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「やせの大食い」も夢じゃない!?DITを上げる2つの方法

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ハンバーガーを食べる女性

いくら食べても太らない。みなさんのまわりに、そんな人はいませんか? 好きなだけ食べても太らない人は「そういう体質」だと思われがちですが、コンディショニング・トレーナーの桑原弘樹先生によると、DIT(食事誘発性体熱産生)が大きく関係しているとのこと。DITって一体なに? どんな効果が期待できるの? さっそく桑原先生に教えていただきましょう。

監修 : 桑原 弘樹 (コンディショニングトレーナー)

〈桑原塾〉主宰。100名以上のトップアスリートやモデルなどにコンディショニングやボディメイク指導を行うほか、15年以上にわたってスポーツ・サプリメントの開発にも携わる。著書『サプリメント健康バイブル』(学研プラス)など多数。
桑原塾

Contents 目次

DITとは?

DITと言われても、一体なんのことかさっぱりわからない…という人も多いはず。そもそもDITとは「diet-induced thermogenesis」の略で、「食事誘発性体熱産生」とも言われています。 簡単に言うと、食べることによって熱を生み出すこと。

「『やせの大食い』は、体質だと言われることも多いですが、個人的にはこのDITが関係しているのではないかと思っています。私たちは食べることによってエネルギー源を摂取していますが、じつは同時にエネルギーを消費しているのです。まず、食べものが口に入ると、『かむ』という動作をします。これも運動のひとつ。それから内臓が食べものを消化したり分解するのも、さらに小腸が栄養素を吸収するときにもエネルギーは使われているのです」(桑原先生)

おヘソのまわりに手を添える女性

つまり、食べたものが分解されて消化されて、吸収されて…という過程において、カロリーは意外と使われているということ。DITと肥満には密接な関係があり、肥満の人はDITが低いと言われています。DITをじょうずにコントロールする方法を覚えておけば、それだけでダイエットが優位に進みそうですね。

DITをアップさせる方法とは?

DITは、体質や素質に関係なくアップさせることが可能です。そのために大切なことは2つあります。

<その1>おいしく食べる
「まず、食事の際、ワクワクしながら食べることが大切。食事を楽しめる人のほうが、DITが上がりやすいと言われています。もし食材がおいしくない…など、テンションが上がらないときは、例えばキレイな器に盛りつけておいしく見えるように工夫するだけでもOK。心がけひとつで楽しい食事にすることができます。

味覚は嗅覚や視覚にも左右されることがあるため、食事は五感を使って食べていることに。五感すべてでおいしいと感じることができれば、アドレナリンが分泌されます。万が一、おいしくなくても『おいしい!』と口にすることで、おいしく感じることができるかもしれません」(桑原先生)

食事をする女性

<その2>たんぱく質を食べる
「1日に消費されるエネルギーのうち、DITによって消費されるのはおよそ10%。そして最もDITを上げる食材は、たんぱく質です。例えばたんぱく質、糖質、脂質をそれぞれ同量を摂取しても、たんぱく質は30%、糖質は10%、脂質は7%の割合で熱に変えることができます。また同じ1gでも、たんぱく質や糖質は4kcalですが、脂質は9kcalもあるので脂質のとり過ぎには注意が必要です。また、過剰にとり過ぎたたんぱく質や糖質は、体内で脂質へと変化するため、日常生活の中で、脂質が足りなくなるということはほとんどありません。ただし、細胞膜やホルモンの元になっているのは脂質なので、体にとって重要な栄養素であることには変わりませんから、ダイエットの際にも極端に制限するのは控えましょう。

過剰に摂取したたんぱく質が脂肪に変わる際、20%のエネルギーが使われます。つまり過剰なたんぱく質が10割あるとすれば、そのうち2割はエネルギーに、そして8割が脂肪になるということ。脂肪はより体に貯えられやすい栄養素で、DITも上がりにくいのです」(桑原先生)

高たんぱくな食材は、脂質も含んでいることが多いため注意が必要です。例えば、高たんぱく食材として有名な大豆や牛肉、卵に関しても、脂質のほうが多く含まれています。余分な脂質をとりたくない場合は、「高たんぱく低脂質」なプロテインがおすすめです。

DITを上げるたんぱく質はいつ食べるのが正解?

食材を持つ女性

では、たんぱく質をいつ食べれば、より効率的にDITをアップさせることができるのでしょうか?

「1日を通して代謝がいちばん低いのは朝。つまり代謝が最も上がりやすいということ。DITを上げるポイントは『朝、プロテインをおいしく飲む』こと。朝食にたんぱく質が不足している人は、朝ごはんのあとに、ぜひプロテインを飲んでみてください」(桑原先生)

人間が1度に摂取できるたんぱく質の量は20~40gだと言われています。例えば、朝食で卵や納豆を食べて、すでにたんぱく質を10gぐらいとれている人は、プロテインを10g程度に。朝はフルーツだけなど、たんぱく質を含まない食材しか食べていない人は、プロテインを20gぐらい摂取するとよいでしょう。

ただし1食のたんぱく質摂取量が20gを下回ると(例えば1食当たり8gだけたんぱく質をとるなど)、効果も減ってしまうので注意しましょう。

文/FYTTE編集部

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