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旅の上級者も支持!心も体もリセットできるニュージーランドのホテル【ニュージーランド#10】
どこに泊まるかも、旅の充実度を左右する事柄のひとつです。今回の旅で滞在したのは、ニュージーランドらしさにたっぷりと浸れるホテル。この国は自然環境や社会に配慮する意識が高い国ですが、「Sherwood Queenstown (シャーウッド・クィーンズタウン)」は、その点においても先進的。それでいてデザイン性が高く、世界中の高感度な人たちを魅了しています。ワナカの「Edgewater(エッジウォーター)」は自然との距離が近く、素晴らしい眺望にも心打たれます。どちらも、宿泊するだけではない楽しみと感動、そしてこの国のさらなる魅力を発見できる場所。贅沢な旅にふさわしい、2つのステイ先をご紹介します。
Contents 目次
環境に配慮しながらもハイセンス。レストランの食材は、自家菜園で
クィーンズタウンの中心部からは車で5分ほど。小高い丘に佇む「シャーウッド・クィーンズタウン」は、草木に囲まれたのどかな雰囲気のホテルです。
このホテルがもっとも重視していることは、「環境への配慮」だと言います。
その表れは随所で見られますが、例えば、電力はできる限り太陽光による自家発電でまかない、食材から出たゴミは畑に戻し、それを堆肥に農作物を育てます。自然本来のサイクルを乱さずに共生していく。このコンセプトに魅了される旅人は少なくありません。
クールなインテリアの客室にも、リユース、リサイクルの精神は息づきます。例えば、壁の断熱材にはワインコルクを使用。カーペットは漁用の網、カーテンは軍隊のブランケットを再利用しています。家具の多くも中古をリメイクしたり廃材から作られたものですが、使い込まれたものから生まれる独特な質感は、味わいとなってハイセンスな空間を演出しています。
ホテルのレストランで使うのは、有機農法で育てられた食材。敷地内にある菜園や果樹園か、地元生産者から仕入れたものです。野菜もくだものもすぐそばの畑で採れたものとなれば、当然ながらこれ以上にない高鮮度。旬の食材だけを使った料理は、どれも滋味深く風味豊か。
写真中央は、秋から冬にかけて漁が解禁になるニュージーランドの名産ブラフオイスター。コリっとした食感で日本の牡蠣よりもさっぱり。ここでは発酵させたぶどうと一緒にいただきます。写真右のオレンジワインは、有機栽培のオレンジを皮ごと発酵させたもの。
施設内にある小さなスタジオでは、ヨガやピラティスなどのクラスも体験できます。ヨガはアクティビティで疲労した筋肉を解きほぐすのにも最適。
さらにこのホテルではミュージックライブや上映会、地元アーティストのワークショップなども行われています。旅行者は泊まるだけでなく、この地の一員のようにイベントを楽しめる。そういった点もこのホテルが支持される理由のようです。
●Sherwood Queenstown
住所:554 Frankton Road, Queenstown
料金:$155~ ※季節などによって変動があります。
電話番号:+64-3-450-1090
https://sherwoodqueenstown.nz
すべての客室がレイクビュー。ワナカの自然を存分に感じられるホテル
「ワナカでお気に入りのホテルは?」と聞かれたら、「エッジウォーター」と答える旅の上級者は少なくありません。
エッジウォーターは、ワナカ湖の至近に佇むリゾートホテル。広大な敷地を誇り、敷地内にはテニスコートやスパも完備。自転車を借りて湖畔をサイクリングすることもできます。
客室は3タイプありますが、今回宿泊したのは「1ベッドルーム・スイート」。
部屋に足を踏み入れた瞬間、まずは広さに驚きます! ベッドルームは独立していてダイニングとラウンジがある部屋には、キッチンも。バスルームには洗濯機も設置されているなど、至れり尽くせりです。
さらに目を丸くしたのが、窓からの眺め! カーテンを開けると青々とした芝生が一面に広がり、絵に描いたような情景は、ワナカ湖、サザンアルプスへと続きます。
窓際に立てばそれだけで芝生の中にいるような気分ですが、広いベランダや実際に芝生に出て、風を感じながらくつろぐのも至福です。
今回宿泊したときは初秋でしたが、秋が深まれば紅葉で色づき、冬になれば前方の山々が白く雪化粧。四季折々の、美しい表情を楽しむことができるそうです。
そして夜、バルコニーから空を見上げると、言葉も出ないほどの圧巻の光景が待っていました。天の川がはっきりと浮かび上がり、360度を無数の星が埋め尽くす…。ふだん、星があまり見えない東京で過ごす私たちには、現実離れした神秘的な世界でした。
空気が澄んでいるうえに人工的な屋外照明が少ないニュージーランドは、世界的にみても天体観測に向いた国。国内の星空スポットでは、世界1とも称される「テカポ」が有名なのですが、ここワナカでも美しさを十分体感できます!
みなさんもワナカを訪れた際はぜひ、外灯から離れた場所で夜空を見上げてみてください。
●Edgewater
住所:54 Sargood Dr, Wanaka
料金:$195~
電話:+64-3-443-0011
http://www.edgewater.co.nz/
都市間の移動に便利なバス「インターシティ」と「リッチーズ・コーチライン」
南島の都市間の移動には、長距離バス「Intercity(インターシティ)」が便利。今回の旅でも、クィーンズタウンからワナカへの移動ではインターシティを利用しました。乗車にはウエブでの事前予約が必要($24~)。約1時間45分でワナカ中心地に到着します。
バス停はクィーンズタウンの「Athol St(アソールストリート)」にあり、8:00発と8:10発の2本がありますが、条件や価格が異なるのでウエブで最新情報の確認を。ワナカからクィーンズタウン行きももちろん運行しています。
●Intercity
https://www.intercity.co.nz/
※運行状況などを確認のうえ、事前予約が必要です。
ホテルまで送迎してもらいたい。そんな人は、1日4本運行しているシャトルバス「ritchies coachlines(リチャーズ・コーチライン)」(片道$30)がおすすめ。街の中心地近くにあるホテルなら、出発地も到着地もともに無料で送迎OKです。
●Ritchies coachlines
https://www.ritchies.co.nz/wanaka
※運行状況などを確認のうえ、事前予約が必要です。
取材・文/柿沼曜子