コロナ禍で買い物の回数を減らしている人が多い昨今。加えて家での食事が増え、家事の負担を感じていませんか。そこで便利なのが冷凍保存です。ただなんとなくしている冷凍保存もちょっとしたコツをとり入れれば、おいしさそのまま、料理の負担も減らすことができます。今回は、料理研究家・岩﨑啓子さんの著書『週1回の買い物でOK! 冷凍名人が伝授 冷凍保存でこんなに節約!!』からご紹介していきます。
Contents 目次
週1回の買い物で時短・節約・エコ!
まず、週1回だけに買い物の回数を減らすと、お金も時間も節約できます。
どのくらい節約できるかというと、
毎日買い物 30分/1日× 31回=930分 (15時間 30分)
まとめて買い物 30分/1日× 4回=120分 (2時間)
→ 810分 (13時間30分) の時短!
1か月で13時間半もの節約になります。これなら調理や仕事への気持ちの余裕も生まれますね。
そして経済的にも岩﨑さん宅(1人分)の家計で比較してみると、
毎日買い物 レシピごとに買い物した合計は34,967円
まとめて買い物 週1回まとめ買いした合計は22,886円
→ なんと月に12,081円も節約!(※主菜のみの合計です)
さらに、ただ冷凍するだけだと、使わずに捨ててしまったり、冷凍したものを使うためにわざわざ買い物したりと、冷凍保存のメリットが生かされないこともありますが、岩﨑さんの冷凍法は、味つけをしたり、調理に用いやすい工夫で、ただ冷凍するだけに比べて食品ロスを大幅に減らします。
冷凍保存の基本1 ぺたんこ・ばら・ぴちっと
岩﨑さんの超冷凍法は、“ぺたんこ・ばら・ぴちっと”の3テクがポイントです。それさえしておけば、ただ冷凍するよりも何倍もおいしさが違います。
【ぺたんこ冷凍】
ひき肉などは、すばやく凍らせるためにぺたんこにします。あとで調理しやすいように、1回分の使用量に小分けしておくとさらに便利です。
【ばら冷凍】
冷凍保存の利点を最大限に生かしてくれるのが、ばら冷凍です。ひき肉や魚の切り身などはもちろんですが、野菜もばら冷凍しておくと、必要な分だけを使うことができるので調理しやすく、ムダがなくなります。
ピーマンの場合は、せん切りにしてラップを敷いた金属製トレイに並べ、さらにラップをかけて冷凍室へ。凍ったピーマンを冷凍用保存袋に入れて冷凍保存します。
【ぴちっと冷凍】
魚の切り身やとんかつ用の肉など厚みのあるものは、“冷凍やけ”を防ぐためにもラップでぴっちり包んで保存袋に入れます。脂身が多い部位は冷凍やけをすると風味が落ちてしまうそうです。
冷凍保存の基本2 そろえておきたい冷凍ツール
シール&油性マジック
冷凍保存したものは、2~3週間で食べきるのが理想。だから食材名と冷凍日は必ず書き込んでおきます。「これ、いつのだっけ?」と捨ててしまうことがなくなります。
金属製トレイ
安心でおいしい冷凍保存の最大のポイントは“急速”に冷凍することです。そこで活躍するのが熱伝導率のいい金属製のトレイ。金属製バットや菓子缶のふたでも大丈夫です。
ラップ& 冷凍用保存袋または保存容器
ラップは食材が空気にふれて酸化し、品質が劣化してしまうことを防ぐ大事な役割を果たします。ただ、ラップには微細な穴が空いているので、これだけでは乾燥したり、臭いが移ったりするので、二重保存にしておいしさをキープします。
ちなみに、やりがちなのが口を開けた袋の残りをそのままの冷凍や買ってきたパックのまま冷凍。これだと臭い移りや乾燥のもとになってしまいます。
また、かたまりのままだと解凍するときにムラができて、おいしさを逃してしまうとのこと。ちょっとした冷凍のコツをつかめば調理がもっと効率的になります。
文/庄司真紀
参考書籍
『週1回の買い物でOK! 冷凍名人が伝授 冷凍保存でこんなに節約!!』(アスコム)