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    【温泉療法専門医が教える】本当に健康になれる!正しいお風呂の入り方

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【温泉療法専門医が教える】本当に健康になれる!正しいお風呂の入り方 Takayuki/shutterstock.com

ダイエットや美容、健康のためにお風呂に入って、湯船に浸かることはとても大切だという話は聞いたことがあるでしょう。

あなたはお風呂が好きですか? 美容と健康に良いことから毎日入っている人もいれば、シャワーで済ませてしまう人もいるでしょう。人それぞれ生活環境が違うので、生活スタイルも様々なのは当然。また、近年は若い世代や独身者を中心にシャワーだけという人が増えているといいますが、どうせなら、体にメリットのある入り方をしたいですよね。一日の仕事を終えて、夜に温かいお風呂に入ることは疲れがほぐれ、リラックスできるのはもちろんですが、実はきちんとした医学的な健康作用があるのです。

そこで今回は、東京都市大学人間科学部教授・温泉療法専門医・医学博士の早坂信哉先生に、医学的な観点から「お風呂の正しい入り方と嬉しい効果」について教えていただきました。


医学的にお風呂で健康になる3つ理由

誰でもが幸せを感じるお風呂は、気持ちの面でも癒されますが体に及ぼす健康作用があります。
医学的に分けると以下の3つです。

Africa Studio/shutterstock.com

1、温熱作用

温かいお湯に入るとまずは体の表面温度が上がります。お湯に触れているのは皮膚表面だけなのですが、皮膚にも多くの血管があります。この血管を通して血液は全身に巡るので体全体が温まります。体が温まると全身の血管が拡がり、血液の流れが良くなります。

一方、私たちが生きていくための重要な細胞は、血液から栄養と酸素をもらい、不要となった二酸化炭素や老廃物を血液に排出しています。つまり、人の体は血液の流れがとても大事で、これが人間の体を維持していくためにとても大切な役割を果たしていることがわかります。この流れを増やすことで疲労回復につながる、ということなのです。

温熱効果で血流の流れを増やすお風呂は私たちの日常に非常に役立っているのです。基本的な入浴は、40度のお湯に約10分間で十分効果が得られます。無理をして長湯をする必要はありません。

嬉しい効果

  • 関節の緊張が和らいで肩こり、腰痛、筋肉痛などの痛みが解消
  • 新陳代謝が活発になり、リフレッシュ効果が得られる

2、水圧作用

お風呂に入ると体に水圧がかかります。その作用は意外と大きく、肩まで浸かった場合ウエストを測ると数センチ縮んでいるほどです(ぜひ試してみてください!)。この水圧によって脚が締め付けられ、下半身に溜まった血液が心臓へ戻り、血液循環を促進させます。
お風呂に入ると脚がスッキリするのは、この水圧による効果でむくみが改善されるからです。この効果を得るには、水圧がかかる全身浴で発揮されます。ただ、心臓や肺に負担がかかるため体が弱い人は注意してください。

嬉しい効果

  • 血液循環の促進
  • 水圧効果でむくみ解消(全身浴)

3、浮力作用

水に浸かると水面下にある体積分、体重が軽くなります。例えば肩までお湯に浸かっていれば、浮力によって体重が約10分の1となり60キロの人なら6キロになる計算です。体が軽くなったことで、水中ではその体重分だけ支えればいいので足腰の負担が軽減されます。地球上では重力から唯一解放され、リラックス効果が得られます。重力から解放されると、筋肉の無駄な緊張もなくなりますね。

嬉しい効果

  • 足腰の負担が軽減される
  • 筋肉の無駄な緊張がなくなり、リラックス効果が得られる

医学的なお風呂の正しい入り方

Margarita Mindebaeva/shutterstock.com

前項でお風呂の医学的健康作用を理解したところで、次は医学的なお風呂の正しい入り方をご紹介します。

大前提としてお風呂に入るという行為は、普段の生活環境と違うということです。ですから、お風呂に入ることが苦手な人やお風呂に入る習慣がない人は少しずつお風呂のある生活スタイルに慣れてください。お風呂を安全に、効果的に入るためには医学的な正しい手順があります。

  1. 水分を摂る(コップ1~2杯の水またはお茶)
  2. かけ湯(シャワーでも可)
  3. 半身浴(足先〜腰〜みぞおち)で1、2分一息つく
  4. 全身浴(肩まで)
  5. 洗い場で髪や体をやさしく洗う
  6. 全身浴
  7. お風呂から出る
  8. 水分を摂る(コップ1~2杯の水またはお茶)
  9. 休息

「かけ湯→半身浴→全身浴」というように少しずつ水圧に慣らして行きましょう。急激な温度変化は避けて体に負担をかけずにお風呂の良さを楽しんでください。入浴前後の水分摂取も忘れずに。

実は逆効果だった!お風呂の温活法

Jiri Hera/shutterstock.com

人の体には自律神経という神経があり、これは私たちが意識的に働かせることができないものです。自律神経には交感神経(興奮状態にする)と副交感神経(休息やリラックス状態にする)の2つの神経があります。
自律神経を整える方法としてヨガや瞑想がありますが、実はこれよりも簡単に自律神経をコントロールしてくれるのがお風呂です。

自律神経は、42度の少し熱めのお風呂に入ると交感神経が高まり、戦闘状態のような興奮状態になります。すると心臓の働きが強まり血圧が上がり、脈が速まります。汗をかき、筋肉は硬直します。胃腸の働きは弱まります。

一方、40度程度のぬるめのお風呂に入ると副交感神経が刺激され、心身がリラックスしていきます。胃腸などの働きは活発になります。寝つきはよく質の良い睡眠が得られます。

実は、42度を境にお風呂の効果は真逆になり、わずかな温度差で体への作用は正反対になるのです。

現代社会では、職場や人間関係などで絶えず緊張状態にあり、交感神経が刺激されっぱなしの状態です。熱めのお風呂でスカッと汗を流したいところですが、体を休めるためにも心身にやさしい40度程度のぬるま湯がおすすめです。

この理論をダイエットに役立てる場合は熱めのお風呂がいいかもしれませんが、健康という観点では40度程度のぬるま湯がいいかもしれませんね。

このようにお風呂は医学的にもたくさんの健康作用があります。今までシャワーで済ませていた人はこの機会にお風呂のある生活を始めてみてください。

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早坂 信哉

早坂 信哉

東京都市大学人間科学部教授・温泉療法専門医・博士(医学)。 自治医科大学医学部卒業、同大学大学院修了。浜松医科大学准教授、大東文化大学教授 などを経て現職。一般財団法人日本健康開発財団温泉医科学研究所所長。生活習慣としての入浴を医学的に研究する第一人者。ユニークな研究が注目を集め、数多くの雑誌やテレビなどで特集が組まれ、メディア出演や活動も多数出演。著書に『たった1℃が体を変えるほんとうに健康になる入浴法』(KADOKAWA)、『入浴検定公式テキスト お風呂の正しい入り方』(素材図書)など。
http://hayasakashi.wixsite.com/bath

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