コハナ・ラムというラム酒のメーカーを知っていますか? ラム酒はあまり飲まないからよくわからない、という人もいれば、「ハワイでラム酒を飲めるツアーがあるなんて!」と驚く人もいるでしょう。そう、今注目のアクティビティにもなっているコハナ・ラムのツアー、ぜひオアフ島を訪れた際は申し込んでみては?
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かつて大サトウキビ畑だった敷地がコハナ・ラムに変わった
ロバーツ・ハワイという地元の刊行ツアーやシャトルバスを運営する会社が新しくコハナ・ラムをめぐる旅なるものが始まりました。このツアーは2018年12月20 日より開始。日本語によるツアーでは、日系移民とも関係の深いクニアのサトウキビ農業の歴史およびラム酒の製造工程を学ぶことができます。ツアー後にはラム酒の試飲、そして敷地内で水耕栽培しているレタスを使ったサラダとピザの試食もできるお得なツアーです。
場所はワイキキから車で35分ほどのクニアという町。オアフ島のちょうど真ん中に位置する場所で、その昔は一面がサトウキビ畑でしたが、今はラム酒のメーカーであるコハナ・ラムの工場がある場所に変わりました。1800年代にサトウキビ農園が、元々ハワイに育成していた(エアルーム)サトウキビを砂糖(テーブルシュガー)生成用品種のサトウキビに切り替えたため、サトウキビは歴史の中に埋もれてしまったと言います。コハナ・ラムでは、民族植物学者や科学者と協力し、ハワイ中の植物園からサンプルを取り寄せると同時に、野原や森に自然に育ったサトウキビの苗木を集めました。原産地を明らかにし、ハワイに元々あった種類のサトウキビを集め苗木の遺伝子を検査。この一連の過程には、6年以上の月日がかけられ、サトウキビが実りました。
現在コハナ・ラムでは34種類のサトウキビを栽培しています。ラム酒は、サトウキビの種類によって違った味わいとなります。ここの蒸溜所では、アグリコール製法を使ってラム酒を作っています。アグリコール製法というのは全世界のラム酒の総生産料の約2%しかない貴重なもの。 コハナ・ラムのハワイアン・アグリコール・ラムは、搾りたてのサトウキビジュースを原料として使用し、長期に渡ってアルコールを熟成させています。これは、フランス式の最高級ラム酒の製造方法であり、素晴らしい味を作り出し、まるでサトウキビ畑の香りのような甘い芳香を醸し出すものです。アグリコール製法で作られたラム酒は、発酵過程で砂糖(テーブルシュガー)製造時にできる副産物であるモラセス(廃糖蜜)を原料として作るラム酒とは異なります。ラム酒製造に際しては、地下深くの帯水層から組み上げた地下水を高度に浄化した水のみを使用しています。
また、この敷地内にあるアクアポニックス農園では、新たに水を消費することなく、電力使用や土からの栄養分を使うこともない、地球にやさしい農業方式で生鮮食品を栽培しています。コハナ・ラム蒸溜所の見学者は、敷地内で展開されている、この画期的なアクアポニックス農園で栽培された新鮮なレタスを試食できるのです。
テイスティングでは、4種類のラム酒が運ばれてきます。1つは「ケア」と呼ばれるラム酒。 もうひとつの透明なラムは1種類のサトウキビからできたアルコール度数40という強いお酒。あとの2つは褐色のラム酒。15か月樽で熟成し、寝かせたという「パパア」にカカオを入れ、ハチミツも入っている「ココレカ」はアルコール度数30。ほかにもサトウキビ34種類全部を使って作った「コレクション」と呼ばれるラム酒(50ドル)も買うことができます。 違ったサトウキビから製造したラム酒を並べて、比較しながらのテイスティングは、ほかではできない体験です。また、テイスティングの際には、各サトウキビの歴史や逸話なども話してくれ、ハワイでの興味深い、楽しい経験ができる場所として注目されそうですね。(注:テイスティングのラム酒は、随時変わります)
ツアーの詳細と予約:https://jp.robertshawaii.com/oahu/kohana_rum/
お問い合わせは、日本語ライン+1(808)-954-8637 info@robertshawaii.comまで。
文/堀内章子