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体重計をもって驚く表情の女性

在宅時間が増えて、“コロナ太り”していませんか? 調査によると、約4割の女性が平均2.6kg体重が増えたと回答。ストレスや運動不足によって体重が増えているようです。室内にいて運動がしにくいとなると、「ご飯を減らそう」と考えがちですが、安易な糖質制限はリバウンドの可能性が高まるという研究結果が出ています。岡山大学大学院の森田英利教授に話を聞きしました。

監修
森田 英利

約4割がコロナ太りという結果に

株式会社サーティフィットが行った300名の女性を対象とした調査では、巣ごもり期間中、約40%が太ったと回答しています。

そのうち、1~3kg増が32.0%、3~5kg増が6.7%、5kg以上増が4.0%という結果に。平均すると2.6kg(回答数:128名)もコロナ太りしている結果となりました。

運動でダイエットができないのであれば、食事でダイエットしようと考えますが、糖質制限ダイエットは安易に行うと逆に太りやすい体質になってしまう恐れがあります。

岡山大学大学院環境生命科学研究科の森田英利教授の監修のもとで実施された『糖質制限が腸内フローラに与える影響に関する検証試験』では、糖質制限実施者は、腸内フローラの状態が一般の人よりも悪くなっているようで、さらに太りやすい状態になっていることがわかりました。つまり、ダイエット目的で実施されることが多い糖質制限が、腸内フローラの観点から見ると逆効果となっている可能性があることを示す結果となったのです。

糖質制限はリバウンドの可能性大⁉︎

一般生活者と糖質制限実施者で腸内フローラ判定の結果を比較したグラフ

検証試験では糖質制限実施者の場合、腸内フローラの状態が良好と考えられるA判定の人は、一般生活者に比べて1/3以下の10%しかいなく、ディスバイオーシス(大腸劣化)予備群と考えられるD判定の人は30%にも上っています。また、D・E判定の合計が一般生活者の倍以上という結果になりました(グラフ)。

糖質制限が腸内フローラを悪化させる理由について、森田教授は次のように説明します。

「糖質制限をする場合、炭水化物を制限することが多いですが、炭水化物には糖質だけでなく、食物繊維が含まれています。食物繊維、特に水溶性の食物繊維は善玉菌のエサになるので、極端に炭水化物を制限すると、善玉菌のエサが少なくなり、善玉菌の構成比が下がります」

また、ご飯を減らした場合、代わりにおかず類が多くなることもあります。それもおかずの内容によっては腸内環境にはマイナスになり得ます。

「糖質制限をする際には、代わりのエネルギー源としてたんぱく質を摂取することも多いと思いますが、たんぱく質は人間にとって大切な栄養素である一方、論文的に高たんぱく質摂取は腸内フローラ構成菌のバランスを崩す要因となることが指摘されています」

たんぱく質は悪玉菌が好むエサとなり、悪玉菌の構成比が上がりやすくなるのだそうです。

“デブ菌”優位の太りやすい状態に

一般生活者と糖質制限実施者の太りやすさを比較したグラフ

さらに糖質制限実施者は、一般生活者と比較して、太りやすさを示す指標(数字が大きいほど太りやすい状態)であるFB比の値は倍以上ということがわかっています(グラフ)。糖質制限では腸内フローラがいわゆる“デブ菌”優位の状態になりやすいということ。

「“デブ菌”は、本来消化されずにふん便として排出されてしまうようなものまで分解してしまい、人間がエネルギーとして吸収しやすい状態にしてしまいます。通常はエネルギーなどの栄養分は小腸で吸収され、大腸では水分やミネラルなどが吸収されますが、“デブ菌”が多い状態にあると、大腸でもエネルギーが吸収されやすくなる、つまり太りやすい体質となる、というわけです」

いわゆるデブ菌のほかに、短鎖脂肪酸という脂肪燃焼促進や脂肪蓄積抑制などにも働くスーパー物質をつくり出す菌(いわゆるヤセ菌。ビフィズス菌が代表的)など、体型に大きな影響を及ぼす菌がいることがわかってきています。この結果からも、糖質制限を行うと、太りやすい体質になる可能性がある、ということがいえそうです。

「糖質制限をすると腸内フローラの状態が乱れがちになってしまいます。糖質制限をする場合は、過度な炭水化物制限を避ける一方で、ビフィズス菌などの善玉菌や善玉菌のエサとなる水溶性食物繊維などを積極的に摂取する、といった工夫をすることが大切になります」と森田先生。

あせって食事を節制すると、太りやすい体質になるかもしれません。太った原因に応じて対策を講じるとよさそうですね。

文/庄司真紀

森田 英利

森田 英利

もりた・ひでとし 1991年岡山大学大学院自然科学研究科博士課程修了。米国ミネソタ州立大 Food Science and Nutrition学部博士研究員、麻布大学獣医学部教授を経て、2015年より岡山大学大学院環境生命科学研究科教授。

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