「人は“ちょっとだけ”なら変わることができます。その積み重ねがやがては成功に導いてくれるのです」と話すのは、インド人実業家のサチン・チョードリー氏。
これまで多くの成功者たちとビジネス上でつき合う中で、成功者たちの思考と行動のパターンを観察し導き出したのが、「小さな習慣」です。自ら実践し、ビジナスを軌道に乗せ、見事、成功者の仲間入りを果たしました。
今回は著書の『「運がいい人」になるための小さな習慣 世界の成功者が実践するたった1分のルール』から、成功者が実践する「人間関係の運」を上げる小さな習慣を3つご紹介します。
Contents 目次
耳に入るニュースから人間関係までネガティブを断捨離する
人は周囲の環境から大きな影響を受ける生き物です。
メンタルも運も負のスパイラルに落とすことは簡単で、イヤなことにばかりに目を向けていれば、あっという間に気分は低下してしまいます。逆に、身のまわりをポジティブな要素で満たすことができれば、常にハッピーでいられます。
そこでおすすめしたいのが、「ネガティブを断捨離」するという発想。
具体的には、目にする情報、出会う人、遭遇する体験に関して、ネガティブなものを極力排除し、ハッピーでいるための環境を整えることです。
たとえば私の場合、毎朝起きてから家を出るまでのあいだ、ワイドショーの類いはいっさい見ません。
せっかくすがすがしい目覚めを得たのに、その日最初に飛び込んでくる情報が、凄惨な殺人事件の話題であったりすると、テンションも運気も下がってしまいます。 これはよくない。ましてやタレントのスキャンダルなど、私の生活やビジネスに は、何の関係もない話です。
いまの時代、スマホひとつで十分なニュースがキャッチできますし、必要な経 済ニュースは新聞を読めばそれで済みます。たとえば日本経済新聞には芸能人のゴシップなど載っていませんから、私にとっては最適な朝の情報源といえます。
若い世代との異文化交流が自分の引き出しを増やす
コンフォートゾーン(居心地のよい環境)を飛び出すことで、人は成長できます。
そして、毎日当たり前のように使っているスマートフォンにもコンフォートゾーンは存在します。
面白いもので、アプリというのは十人十色。よく使っているショップの会員証アプリがずらりと並んでいる人もいれば、インスタグラムに写真をあげるのに熱心で、カメラアプリや画像のレタッチアプリをたくさんインストールしている人もいます。
試しに、身近な人に、ふだんどのようなアプリを使っているか、見せてもらってください。それも若い人がいいでしょう。
異なるカルチャーに触れる最も手っ取り早い手段が、若い世代と積極的に交流を持つことなのです。
私も時々、部下や年下の取引相手などに対して、おもむろに「どんなアプリを入れているか、参考までに見せてもらえませんか」とお願いすることがあります。
なかには「こんな便利なアプリがあったのか」という発見も少なくありません。
これはつまり、他人のアンテナを利用して、自身のコンフォートゾーンを抜け 出すテクニックです。
環境が人に成功をもたらす
人は環境から多大な影響を受けます。つき合う人間のレベルが高ければ、それについていこうと必死に学ぶことになるでしょうし、周囲で流行っているものは、自分もやっぱり気になってしまうものです。
私はこれまで多くの成功者と接してきました。
これまでまったく知らなかった情報が飛び交う環境に身を置き、本来なら縁の なかった人たちと交流することで、自分のなかの引き出しがどんどん増えていきます。
もちろん仕事だけではありません。 語学の上達を目指すなら、やはり語学に長けた先輩に声をかけてみましょう。
どのような勉強法が最も効率的であったか、実体験にもとづいた具体的なアドバイスを聞くことができるはずです。
プライベートを充実させたいのであれば趣味を謳歌している友人と、結婚した いのであれば既婚者の友人たちとつき合うようにするのです。自分が目標に掲げることをすでに叶えている人なのですから、自分には思いもよらなかった視点やノウハウを、たくさん持っているに違いありません。
人は背伸びをしただけ成長するというのが私の持論です。だから、あらゆる面 で自分よりも高いレベルにいる人に囲まれていれば、自分もいつかそのレベルに到達できるはずです。
大切なのは、自分と同じレベルのコミュニティから一歩踏み出す勇気です。
参考書籍
サチン・チョードリー (著)『「運がいい人」になるための小さな習慣 世界の成功者が実践するたった1分のルール』(アスコム)
文/庄司真紀