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CATEGORY : フィットネス |モチベーション(メンタル)

わずか5年で健康アスリートへ! 人生を変えたトレイルランナー植木香さんの行動力とは? ♯アス女飯

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植木香さんがウォーキングしている

アスリート女子。彼女たちは栄養素をバランスよく摂取しながら、食事量をうまく調整して体づくりを行い、競技に臨んでいます。そんなアス女の皆さんに健康的な食生活を送る秘訣を教えていただこうという企画『アス女飯』。第7弾はトレイルランナーとして活躍されている植木香選手です。前編と後編に分けてお届けいたします!

監修 : 青柳 愛

フリーアナウンサー。野菜ソムリエ、日本スポーツコーチ&トレーナー協会JASCATスポーツ栄養アドバイザー。日本テレビ系列静岡第一テレビ時代に農業番組を担当したことから「食」に興味を持ち、フリーアナウンサーに転身後は、イベント司会業、アナウンス業を行いながら、スポーツ取材の経験を活かしスポーツ栄養を専門としたライター・アドバイザーとしても活動中。著書『監督たちの高校サッカー』(東洋館出版)。
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Contents 目次

主婦から転身!私の人生を変えたトレイルランニング

植木香さんのアップ画像

今月は、トレイルランナーとして活躍されている植木香選手の『アス女飯』について、お送りします!

第6弾・ハンドボール 女子日本代表のエース・塩田沙代選手の記事はこちら。『ハンドボール女子日本代表・塩田沙代選手の練習時の補食と食事法 #アス女飯

現在、植木さんはトレイルランニングのインストラクターでもあり、国内外でのレースにも出場するほどのランナーですが、トレイルランナー歴はわずか5年というので驚きです。
それまで一般の主婦だったという植木さんは、トレイルランニングとの出会いによって、人生が大きく変わったそうです。
彼女が考える健康への追求は、美しく年を重ねたいと願う女性の皆さん・FYTTE読者の皆さんに何かしらのヒントがあるように感じました。

今回は、植木選手がなぜトレイルランニングに魅了されたのか。
アスリートマイスターとしてどのような食事を意識しているかについてお届けします。

トレイルランの魅力の虜になる女性とは?

皆さんはトレイルランニング(以下略称:トレイルラン)という競技をご存じでしょうか?
自然の山間部を走ったり歩いたりしながらレースを行う競技として欧米で人気で、日本では競技人口が少ないのですが、昨今のマラソンブームや登山ブームから注目を集めています。

コースは距離によって区分されており、ショートレースは30km未満のコース。ミドルレースは30~70kmのコース。ロングレースやウルトラトレイルレースと呼ばれるものだと70km以上、長いものでは100km〜100mile(約170km) 、またそれ以上のコースもあります。
日本のコースはロングレースでは2~3日かけてゴールを目指しますが、ヨーロッパの大会では1週間~10日間かかるものもあり、じつにさまざまなコースがあります。

植木香さんのトレイルランニングの様子

トレイルランナーとしてだけでなく、現在ランニングインストラクターとして指導を行っている植木さんに、どんな女性がトレイルランに興味を持つのか伺いました。

「山間部では泥だらけになることもありますが、そんな姿でもありのままを楽しみ、いい意味で自分に酔いしれてしまえるような女性が多い気がします。激しいスポーツというイメージがあり敷居が高そうですが、マラソンとは違って走り続けるわけではなくゆっくり歩きながら進んだりするので、女性にも楽しめるスポーツアクティビティだと思いますよ」(植木さん)

40歳からの挑戦で知ったトレイルランの世界

現在、高校1年生の息子さんと中学1年生の娘さんの二児の母である植木さん。
39歳のころ、子育ても少し落ち着いて自分の時間を確保できるようになって、40歳目前で何か新しい挑戦がしたいと思ったそうです。

「もともとそこまで体が丈夫ではなく、子どもの風邪をもらって2か月に1回は病院へ行くような主婦だったのですが、39歳のとき、このまま40代を迎えたらボロボロになる!という危機感を持って近くのジムでランニングできるトレッドミルで走り出しました。そのタイミングで同級生から40歳を迎える記念にみんなでマラソン大会に出てみないかと誘われたんです」(植木さん)

40歳を迎える記念に2015年の東京マラソンに友人と応募したそうですが、倍率が高い大会だったこともあり、植木さんだけが当選。結局ひとりで走り込み、見事、東京マラソンを5時間で走り切りました。その半年後、あるトレイルランナーのブログを読んだことで、植木さんは少しずつトレイルランへの夢を抱くようになったそうです。

「女性で活躍されているトレイルランナーのブログや動画を見て、こんな風にすがすがしく大自然を走ってみたい!という想いに駆られたんです。まずはマラソンで納得いく走りをしてからという思いもあり、2016年に名古屋ウィメンズマラソンでサブ4(42.195kmのフルマラソンを4時間以内で走りきること)を達成し、いよいよあこがれていたトレイルランの世界へと飛び込みました」(植木さん)

植木さんは名古屋ウィメンズマラソンを走りきってからわずか2か月後、あるランニングクラブが主催する高尾山でのトレイルランニング講座に参加し、毎週、山通いを始めたそうです。この行動力はさすがですよね! しかも、現在働かれているインストラクターの仕事は参加した講座を主催したTRACK TOKYOランニングクラブなのだそうで、この行動力によって新しい仕事を得ることにもなったわけです。

心と体の変化によってよりポジティブになったメンタリィ

トレイルランニングの講座を受けていくうちに体と心の変化を感じるようになったという植木さんに、どんな変化があったのかを伺うと次のように答えてくださいました。

「ふだん生活している東京は空気が悪いと感じるのですが、山の中は空気がキレイでおいしい空気を吸い込んでいるだけで心地いいです。日常から離れて非日常的な自分だけの空間で足もとに集中しながら進んでいると、心がリフレッシュされて、私生活でもよりイキイキできるようになったと実感しています。トレイルランを1年半くらい続けてから風邪もほとんど引いていません。家族で私以外が風邪を引いていても、免疫ができたのか私にはほとんど移らなくなりましたよ(笑)」(植木さん)

植木香さんがウォーキングしている

トレイルランとの出会いでどうしたら体調を壊さず走り続けられるのか、リカバリーを早くするにはどうするべきかを具体的に考えていく中で、食事への意識を持つようになった植木さんは、2017年にアスリートフードマイスターの資格を取得しました。

「いちばん大切にしているのは代謝を上げること。朝からしっかり代謝を上げるために、お米を食べるようにしています。また、良質なたんぱく質をとる意識ができました。よく赤身のお肉を食べるといいというイメージがあるじゃないですか。私もそう思っていたひとりだったのですが、勉強していくと、じつはたら! 低カロリーでたんぱく質の含有量が非常に高いのです。火を通したたらは100g中に約25gもたんぱく質が含まれているのです。(ちなみに生のたらだと約18g)結構お魚もあなどれないんです」(植木さん)

それでは次に、植木さん直伝のたらを使ったリカバリーに最適な「アス女飯」をご紹介します!

たんぱく質源を効率よく摂取できる「たらとほうれん草の豆乳クリームグラタン」

タラのグラタン写真

<材料(1人分)>
真だらの切り身(甘口) 2切れ

(豆乳クリームソース)
豆乳 160ml
水溶き片栗粉 片栗粉大さじ1弱と同量程度の水
バター 10g

オリーブオイル 大さじ1
冷凍フライドポテト 120g
塩こしょう 適量
ゆでたほうれん草 適量
溶けるチーズ 15g
パン粉 適量

<作り方>
1.真だらにこしょうを少々ふって下ごしらえしておく。たらに塩気があるので塩はふらないこと。

2.まずは、豆乳クリームソースを作ります。
豆乳を鍋で温め、沸騰寸前で火を止め、水溶き片栗粉を少しずつ加えよく混ぜる。風味づけにバターを加えて再び弱火にかけて全体的になじんだらクリームソースの完成。(お好みで豆乳を足しても可)

3.熱したフライパンにオリーブオイルを加え、冷凍フライドポテト全体を中火で焼く。火が通ったら塩とこしょうで味つけする。

4.焼いたポテトを耐熱皿に移し、フォークなどで簡単につぶして敷き詰める。

5.先ほどのフライパンにオリーブオイルを入れて、中火でひと口大に切った真だらを両面に軽く焦げ目がつく程度に焼く。

6.ポテトの上に豆乳クリームソースをかけて、たら、ゆでたほうれん草(ひと口大の3cm程度にカットしたもの)を並べて溶けるチーズとパン粉をかける。

7.200度のオーブンで10~15分焼いたらでき上がり。

じゃがいもの皮をむく手間を省き、手軽な冷凍フライドポテトを代用して作るのが時短になっておすすめです。揚げもの用ですが大量の油を使わなくても火が通りやすいのでヘルシーですよ。また、たらは鶏むね肉や赤身のお肉よりもたんぱく質の量が多く低カロリーなのが特徴ですので、より効果的にたんぱく質を摂取できます。

どのように50代を迎えて歳を重ねていきたいか

たった5年でより人生をイキイキと健康的に歩むことができるようになった植木さんに、今後どのように歳を重ねていきたいかを伺いました。

「私はあまり年齢を重ねることを気にしていません。常に思っているのは、これからの人生の中では今がいちばん若いということです。今日からの人生の中で今がいちばん若い! そんな風に考えているので50歳になっても同じように、5年後も10年後も楽しいと思える自分を大切に新しいことに挑戦していると思います。

40歳を迎えたとき、ちゃんと決めてがんばった自分がいるから今があるので、いくつになってもできることはとことんやりたい!と思っています。具体的には、世界の有数のトレイルランコースももっと制覇していきたいですね」(植木さん)

前向きな植木さんの言葉は非常に力強く、そしてどんな女性にもいつからでも挑戦のチャンスがあり、あきらめてほしくないという願いを感じました。

植木さん曰く、マラソンさえ走ったことがない! 10km程度しか今まで走ったことがない! という人もトレイルランに大歓迎だそうですよ。アウトドアが好きで自然の中で非日常を楽しみながら体を動かしてみたいという人、ぜひ一度トレイルランを体験してみてはいかがでしょうか?

植木さんには女性版の三浦雄一郎さん(最高齢の登山家)のように素敵に歳を重ねながらますますトレイルランの魅力を多くの人たちに伝えていってほしいです!

次回後編は、トレイルランナー植木香選手が日々実践している、免疫力をアップさせるための生活習慣、体幹づくり、食事法についてご紹介します。
植木選手が意識する体にいい生活とは!?
どうぞお楽しみに。

【取材協力】植木 香選手
TRACK TOKYO ランニンググラブ ランニングインストラクター
走歴5年。2015年に初フルマラソンを5時間で完走し2016年にはサブ4達成、2018年にはサブ3.5を達成。2018年・2019年はハセツネ30Kにて年代別入賞、2018年からSTYやUTMFに挑戦し2020年はVibram Hong Kong 100を完走。
現在は得意な料理を活かしアスリートフードマイスターとして食のアドバイスができるランニングインストラクターをしている。選手としても挑戦中!

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