食べないことよりも食べることで健康的に、キレイにやせるダイエット法が日本だけではなく世界的なブーム。偏りなくバランスの良い栄養をとるために、ニュージーランドのスーパーマーケットで取り入れられている栄養アドバイスをご紹介します。
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栄養士がトータルコーディネート!スーパーマーケットツアー
アクティブに体を動かしたり、ヘルシーな食事も盛んなニュージーランド。ニュージーランド特集でさまざまなスポットをご紹介しましたが、地元の人たちがリアルにヘルシーを意識する場所が「スーパーマーケット」です。
ニュージーランドでは、希望した消費者が栄養士と一緒にスーパーマーケットを回り、食材の選び方や調理の方法までアドバイスを受けながら買い物ができる「スーパーマーケットツアー」があるそう。
今回はニュージーランドのダイエットを専門とする栄養士エイミー・ジャッドさんに、やせる食事法をテーマに、スーパーマーケットでの買い物の仕方を教えてもらいました。
新鮮で旬な野菜とフルーツを選ぶ
新鮮で旬な野菜とフルーツは栄養が豊富。さらにそれぞれの食材の栄養を合わせてとり入れることで、より多くの栄養を効率よく摂取できます。
「例えば、キウイフルーツに含まれるビタミンCは免疫力を高めて、風邪を引きにくくする効果がありますが、さらに野菜や豆類と一緒にとることで、それらに含まれる鉄分をより吸収しやすくすることができます」(エイミーさん)
日本ではキウイをそのまま食べる人が多いですが、料理の食材として活用することで、さらに健康的なレシピの幅が広がりますね。
また、ハーブを庭で育てている家庭が多いニュージーランドですが、最近はより手軽に調理できるように小分けで売っていることが多いそうです。
「新鮮なハーブを料理の味付けに使用することで、塩分を控えてヘルシーに仕上げることができるんですよ」
一目でわかる、パッケージラベルの工夫
パッキングされた食材のパッケージラベルで特徴的なロゴがあります。まずは野菜とフルーツのラベルにプリントされている“5+ A Day®”。
「1日のうちで野菜やフルーツを手のひら5個分以上とりましょう、というチャリティーロゴです。より多くの野菜やフルーツを積極的にとることで心臓病、糖尿病のリスクを下げることができるという研究結果が出ています」
どんな料理にも使えてカサ増しや、低カロリー食材として優秀なきのこですが、使い方がよくわからない、という人のためにパスタ、リゾット、ピザなどそれぞれのきのこに適した料理をパッケージで紹介しています。
「ニュージーランドは移民国として多文化的な風潮があるため、目新しい食材が多く入ってきます。どんなきのこでも手軽に買って使用できるような工夫なんです」
ひき肉のパッケージデザインでは、脂肪分のパーセンテージが3段階に分かれて表示されています。
「プレミアムは脂肪分5%以下、プライムは脂肪分10%以下、そしてスタンダード(チョイス)は脂肪分10%以上で約15〜20%前後。プレミアムのほうが値段は高くなりますが、よりヘルシーですし、脂肪分以外の食べるお肉の量も増えるのでおすすめです」
“ヘルススターレイティング”は、加工食品を中心にオーストラリア、ニュージーランド政府によって導入された食品ロゴ。星の数が多いほど体に良い製品というマークです。
「各メーカーがそれぞれ独自のロゴをつけて消費者が混乱してしまうこともあるので、こういったロゴを政府が導入して統一させる動きになっています」
加工食品の消費が多いニュージーランドならではの工夫が、あらゆるところで見てとることができました。
国を挙げて国民の肥満率を下げるプロジェクトに取り組んでいるニュージーランド。もちろん日本でも、食材を選ぶときに気をつけたいポイントや、加工品のラベルなど、みなさんも注目してみてはいかがでしょうか?
撮影/Ant Gray 文・取材/FYTTE編集部