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人気のスクワットをもっと簡単&効果的に!「耐筋スクワット」
Instagramでは、「スクワット」の体験を公開するダイエッターが見られ、話題になっています。でも、ボディメイクのプロの目から見ると間違ったフォームで行っている人が多いのだそう。その理由と誰でも正しくできる「耐筋スクワット」のやり方について、女性専用パーソナルトレーニングジム『Torana Body Maiking(トラナ ボディ メイキング)』のパーソナルトレーナー 八木知美さんに教えていただきました。
Contents 目次
耐筋スクワットなら、誰でも正しいフォームでできる
下半身の大きな筋肉を強化できるスクワットは、“キングオブエクササイズ”と言われるほど、ダイエット効果が得やすい筋トレ。でも、「スクワットを正しいフォームで続けるのは難しい」と、八木さんは言います。
「スクワットを繰り返しているうちに疲れてきて、ひざを曲げ過ぎたり、ひざの向きがズレたり、体のバランスが崩れたりする人が多く見られます。筋肉の使い方のバランスが悪くなり、前ももが張って、ひざを痛めてしまう人もいるのです」(八木さん)
それを解決するのが、八木さんが指導している「耐筋トレーニング」のスクワットです。
「耐筋トレーニングは、基本の体勢で止まって“耐える”トレーニング方法です。鍛えたい筋肉が最も収縮している体勢で停止し、じっくりと負荷をかけます。
動きのあるトレーニングは、続けているうちにフォームが崩れてしまいやすいので、トレーナーに指導を受けないと難しいことがあります。でも、耐筋トレーニングなら基本の姿勢で止まってキープするだけ。正しいフォームで行え、おうちで1人で行っても効かせたい筋肉にしっかりアプローチできますよ」
それでは、八木さんおすすめの「耐筋スクワット」を2種類、教えていただきます。
下半身の筋力を強化して代謝アップ「耐筋ウォールスクワット」
まず紹介いただくのは、壁を使った「耐筋ウォールスクワット」です。
「壁に寄りかかり、上体を支えながらスクワットの基本のポーズをキープします。上下に動かなくていいので、正しいひざの角度を保て、しっかりと太ももやお尻の筋肉に効かせられますよ」と八木さん。
キープしている間、ずっと筋肉が収縮してじわじわ効いているので、筋トレ効果はバツグン! 太ももやお尻など大きな筋肉を強化することで、エネルギー消費量もアップし、代謝のいい体をつくれます。
それでは、次のお手本を見ながらやってみましょう。
《やり方》
【1】壁に背中から腰をつけます。壁に寄りかかったまま、左右の足を肩幅の1.5倍ぐらいに開き、前に出します。
【2】ひざの角度が90度になるまで曲げ、太ももが床に対して平行になるようにします。
手は体の前で自然に組んで。
この姿勢のまま、30秒~1分キープ。
ちなみに、八木さんはこの耐筋ウォールスクワットを4分(!)行っているそう。
はじめは30秒~1分を目安に行い、慣れてきたら時間を伸ばしてレベルアップしてもいいですね。
<コレはNG!> 足の位置が壁に近い
ひざの角度が鋭角になり、ひざに負担がかかりやすくなります。ひざの角度が90度になる位置に足を置きましょう。
太ももを引き締めて細くする「耐筋ワイドスクワット」
「内もものプニプニしたたるみ取って、太ももを細くしたい!」そんな人は、内ももにある内転筋を使う、次の「耐筋ワイドスクワット」を行ってみて。
「内転筋を使う筋トレに、足幅(スタンス)を広くして行うワイドスクワットがあります。内転筋が収縮している体勢で止まってキープする耐筋ワイドスクワットなら、太ももをさらに引き締められる」と八木さん。
それでは、やってみましょう!
《やり方》
左右の足を肩幅の2倍ぐらいに大きく開いて立ち、つま先は45度ぐらいに傾けます。
手は、体の前で自然に組んで。
腰を下ろして沈み込みます。このとき、腰を下げ過ぎず、ひざの角度が90度よりも大きくなるようにして。
<横から見ると…>
上体は自然に前傾させ、ひざがつま先よりも前に出ないようにしましょう。
この姿勢のまま、30秒~1分キープ。
じわじわと内ももに効いているのを感じて。慣れてきたら時間を伸ばしてもOKです。
<コレはNG!> 足幅が狭い
足幅が狭いと腰を落としたときにひざが鋭角に曲がるので、ひざに負担がかかりやすくなります。左右の足を大きく広げて行いましょう。
<コレはNG!> ひざが内側に入る
太ももの前面に力が入り、ひざに負担がかかります。ひざはつま先の方向に向けましょう。
筋トレ初心者にこそ、この2つの耐筋スクワットはおすすめです。キープして耐えているとき、太ももがプルプルとしてきますが、それだけ効いているということ。30秒~1分の時間は目安なので、余裕でできるという人は時間を伸ばし、自分のレベルに合わせて調節しましょう。
撮影/山上忠 ヘア&メイク/斎藤節子 取材・文/掛川ゆり