイエットを始めたときは、『かわいいね』と言われるようなお母さんになることを目的にしました。次に、やせられない原因を考えてみました。私は甘いものが大好きで、暇さえあればおやつに手を伸ばしていたことに気がつき、１日３本食べていたアイスを、１日２本に減らすことからスタート。午前中にガマンをしたご褒美が昼に回ってくるのでストレスなく続けられ、結果的に１日１本まで減らすことができました！

以前は『今日から絶対食べない』などと決めて、結局続かず自分を責めることのくり返し。片づけも一緒で、一気にキレイにしようとすると、途中でザセツやリバウンドにつながります。片づけもダイエットも成功に導くカギは『ムリをせず、楽しむこと』。その積み重ねで、必ずよい循環ができていきます。すぐに結果を出すことを目指すのではなく、継続できる自分に合った方法を見つけ、焦らず、急がず、マイペースに楽しむことを心がけましょう！」

あなたの家や体が太る原因は、何タイプ？

自分に合った片づけ方やダイエット法を見つけるためには、まず自分自身としっかり向き合うことが大切。最後に、梶ヶ谷さんが教える家や体が太ってしまう原因や、ムリなく楽しみながらできる改善法をご紹介します。あなたはどのタイプに当てはまるでしょうか？

＜家が太る主な原因と改善例＞
※いくつか当てはまることもあります
・ 買いすぎタイプ・・・・買いものに行く回数を減らす、買うものリストを作るなど
・ 捨てられないタイプ・・・・買うときの意識を高めて、捨てない持ち方をするなど
・ もらい物が多いタイプ・・・・いただいても大切にできないものは「断る」など
・ 捨て方がわからないタイプ・・・・処分の仕方を自治体に問い合わせる、リサイクルに出すなど

＜体が太る主な原因と改善例＞
※いくつか当てはまることもあります
・ 甘いものが好きなタイプ・・・・ローカロリー・低糖質のものを選ぶ、買う量を減らすなど
・ ムダ食いが多いタイプ・・・・ １日何回、いつ何を食べているかを確認し、回数を減らすことから始めるなど
・ 運動不足タイプ・・・・運動不足の原因と、ムリなくできることを考え、１日１回から始めるなど
・ 脂っこいものが好きなタイプ・・・・食べる時間・量を工夫するなど

自分に当てはまる項目は見つかりましたか？　家や体が太ってしまう本当の原因を考えることが大切な第一歩。次回はいよいよ実践編！　心も体もスッキリする収納法についてお届けします。

取材・文／井上幸恵