新型コロナウイルスの影響により、いまだ観光客が戻らないハワイ。しかし、ただ手をこまねいてじっとしているだけではなく、アグレッシブにさまざまな活動をする企業や人が増えています。以前ご紹介した、経済的なダメージを受けているハワイのコミュニティを支援するプロジェクト「#SupportAloha(サポート・アロハ)」もそのひとつ。
今回ご紹介するハワイアンマッサージ「ロミロミ」の専門店「アロハハンズ」も、観光客だけに頼るのではなく、”長期的な健康”を切り口に、ロミロミを通して新たな取り組みを行なっていくのだとか。
その取り組みの一部をご紹介したいと思います。
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ロミロミとは、一般的に「ハワイアンマッサージ」のことをいい、ハワイ語で「揉む、マッサージをする」という意味があります。もともと古代カフナ(祈祷師)も行なっていたとても神聖なもので、治療の一環でもありました。
ハワイで人気のロミロミ専門店「アロハハンズ」のセラピストたちは、「身体」、「心」、「精神」の3つを重視しているそうで、中でも「精神」の部分が一番大切だと言います。ロミロミは、ハワイのパワーを得ながら行なうため、セラピストたちいはく、1日10名程度の施術をしたくらいでは疲れないのだとか!
「3年前のご縁がきっかけで、新体制でお店を引き継ぐことになりました」と話すのは、オーナーの畔柳しのぶさん。引き継いで以降、ロミロミを通して、健康について深く考えるようになったと言います。
とくに、健康寿命を延ばしたり、ぎっくり腰を予防したりなど、“長期的な健康”に着目。その長期的な健康を実現するためには、マッサージが重要だと考え、ハワイのパワーである「マナ」(神の力、奇跡の力などの意味)をとり入れたものを試作することに。
ところがその矢先、新型コロナウイルスの影響で、止むを得なく休業に。
「アロハハンズ」は、観光客が多く訪れるワイキキDFSビルの8階に店舗を構える、ロミロミの人気店。新型コロナウイルスが流行する以前は、100%近くを観光客が占めていたこともあり、休業せざるを得なくなったのです。
現在は、ハワイのコロナウイルス感染症対策におけるティア2と呼ばれる「スパの営業が可能」なレベルになり、施術が可能に。とはいえ、観光客が主だったため、稼働率はまだ通常には戻っていません。
しかし、そこで立ち止まらないのがハワイの人たち。なんと、今年4月に、日本人向けにオンラインマッサージスクールを開講する予定だそうです。
スクールでは、施術のやり方はもちろん、「アロハハンズ」がロミロミを行なう際に大切にしている「精神」にも重きを置き、本格的にロミロミを学べるとのこと。また、今後起業や独立を考えている人たちにも十分役立つような内容になっているそうです。
ほかにも「アロハハンズ」では、下記のFacebook内で、自分でカンタンにできるマッサージを無料で公開しています(ロミロミは含まれていません)。
https://www.facebook.com/groups/alohahandshawaii
「ハワイは、健康志向の高い人が多い場所です」と畔柳さん。ハワイは、アメリカ国内で“健康的な州”として何度も1位に選ばれているほど、健康に対する意識が非常に高い地域だそうです。
「実際に、朝夕にジョギングや散歩をする人、中にはベビーカーを押しながらジョギングするママさんまでいるほど、意識的に体を動かす人をよく見かけます。また、自然が豊かなこともあり、家族でビーチに行ったり、ハイキングに行ったり、アウトドアを楽しむ人も多いですね。食生活においても、なるべく添加物の入っていないものやオーガニックのものなどをとり入れる人が多い印象です」(畔柳さん)
今後ハワイから、「もっとみなさんの健康に気づきを与えられるような情報を届けていきたい」と畔柳さんは語ってくれました。
まだ渡航許可が下りるまでには時間がかかりそうですが、“健康志向の高い”ハワイを訪れた際には、思いきり健康的な生活を堪能してみてくださいね。ロミロミもぜひお試しを!
写真・文/堀内章子