食品を多めに買い、冷凍保存しておくことで、節約、時短、食品ロス減につながります。料理研究家の岩﨑啓子さんの超冷凍法は、年間14万円(1人分)も節約できる見通しに。安売りの日のまとめ買いといえばお肉ですが、「種類に関係なく形状に合わせた冷凍方法を覚えてしまえば簡単です」と岩﨑さん。『週1回の買い物でOK! 冷凍名人が伝授 冷凍保存でこんなに節約!!』からご紹介していきます。
Contents 目次
【超冷凍法1】薄切り肉
肉のなかでいちばん使い勝手のよいのが、薄切り肉。1枚ずつや重ねて使うなど、多彩な料理に応用可能。味が染み込みやすいので、味をつけてからの冷凍もオススメです。
●豚薄切り肉……ラップの間に平らに挟み、空気をしっかり抜く。
(1)ラップに肉を並べ、上からラップをかぶせて挟む。再度上に肉を並べ、ラップで挟む。これを何回かくり返す。
(2)ラップの空気を抜くように包み、冷凍用保存袋に平らに入れ、金属製トレイにのせて急速冷凍する。
「1枚ずつくっつかないよう並べると、使いたい分だけきれいにとり出せます。また薄い状態で冷凍すれば、帰宅後、着替えている間に解凍できちゃいます」(岩﨑さん)
【下ごしらえ冷凍】
加熱時間の早い薄切り肉は、調味したり、加熱手前まで準備して冷凍すれば、あとは焼いたり煮たりするだけ。あっという間にひと品の完成です。
+塩・こしょう
(1)ラップに塩、こしょうを各少々ふって肉を並べ、ラップで包む。
(2)冷凍用保存袋に入れ、金属製トレイにのせて冷凍。
<Point> 薄切り肉は味が染み込みやすいので、片面調味で十分です。
+しょうゆ
(1)調味料を合わせ、肉を加えて和える。
(調味料は肉100gに対ししょうゆ小さじ1、みりん小さじ2、しょうが汁少々が目安)
(2)冷凍用保存袋に平らに入れ金属製トレイにのせて冷凍。
<Point>解凍段階で味が染み込むので、軽く混ぜるだけでOK。
【超冷凍法2】皮つき肉
鶏肉の皮と身の間はうま味の宝庫。できれば皮ごと調理し、鶏の味を堪能しましょう。肉に弾力があるので、半解凍で切ると包丁の刃が入りやすいそうです。
●鶏もも肉・鶏むね肉……肉に汁気が多いので、冷凍はきちんと水分をふきとってから!
そのまま冷凍用保存袋に入れ、空気を抜きながら口を閉じる。金属製トレイにのせ、冷凍する。
「血や汚れがある場合は、一度水洗いして水気をふいてから冷凍します。塩、こしょう各少々をふるなど下味をつけてから冷凍すると、調理の際に時間短縮になりますよ」
【下ごしらえ冷凍】
+しょうゆ
冷凍用保存袋にひと口大に切った肉と調味料を入れ、全体を均一の厚さにし、 空気を抜いて口を閉じる。金属製トレイにのせ、冷凍する。
(調味料は皮つき肉1枚・250gに対して、しょうゆ大さじ1、酒大さじ2、しょうが汁小さじ1/2、こしょう少々が目安)
<Point> 好みでスパイスやハーブを加えてもOK。解凍後、粉をまぶして揚げれば、唐揚げもあっという間。
【超冷凍法3】骨つき肉
骨のまわりは、うま味や女性に注目のコラーゲンが驚くほど豊富です。丸ごと料理に使えば、極上のだしが抽出されて味わいがアップ!
●鶏手羽元……独特の臭みをていねいに水で洗い流してから冷凍室へ。
(1)水洗いして血や汚れを落とし、ペーパータオルで水気をふく。
(2)金属製トレイにラップを敷き、手羽元を並べる。
(3)ラップをかぶせて冷凍し、凍ったら冷凍用保存袋に入れる。
「使う料理が決まっている場合は、塩、こしょうなどで下味をつけて冷凍するのもオススメです」
お肉を冷凍するときは、調理のしやすさを念頭におくことが大切。そうすることで必要な分だけとり出すのも解凍するのもグッと時短になります。また下味をつけておけば、さらに調理がラクにおいしくなりますね。
文/庄司真紀
参考書籍
『週1回の買い物でOK! 冷凍名人が伝授 冷凍保存でこんなに節約!!』