引っ込み思案でなかなか自分を出せないと悩んでいませんか? そこで内向的な人に朗報です。無理してでも外向的に振る舞うと、もっと幸せになれそうなのです。同じ人たちに1週間は外向的に、次の1週間は内向的に行動してもらった研究の結果、外向的に行動したあとのほうが、幸福感が大きいという結果に。日ごろの生活をほんの少し工夫するだけで、自分の性格を変えられるかもしれません。
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外向的な振る舞いとは?
外向的か、内向的か、それは人によってさまざまです。どちらがハッピーかは、そのとらえ方によって違うかもしれません。ですが、米国などでは、文化的に外向的なほうが内向的であるよりもよいとされることはあります。過去の研究では、外向的な行動をとるとポジティブな感情が強くなるといった前向きな研究結果も出ています。
今回、米国カリフォルニア大学の研究グループが、大学生123人を対象に1週間ずつ外向的な行動と内向的な行動をとる(ときにはかなり無理をして)実験を行い、その後の幸福度について研究結果を報告しました。
外向的な1週間にはできるだけ「話し好き」で、「堂々と主張し」「自発的」に振る舞うようにしてもらい、内向的な1週間には「もの静か」で「慎重に考え」、「自分の気持ちや考えをあまり表さない」ように振舞ってもらったのです。外向的と内向的について、どちらがよいといった思い込みを避けるため、その指示は中立的な言葉で伝えています。
外向的な“フリ”でも悪影響なし
わかったのは、幸福度を評価するすべての尺度で、外向的な1週間のあとは幸福度が上がり、内向的な1週間のあとは幸福度が下がったということ。しかも、本来内向的なのに外向的に振る舞った人たちも、不快や悪影響を感じることがありませんでした。
研究グループは「性格に基づく行動を1週間もの長い間変えることは、意外に難しくない可能性があり、その影響は驚くほど強力」と結論。そして行動を変えやすい環境にいる大学生ではなく、一般人を対象とした研究や、外向的な「フリをする」ことの長期的な影響を調べる研究も必要といいます。
自分の性格を変えるように努めることで、意外と毎日が変わることがあるのかもしれません。
<参考文献>
Research suggests the happiest introverts may be extraverts
Advice for introverts: fake it, and you’ll be happier
https://news.ucr.edu/articles/2019/09/16/research-suggests-happiest-introverts-may-be-extraverts
J Exp Psychol Gen. 2019 Aug 1. doi: 10.1037/xge0000668. [Epub ahead of print] https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31368759