増税時には還元、さらに手数料もかからない「QRコード決済」とは？

今年の10月から消費税が10％に引き上げられます。政府では増税による景気低迷をさけるために、キャッシュレスでの買いものによって、最大５％還元を検討しており、実質、消費税５％で買いものができるようになるようです。ITの進化によって金融サービスはより身近になっています。

平成最後に一気に世の中で広まったマネーサービスといえば、キャッシュレスの「決済サービス」ではないでしょうか。中でも、銀行口座を紐づけたスマホ上で、QRコードを店員に見せて決済する「QRコード決済」が拡大し、LINE、楽天、NTTドコモ、ヤフーが採用しています。たとえば、ソフトバンク系列の「PayPay」は、利用者に総額100億円分のポイント還元を行うキャンペーンを実施して話題になるなど、スマホアプリを使ったQRコード決済サービスの新規導入、サービス強化が相次いでいます。

ファイナンシャルプランナーの山口京子先生によると、
「消費税時に恩恵を受けられるだけでなく、キャッシュレスであれば、現金を引き出す必要もないため、手数料がかからずにお得です。また、ポケットの少ない女性にとって、スマホひとつあれば買いものができるため、荷物をへらせるというメリットもあります」とのこと。

最近では、これまでのキャッシュレス決済の手段よりも「QRコード決済は、スマホで簡単にできる」と、さまざまな世代から注目されています。

危ないイメージは過去のもの？ 増加する「スマホ投資」

政府が「貯蓄から投資へ」とスローガンを掲げて以降、平成最後の今年にかけてスマホで簡単にはじめられる「スマホ投資」が増えてきています。
最近では、投資初心者でも分かりやすい、趣味し好のテーマに投資するFOLIOの「テーマ投資」、ウェルスナビをはじめとした全自動資産運用サービス（ロボアドバイザー）、T-POINTやPontaなどあまったポイントを活用する「ポイント投資」など、ベンチャー企業が提供するさまざまな投資サービスが登場しています。

「いまだに『投資＝博打』のイメージや危険な認識を持っている人が多いように感じます。でも投資についてしっかりと理解や知識を深めれば、それは誤った幻想だと気づくと思います。
たとえば、年金積立金管理運用独立行政法人が取りまとめた1970年からのデータでは、国内外の株、債券に25％ずつ分散投資し、長期（10年間）で運用した場合、39回でいちども元本割れがなかったというデータがあります。投資先を分散し、長期的な視野で運用すれば、投資は決して恐れるものではありません。スマホで簡単に投資できるサービスがあるので、小額からでも始めて、やりながら学んでいくのもいいと思います」（山口先生）

レシートを写真でとるだけ！ スマホひとつでお金の管理が可能に

「キャッシュレス決済をまだ始めてない人の多くは、『いくら使ったかわからなくなるからムダ使いしそう』という妄想を抱いている人が多いように感じます」と山口先生は言います。

たまったレシートをノートに書き写して、電卓を使って計算して…。家計簿をつけるのって大変…。
時間がかかっていた家計簿管理も、スマホアプリが登場してからは、レシートを写真でとるだけで自動で登録されるため、時短で便利！　近年では銀行口座やクレジットカードと連携しているアプリもあり、「何に、いくら使ったのか」が一目でわかるため、ムダ使い防止にもつながると言われています。

ふだんは現金を持ち歩くという人も多いと思いますが、ATMの時間外手数料もかかりますし、低金利の今、銀行預金だけでは将来の備えにはなりません。政府の方針にすぐに対応できるよう、今からキャッシュレスへの準備を進めておくことが大切です。
決済サービスだけでなく、スマホで簡単にできる投資も、以前より圧倒的に始めやすくなっています。「投資に興味があるけど難しそう」「なかなか勇気がでない…」という人も、この機会に、ぜひ始めてみてはいかがでしょう。

文／FYTTE編集部