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やせるために運動はマスト、と思うだけでやる気がなくなってしまう...そんな運動音痴さんもいるかもしれません。肥満外来で、のべ3万人をやせさせてきた医師・左藤桂子先生よると、激しい運動が痩せるために必ずしも必要というわけではないようです。そこにはどんな秘密があるのでしょう?
- 監修
- 左藤 桂子
いつもの行動を「歩き」に置き換える
やせるためには激しい運動は必須ではない、というのが左藤先生のメソッド。左藤先生が重視するのは、日常の身体活動度を上げることです。
「ランニングをしたり、ジムでトレーニングをするのは時間的に難しい人も多いでしょう。わざわざ『運動するぞ』としなくても、日常の中での活動量を上げれば、それだけで筋肉がついて消費カロリーも増えます。
いちばん手軽なのは、歩くこと。今まで車や自転車を使っていた買い物に、徒歩で行くようにしてみましょう。その際、荷物を両手に分けて持つ『ファーマーズウォーク』という歩き方をすると、体幹が鍛えられ、背中や下半身が引き締まります。
何か運動をプラスして行うのはハードルが高いですが、今までの行動を徒歩に『置き換える』だけなので、誰でも気軽にできると思います。
その際、万歩計を取り入れると、より効果的です。自分がいつもどれくらい歩いている(活動量)のかがひとめでわかり、ゲーム感覚で歩数を伸ばそうとして活動量が増えることが期待できます。最近は、スマホのアプリなどでも万歩計があるので、試してみてください。
もし余裕があれば、『インターバルウォーキング』もおすすめです。これは速度を変えて歩く方法で、ふつうのペースで3分→息が切れるほどの速度で3分→息を整えながらふつうのペースで3分というのを30分間くり返します。
この歩き方は、持久力を高めて下半身の筋肉を強化するのに有効です。その際、肛門を締めるように、お尻にギュッと力を入れて歩くとさらに効果が上がります」
基本的に、運動はムリをしてまでやるものではない、と左藤先生。
「しっかり睡眠をとり、体に必要な栄養をきちんと摂っていれば、ほとんどの人はムリなくやせられます。運動は好きな人は追加していいし、好きではない人はやらなくても構いません。
好きでやるなら、どんなスポーツでもOKです。やはり体を動かすことはダイエットやアンチエイジングに効果的であることは確かです。テニスやバドミントンなどのラケットスポーツや、チームでやるスポーツもいいでしょう。とにかく運動をすることで楽しいと思えるかどうか、そこが自分のダイエットにとり入れるかどうの見極めになるのではないでしょうか」
取材・文/遊佐信子
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左藤 桂子
左藤桂子ヘルスプロモーション研究所所長。日本肥満学会、日本内科学会、日本糖尿病学会日本プライマリケア連合会所属。30年で3万人の肥満治療に携わる肥満外来担当医。これまで多くの症例を診て、糖尿病となる前に体重オーバーの時期があることに気が付き、体重コントロールの重要性を指導。『ダイエット外来の寝るだけダイエット』『肥満外来の女医が教える熟睡して痩せる「3・3・7」睡眠ダイエット』など著書多数。
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