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28歳・コンサル勤務。マッチングアプリで出会った彼は自己管理ができない人。いい加減、愛想が尽きました。~私、ひとりでいてもイイですか?(30)~
本企画は、ひとりでいるのが好きな人も、ひとりでいるのが寂しいと感じる人も、“おひとりさま生活”について思いのたけを語るインタビュー連載です。インタビュアーは、婚活・恋愛の記事を多数手がけ、さまざまなメディアで活躍中のフリーライター・大宮冬洋さん。
今回登場するのは、都内のコンサルティング会社に勤務する28歳・独身の女性。アメリカ帰りのバイリンガルで、男性の多い職場で得意の英語を使って働き、仕事に不満はあまりないそうですが、マッチングアプリで出会った“優しい”だけの彼には不満があるようで…。
Contents 目次
都会で働く28歳は最強? アメリカから帰ってきて東京で働く女性の本音
やや下世話な話になるが、僕の知り合いに「自分が何歳になっても28歳の女性が好きだ」と断言する既婚男性がいる。若くてキレイでありつつも、学生とは違って社会人同士の苦労話もできて、それでいて結婚や出産に焦ってはいない年代だからだろう。
実際、都会で前向きに働き遊び、身だしなみにも気を遣っている女性は多方面からチヤホヤされるし、それに応える体力もある。最強の年頃、と言えるかもしれない。
都内のコンサルティング会社で働く高野佐知さん(仮名、28歳)は、大学4年間と卒業後の1年間をアメリカで過ごしたバイリンガルだ。現地での自由な生活に後ろ髪を引かれながらも帰国したのは国内でモテたかったからではない。「日本に帰ってアメリカでの経験を売ったほうがいい」と考えた結果だ。北海道出身の高野さんの話を聞いた。
***高野佐知さん(仮名、28歳)の話***
理系の男性社員が大半の職場。英語を話せるのは私ぐらいです
アメリカにはいろんな人種がいて、「お互いに違うのが当たり前」という雰囲気です。そんな人と人の距離感が私にはちょうどよかったです。ちなみに、地元の北海道も好きです。いろんなバックグラウンドを持つ人が寄せ集まっている土地なので、他人のことはあまり詮索しないのかもしれません。
アメリカの大学卒業後も現地の税理士事務所で働いていたのですが、私と同い年ぐらいの日本人顧客が駐在手当も含めると月60万円ももらっているのを知って腹が立ちました。だったら私も日本に帰って経験を売ったほうがいいじゃん、と。
今の会社では上司や経営者からは大事にされています。私がかわいいから? そうかもしれませんね(笑)。理系の男性社員が大半の職場で、英語を話せるのは私ぐらいだからだと思います。
年収はメーカーよりは少し高いぐらい、でしょうか。コンサルティング業界の同業者に比べると低めです。海外出張などの手当もあまりありません。それほど不満を抱えているわけではありませんが、いずれは転職するかもしれません。
キムチを自分で漬けるぐらい料理好き。でも、平日に自分用に作るのは面倒
下町のワンルームマンションでの暮らしはとても気に入っています。おばちゃんたちがイキイキとしているけれど人付き合いはさっぱりしているからです。帰国してから3年ほどは神奈川県内の新興住宅地に住んでいましたが、スポーツジムなどでおばさん同士が陰口を言い合っている感じが好きになれませんでした。
キムチを自分で漬けるぐらい料理が好きですが、平日に自分用に作るのは面倒臭いし人が作ったごはんを食べたくなります。近所でおいしくて雰囲気もいい居酒屋を見つけて週2、3回は通っていました。
年明けに2回目のぎっくり腰をやってしまったこともあり、健康には気を遣っています。最近、(小麦粉などに含まれる)グルテンが体に合わないこともわかってきました。勢いで定期購入した豆乳が部屋の中に積み上がっている状態です(笑)。
でも、お酒は大好きです。基本はビールと焼酎ですが、ニッカのブランデーで作るハイボールもよく飲んでいます。香りがいいんですよ。ハイボール用の炭酸缶も部屋に積み上がっています。
目先のことだけで安易な判断をする恋人は私に優しくても付き合いきれません
去年の春にマッチングアプリで出会った2歳上の会社員と付き合っています。でも、多分もう別れました。年明けから連絡をしてないし、彼のほうからも連絡が来ないからです。昨年末にケンカをして「しばらく距離を置きたいから連絡してこないで」と伝えました。年明けに「あけおめ」LINEが着たけれど無視したらそれっきりです。
私のことを大好きだと言ってくれて大切にしてくれるところは好きでした。でも、彼は物事を軽く見ていて、自分の健康管理すらできない人です。直射日光の中でお酒を飲みすぎて自力では帰れないほどベロベロになったくせに、「なんでこうなったのかわからない~」と反省しなかったり。財布を無くしたことも一度や二度ではありません。大丈夫なのかこの人は、と愛想が尽きてしまいました。
仕事も家事も得意なことはなく、目先のことだけで安易な判断をする人は優しくても困ります。私は母親ではないのでガミガミは言いたくありません。このまま別れたいと思っています。
母は36歳のときに私を産みました。だから、私もまだいけるかな
結婚はいずれしたいとは思っていますが、しなくてもいいかもしれません。両親は離婚はしていないけれど私が子どもの頃からずっと別居していて、それが当たり前だと思っていました。アメリカから帰って来てからは父とは連絡をとっていません。
母とは週1ぐらいでLINEしています。とても元気で自由な人です。ひとり娘の私に対して「結婚しろ」とは言わないけれど、「子どもは作ったらいいよ。人生が変わるから」と勧めてきます。
実際のところ、今は自分のことで精一杯です。担当業務もまた変わる予定ですし、健康管理をちゃんとしたいと思っています。料理も面倒臭がらずに作り置きなどをしないと生活がどんどん荒んでいきますよね。結婚して料理や掃除を分担してラクになるならばいいけれど…。
母は36歳のときに私を産みました。だから、私もまだまだいけるかな(笑)。占いでは今年の12月まで出会いはないそうですが。
***大宮より高野さんへ***
お互いの違いを面白がりながらも補完し合いたい。そう思えたら結婚適齢期です
アンニュイな魅力、と言えばいいのでしょうか。何かを質問するととぼけたような表情で「はーい」と淡々と答えてくれる高野さん。でも、笑うと子どものような無邪気さです。人に寄りかかったり媚びたりはしないところは、北海道とアメリカで自然に身に着いた「距離感」なのかもしれません。
自分のことで精一杯なので結婚は考えられない、という高野さんの率直な言葉は印象的でした。そうなんです。20代後半の社会人は男女ともに楽しそうに見えるし、周囲からもかわいがられたりしますが、それぞれの内面は余裕がないものですよね。仕事や生活の方向性が定まらず、不安な気持ちのまま、むしろそれを紛らわせるために夢中で遊び働いていることが少なくありません。
恐れ知らずの20代前半だったら恋愛の勢いで「授かり婚」ができたりするでしょう。でも、社会人としての経験を積めば積むほどさまざまなリスクを知るようになり、他人と人生を分かち合うことを考えにくくなります。少なくとも自分がしっかりするまでは…。
ここからは僕の予測ですが、高野さんも数年後には「私はこれでいいのだ」という納得感のようなものが高まってくるでしょう。自分の働き方や暮らし方の輪郭がより明確に現実的に見えてくる状態です。すると、「このままでもいいけれど、お互いの違いを面白がりながら補完し合えるような相手がいたらなお楽しい」と思うようになるかもしれません。
そのときこそ結婚適齢期です。意外と身近なところで、お互いの健康を心配して助け合えるような人が見つかる気がします。
大宮冬洋さんによるインタビュー連載「私、ひとりでいてもイイですか?」は毎週日曜21時更新! 次回は6月13日(日)21時です。お楽しみに!
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