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43歳・独身、病気がちな両親と同居。職場の人間関係のストレスで帯状疱疹に…。仕事も恋愛もダメで不安です~私、ひとりでいてもイイですか?(36)~
本企画は、ひとりでいるのが好きな人も、ひとりでいるのが寂しいと感じる人も、“おひとりさま生活”について思いのたけを語るインタビュー連載です。インタビュアーは、婚活・恋愛の記事を多数手がけ、さまざまなメディアで活躍中のフリーライター・大宮冬洋さん。
今回登場するのは、職場の度重なる人間関係のストレスにより、帯状疱疹を患ってしまったという43歳の女性。「仕事と恋愛。私の中で大部分を占めていたものの両方が同時にダメになってしまいました。本当にひどい状況です」と語り、将来に不安を感じているアラフォー女性のリアルに迫ります。
Contents 目次
人間関係に恵まれてきたとは言えないのに悲壮感がない人
鏡を見るたびに白髪の数が増えている。風邪の治りも悪くなったし、お腹周りの肉は落ちなくなった。もう若くない。そう実感せざるを得ないのが40代だと思う。
子育て中の人は大変だと思うが、子どもがいなくても両親や祖父母の介護問題に直面する世代だ。仕事でも「一人前」の仕上がりを当然求められるし、人によっては部下の管理や育成に追われている。人生の前半戦もラクではなかったけれど、後半戦もいろいろ大変だな…。
関東地方で学校職員をしている中林由香里さん(仮名、43歳)の状況もかなり厳しい。入院しがちな両親とは離れられず、職場では年下の同僚から手ひどく振られたと同時に、上司からは濡れ衣を着せられ、ストレスで帯状疱疹を患ってしまった。聞けば、新卒入社の会社でも精神的におかしくなった女性の同僚からストーカーされて退職した過去がある。人間関係に恵まれてきたとは言えない人だ。
それでも中林さんに悲壮感はない。なぜかルンルンと軽い調子なのだ。あまりに苦しいので逆に明るく振る舞っているのだろうか。Zoomでのインタビューを依頼すると、実家の自室で気軽に応じてくれた。彼女の話を聞こう。
***中林由香里さん(仮名、43歳)の話***
両親の世話をしなくちゃいけないのは高校生のときから。もう慣れてます
ずっと実家暮らしです。「弟がいるでしょ」とよく言われますが(笑)、私はひとりっ子です。だから、よく入院する両親の世話をしなければならず、実家を出ることができずにいます。両親の仲はあまりよくありません。
母親からは「ひとり暮らしをしたらどう?」と言われることがありますが、その矢先に母親が具合が悪くなるのです。私が高校生のときからこんな感じなのでもう慣れています。結婚したら住む場所は相手次第ですけど、実家にいていいならば住み続けたいです。
大学卒業後は金融機関のシステム子会社に一般職として入社しました。でも、同期の女性がおかしくなってしまい、私に絡んでくるようになったんです。休みの日にも「〇〇のモールにいたね」なんてメールしてきて、私まで具合が悪くなってしまい、5年目で辞めました。
転職先も今と同じような学校でしたが、本校ではなかったので業務に決定権がなくつまらなさを感じて転職しました。今の職場は契約社員から入り、現状では嘱託の扱いです。定年まで働けますが正社員のような待遇ではありません。また転職すべきかどうかをすごく考えているところです。
毎月のデート、毎日のLINE。でも、「彼女ができたのであなたとは付き合えない」
不満なのは待遇面ではありません。給料はギリギリひとり暮らしができる程度はもらっています。
転職を考えているのが人間関係のせいです。昨年の春から同僚の30代男性と毎月のようにデートしていました。ちゃんと仕事をしている人だし、私と話が合うと思ったからです。LINEは毎日のように送り合ってきました。
でも、フワッとした関係が続いていたので、今年のバレンタインに「どうです? 私たち付き合います?」と私から提案しました。でも、「彼女ができたのであなたとは付き合えない」と言われてしまったんです。何が起きたのかわかりませんでしたね。とにかくビックリしました。もともと本命の女性がいて、私は練習台にすぎなかったのでしょうか?
その直後に、50代の上司からほかのスタッフが辞めた理由が私にあるようなことを言われてしまいました。その上司は表面的には誉めてくれても本心がわからない人です。学校の上層部も出てくるような事態になってしまい、寝られない日々が続きました。ストレスで帯状疱疹になり、顔と頭にブチブチができて痛くてかゆくて…。つらかったですね。
将来が不安になって結婚相談所に入ったけれど、展開が急すぎると感じます
仕事と恋愛。私の中で大部分を占めていたものの両方が同時にダメになってしまいました。本当にひどい状況です。「このままでいいのかな」と将来が急に不安になり、結婚相談所に入会しました。安定したいし、自分の味方になってくれる人がいるといいなと思います。
結婚相談所に入ると本当にお見合いを申し込んでもらえるんですね。私は太っている人は苦手なので、それ以外の4人はとりあえずお見合いの予定を入れました。でも、50代の人もいるので話が合うのか不安です。実家や職場からかなり遠い人もいます。お見合いして私がイヤだったらバツを付けちゃうつもりです。
何度かデートしたら、結婚を前提とした交際に入るんですよね? 自分で入会しておいてこんなことを言うのもなんですけど、展開が急すぎて気持ちがついていきません。
子どもはできたら欲しいけれど、年齢的に難しいかもしれません。そのへんは「なるようになるさ」と考えてくれる相手だといいですね。母からは「子どもはいたほうがいい」と言われていますが…。結婚相談所に入会したことは両親には伝えていません。いろいろ聞かれそうでイヤなので。でも、週末ごとにお見合い予定が入って来たのでそろそろ言わなきゃと思っているところです。
***大宮より中林さんへ***
結婚相談所を有効活用する2つのコツ。感謝の表明と密な連絡です
自分の中で大部分を占めていたものの両方が同時にダメになった。本当にひどい状況――。そんな心境を赤裸々に語っていただきました。中林さんは今、人生の「底」にいるのだと思います。
当然ながら気持ちの余裕なんて持てませんよね。底にいるときの基本姿勢は「何もしない」ことだと僕は思っています。あせっていろいろやっても裏目に出てしまう危険性が高いからです。
でも、すでに入会してお見合いも組めた結婚相談所はよいきっかけにしたいですよね。僕はこの業界には少しだけ詳しいので、中林さんに2つのコツをお伝えしたいと思います。
ひとつ目は、カウンセラーや気が向かないお見合い相手にも感謝の心とサービス精神を持って接すること。これはキレイごとではありません。自分のために時間と労力を使ってくれた人に対して「ありがとう。嬉しいです」と言葉や表情で伝えて楽しい雰囲気を作る習慣をつけておくと、いざという相手にも自然とそのようにできるからです。
ふたつ目のコツは、結婚相談所の担当カウンセラーはフル活用すること。彼らは基本的に世話焼き気質なので、こちらから心を開いて頼りにすればひと肌もふた肌も脱いでくれます。お見合いをして「お互いに緊張してあまり楽しくなかった」などと感じても、お断りする前にカウンセラーに相談しましょう。些細なことでも密に連絡することが大切です。「展開が急すぎる。もう少しゆっくりと関係性を築きたい」という気持ちも素直に話せばいいと思います。
そのうえで「この結婚相談所のカウンセラーはどうにも話しにくいし、まして感謝する気にはなれない」と思うのであれば早めに退会しましょう。時間とお金の無駄ですから。
でも、お聞きした限りでは、中林さんはその結婚相談所に相性のよさを感じているようですね。ならば、安心して頼りにして出会いを楽しむようにしてみてください。1年後ぐらいに底を脱して見違えるように幸せになっている中林さんの姿が目に浮かぶようです。
大宮冬洋さんによるインタビュー連載「私、ひとりでいてもイイですか?」は毎週日曜21時更新! 次回は7月25日(日)21時です。お楽しみに!
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