蒸し暑く寝苦しい夜が続くと、寝不足になって疲れがたまってしまいます。そんなときは「香り」の力を借りて、眠りの質を高めてあげましょう! アロマテラピーでおうち時間を充実させる方法をご紹介する企画、今回は、夜寝るときにおすすめのアロマオイルとその使い方をアロマライフデザイナーの小田ゆきさんにお聞きしました。
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植物の香りで不安や不眠を解消
夏の暑さで寝苦しい日もそうですが、ストレスや悩みがあるときにもなかなか眠れない、という経験があるのではないでしょうか?
心身をリラックスさせることができるアロマテラピーは、不眠の悩み解消は得意分野のひとつです。ストレスで乱れた自律神経のバランスを整えて、緊張をほぐしてくれるので、眠りにつきやすくなります。
香りが強すぎると眠れなくなってしまうので、アロマオイルはほのかに香らせるようにしましょう。
眠れない夜におすすめのアロマオイル
眠りの前にリラックスするには、ほんのり甘さのある香りが効果的です。高ぶった神経を落ち着かせて、不安を取り除いてくれます。
ここでは、3つのアロマオイルをご紹介しますので、お好みの香りに包まれてリラックスしてくださいね。
ラベンダー
ラベンダーのアロマオイルは甘さのあるフローラル調の香りが特徴です。精神的にも肉体的にも幅広い効果が期待できる万能なアロマオイルですが、中でもリラックス効果が高いことで有名です。自律神経のバランスを整える働きや、睡眠ホルモンと呼ばれているメラトニンの分泌を促すと言われ、心身の緊張をゆるめて睡眠の質を高めてくれます。
ラベンダーには複数の種類があるので、アロマオイルを購入するときはラベルなどの表示の学名で真正ラベンダー(学名: Lavandula angustifolia(Lavandula officinalis) )であることを確認しましょう。「真正」とは「本物の」という意味で、ほかの種類のラベンダーと区別をするために使われています。
また、似たような名前の「スパイクラベンダー」や「ラバンジン」などは香りや刺激性、期待できる効果が異なり、真正ラベンダーとは異なる別のアロマオイルなので間違えないようにしましょう。
真正ラベンダーはラベンダーの中でも、もっともリラックス効果が高く、安全性が高いので、適切に使えば子どもや高齢者の人にも安心です。
オレンジスイート
オレンジの皮をむいたときのような、さわやかで甘くフルーティーな香りです。リフレッシュ効果やリラックス効果があり、ストレスを感じるときや、眠れないときに、気分を落ち着かせて安眠を誘ってくれます。
食べものでも馴染みのある柑橘の香りは子どもから大人まで万人に好まれるので、家族と一緒に眠るときにもおすすめです。
オレンジスイートの香りには空気清浄作用もあるので、寝室の空気をすがすがしくしたいときに、アロマディフューザーを使って香りを広げるのもよいですよ。
カモミール・ローマン
青りんごのような香りをほのかに含んだ、甘くフルーティーな香りです。リラックス効果が高く、ネガティブな感情を鎮めてくれるので、イライラや不安感があって眠れないときにおすすめです。
ハーブティーで有名なカモミールは、「カモミールジャーマン」という異なる品種となり香りも独特ですが、「カモミール・ローマン」は香りも作用もマイルドで、子どもにも安心して使えます。
ぐっすり眠りたいときのアロマの香らせ方
アロマディフューザーは眠りの30分~1時間前までに
香りに包まれるようにして眠りたいときは、寝室全体に香りが広がるアロマディフューザーを使いましょう。香りが強すぎるとかえって眠りの妨げとなってしまうので、就寝する30分~1時間前までに香りを漂わせておき、寝るときにはスイッチを切るのがよいでしょう。アロマオイルの量も1~3滴ほどの少量で十分ですが、使うアロマオイルの種類や部屋の広さなど、お好みに合わせて滴数を加減してください。
アロマスプレーをベッドリネンに
以前の記事で作り方をご紹介したアロマスプレーを、枕カバーやベッドシーツなどに吹きかけて、ほのかな香りを楽しみます。外出先にも持っていけるので、旅行先などで寝つけないときにも、いつもの香りで落ち着いて眠ることができますよ。
ティッシュやコットンを枕もとに
ティッシュやコットンにアロマオイルを1~2滴たらしたものを枕もとに置いておきましょう。忙しくて疲れているときにも手軽に香りが楽しめて、癒し効果が得られます。
アロマテラピーは自分が好きな香りをとり入れることが大切です。気持ちが落ち着く香りを見つけて、眠りの質が高まるのを実感してみてくださいね!
取材・文/ 牧内夕子