1人でいても家族がいても孤独を感じるときはありますか? 科学的に証明された孤独な人が幸せになるために大切な3つの要素は、「うけいれる」「ほめる」「らくになる」。今回はそれらを高めるために実践したいレッスンをお届けします。日本における幸福学の第一人者、前野隆司先生の『幸せな孤独 「幸福学博士」が教える「孤独」を幸せに変える方法』よりお伝えしていきましょう。
Contents 目次
「うけいれる」を伸ばすレッスン
・1日の終わりを幸せで満たす
寝る前に1日を振り返り、その日あったいい出来事や、うれしかったことを思い浮かべてから眠るようにしましょう。
「孤独感の強い人は、よいことを思い出そうとしてもよくないことや失敗したことが浮かんでくることもあるでしょうが、そんなときはひとつでもいいので、よい出来事を思い浮かべるように頑張ってみてください」(前野さん)
思考がネガティブになりやすい人でも1日の最後だけでもよい思い出で終われば、少しずつ変わっていくことができます。
・1日を振り返るカレンダーマーキング法
人は意外と自分の幸せが何かを理解していないものです。自分にとっての幸せを知ることで、新しい自分を発見する機会になるのが、カレンダーマーキング法。ものすごくいい日だったら◎、まあまあいい1日だったら◯、そうでなかったら△と、毎日カレンダーにマーキングしていきます。3週間ほど続けると、自分はどういうときに幸せだと思うのか傾向が見えてきます。自分にとっての幸せがわかると、その幸せを増やしていくことができます。
「ほめる」を伸ばすレッスン
・1日5分の「自分ほめ」タイムをつくる
1日のうち5分でいいので、「自分ほめ」タイムをつくってみましょう。
「習慣化すれば、自然と自分をほめられるようになります。さらにほめたポイントを書き留めておくと自分のよいところがどんどんたまっていき、見返すことで自信がつきます。ほめどころを探しているうちに、新しい自分の魅力を発見することにもつながります」
・弱点は裏返せば強みになる
幸せの基盤には自信が欠かせません。
「自分の強みをもっていて自信がある人は、幸福度が高いといわれています。幸せになるためには自分の強みを見つけて自身を育てていくことが大切です。もし強みが見つからなければ弱みを挙げてみてください。それを裏返せば強みになります。人の性質はコインのように表裏があり、たとえば優柔不断は思慮深い、飽きっぽいは好奇心旺盛、神経質は几帳面、お人好しはやさしいなどのように短所から自分の強みを見つけることも可能です」
「らくになる」を伸ばすレッスン
・「何とかなるさ」と言い続ける
楽観性を身につけるには口癖を変えてみるのも有効です。
「どんなことも前向きにとらえるには、『全然できていない』『どうせ私なんて』というようなネガティブな口癖を止めて、幸せを呼ぶ口癖に変えていくことが重要です。言葉によって思考を転換することで心がラクになります」
『何とかなるさ』、『大丈夫』『考えても仕方がない』といったポジティブな口癖が幸せを呼び込みます。
・ 「ちょいトレ」で心が前向きになる
毎日手軽な運動を意識してとり入れてみましょう。
「適度な運動はストレスや怒り、不安、うつといったネガティブな精神状態を改善するなどメンタル面でも効果があります。『運動することで脳内のドーパミンが増え、楽観的な気持ちを助長する』という研究結果もあります。家事をこなしながらこまめに体を動かすのもよいでしょう」
いかがでしたか?
どうしたら“幸せな孤独”を手に入れられるのかをまとめました。
孤独という事実は変えるのが難しいですが、それをどうとらえるかで幸福感が変わっていきます。ぜひ参考にしてみてくださいね。
参考書籍/
『幸せな孤独 「幸福学博士」が教える「孤独」を幸せに変える方法』(アスコム)
文/庄司真紀