サナダ虫を飼う人も!?　厳しい体型維持を課せられたモデル時代

20代の頃からファッションモデルとして活動している八木知美さん。
人に見られる仕事だけに、体型維持に気を配っていたといいます。運動好きでジャンクフードもあまり口にしなかった八木さんは、ダイエットに悩むことはなかったそうですが、モデル仲間には過酷なダイエットに取り組んでいる人も……。

「ファッションショーの世界では、スリムな体型であることを求められます。体型を維持するために、食後に手のひらいっぱいの下剤を飲んだり、海外で生魚を食べてサナダ虫をお腹の中に寄生させたりなど、無謀なダイエットに取り組んでいるモデルさんもいました。
でも、そんなことをしているモデルさんって、やせてはいるけど不健康そうでどこか美しくない。逆に多少スタイルが悪くても、食事も運動もムリせずコントロールしている人のほうが輝いています。内側からにじみ出るような美しさは、スタイルや顔のよさだけでは生まれない。心も体も健康的でなければ本当の意味で美しくないんだ、と思いましたね」

本当に美しい女性は、健康的な心と体を持っている。そのためにも体を動かそう――。
子どもの頃から運動が好きだった八木さんは、しなやかな体をつくるヨガのほか、週に4回15～20㎞のジョギングなど、さまざまな運動にのめり込みます。

その後、モデルだけでなく、アナウンサー、イベントのMC、TV番組のキャスターなども経験。25歳のときにスキルアップの語学留学を兼ねて、オーストラリアに渡ります。

フィットネス大国・オーストラリアでトレーナーの資格を取得

オフィスワーカーも昼休みにジョギングしたり、ジム通いをしたり。多くの人は運動習慣があるなど、オーストラリアはフィットネス大国として知られています。

八木さんは、オーストラリアのバイロンベイでヨガのプログラムを学んだあと、シドニーにあるフットネス専門学校に入学。トレーナーの資格取得に励みます。

「オーストラリアで、ジムやフットネス関係の仕事に就くにはライセンスが必要です。しかし、フィットネスに関心が高い国だけに資格を取得するのが厳しく、政府指定のファーストエイド（緊急手当）のプログラムなど、さまざまなカリキュラムをクリアしないとなりません。技能面はもちろんのこと、栄養学、解剖学など広く学びました」

これまでにないほど夢中に学び、フットネス専門学校もトップの成績で卒業。日本とオーストラリアを股にかけるヨガ＆パーソナルトレーナーとして、新たな道を進み始めます。

トレーナーの資格を生かし、多くの女性を美しく！

八木さんが目指すのは、筋肉ムキムキではなく、細くしなやかな体。出るところは出て、引っ込むところは引っ込む。やわらかそうに見えるけど、ギュッと力を込めると筋肉が現れる、引き締まった美ボディです。それは日常でも行える自重を使ったトレーニングをメインにつくり上げていくそうです

八木さんが、以前経験したモデルという仕事は外見に重きを置かれるため、年齢で市場価値が下がってくるのが一般的です。けれども本当の美しさとは、年齢や上辺の外見だけに左右されるものではなく、健康的な心と体に宿ることを八木さんは経験上知っています。

今日も八木さんは「Better,Fitter,Stronger（よりよく、より健康に、より強く）」をモットーに、多くの女性たちに向けて「その場しのぎではなく、明日も明後日もこの先も自分でできるトレーニング」を教えています。

今後のニュースでは、女性らしい強くてしなやかな筋肉をつける「耐筋（たえきん）」トレーニングの方法や、体験者のルポなど、さまざま形で八木さんの美ボディの秘密に迫ります。