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    ケトダイエットで思わぬトラブル? 脂肪が多い食事はデリケートゾーンに要注意

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肉料理をフォークで口に運ぶ女性

食事からとる糖質を抑えて、その半面で脂肪をたくさんとる「ケトダイエット」は体重を減らすための食事法のひとつ。これに近い食事習慣を送る人も多いかもしれません。ところが、このたび明らかになった研究によると、意外な関連性ですが、デリケートゾーンのトラブルと関係している可能性があるようです。膣内の環境を守ってくれている細菌類のバランスが崩れてしまうタイプの膣炎が起こるというのです。気をつけるとよいかもしれません。


膣内の細菌類を変化させるリスク要素を調査

肉や魚、野菜など炭水化物以外の食材

「ケトダイエット」とは、ケトジェニックダイエット、またはケトン体ダイエットを略したもの。肉や野菜を中心にして、炭水化物の摂取を大きく減らす食事法です。体の脂肪を燃やして体重を減らすことができると考えられ、実践する人もいるかもしれません。この食事法が思わぬトラブルにつながるかもしれないというのです。

腸のなかと同じように膣にもたくさんの常在菌がいて、よい環境が守られています。「デーデルライン桿菌」をはじめとする乳酸菌が主体となって、膣内を弱酸性に維持、悪い菌の侵入を防いでいます。でも乳酸菌が減るなどの理由で細菌類の構成が変わってしまうと、悪い菌が増えて膣炎につながります。

このたびスペインの研究グループは、これまで報告されている研究のなかから、膣炎や膣内細菌叢について調べているものを集めて分析。特に食事やプロバイオティクス(体によい細菌をとり入れられる食品)の摂取との関連性に注目して、細菌叢の変化につながる原因や仕組みについて検討しました。

ビタミンやミネラルが大切

ミニスカートの女性

分析によってわかったのは、脂肪の多い食事をとっていると膣炎になりやすいようだということ。逆にビタミン(A、C、D、E)、ミネラル(カルシウムや亜鉛など)、βカロテンといった栄養素の多い食事をとっていると、膣は健全に保たれていたということです。こうした健全に保ってくれる栄養素が少なく糖分や脂肪の多い食事をとっていると、膣内環境の異常や膣炎が起きる確率が高まっていました。

高脂肪・低炭水化物のケトダイエット。長所や短所について研究が進んでいるところだそう。今回の結果からいえそうなのは、やはりさまざまな栄養素をバランスよくとるように気をつけること。研究グループは「膣内の微生物環境を変えて(主に乳酸菌を減らして)膣炎のリスクを上げる要素には、食事のほかにもストレスやホルモン、衛生習慣、性行為などたくさんあります」と指摘します。デリケートゾーンのトラブルは、全身の健康ともつながりがあるといえるのかもしれません。

<参考文献>

『細菌性腟症』日本性感染症学会誌 2008;19 suppl:77-80.
http://jssti.umin.jp/pdf/guideline2008/02-8.pdf

Barrientos-Durán A, Fuentes-López A, de Salazar A, Plaza-Díaz J, García F. Reviewing the Composition of Vaginal Microbiota: Inclusion of Nutrition and Probiotic Factors in the Maintenance of Eubiosis. Nutrients. 2020;12(2):419. Published 2020 Feb 6. doi:10.3390/nu12020419
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32041107/
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7071153/

Bacterial Vaginosis (BV) Statistics
https://www.cdc.gov/std/bv/stats.htm

星 良孝 <ステラ・メディックス>

星 良孝 <ステラ・メディックス>

ステラ・メディックス代表取締役社長/編集者 獣医師  専門分野特化型のコンテンツ創出を事業として、医療や健康、食品、美容、アニマルヘルスの領域の執筆・編集・審査監修をサポートしている。代表取締役の星良孝は、東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BP社において「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年に会社設立。https://stellamedix.jp

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