連日続いた猛暑、さらに日中と朝夕の寒暖差や在宅勤務などのストレス疲れで、体がだるいと感じていませんか? アロマテラピーはストレスや疲れを癒し、リフレッシュ効果をもたらしてくれます。アロマテラピーでおうち時間を充実させる方法をご紹介する企画、今回は、夏バテやストレスで疲れた体を元気にしてくれる、おすすめのアロマオイルとその使い方について、アロマライフデザイナーの小田ゆきさんにお聞きしました!
Contents 目次
疲れの種類に合わせてアロマオイルを選ぼう!
ひと口に疲れといってもその中身は人それぞれ違うものです。連日続いた猛暑で体が疲れてだるさを感じる人もいれば、仕事や家事などのストレスで、精神的な疲れを感じる人もいると思います。
アロマテラピーは、心身をリラックスさせたり自律神経のバランスを整えたりするのに役立ちますが、アロマオイルの種類によって、香りの印象や期待できる効果効能はさまざまです。自分の体調や悩みに合わせてアロマオイルを選び、香りで元気をとり戻しましょう!
不安やストレスで精神的に疲れたときは?
●ラベンダー
真正ラベンダーは、幅広いシーンで活躍する万能なアロマオイルですが、とくにリラックス効果が高いアロマオイルの代表格です。甘さのある優しいフローラルの香りが高ぶった神経を鎮静化させ、不安な気持ちをとり除いてくれます。
夏バテを招く自律神経の乱れを整えるのにも役立ち、心身の緊張をゆるめて、疲れから解放してくれますよ。
一般的にラベンダーのアロマオイルと言うと「真正ラベンダー」のことを指します。ラベンダーは種類が多いので、ラベルなどの表示で真正ラベンダー(学名: Lavandula angustifolia(Lavandula officinalis) )であることを確認しましょう。
●フランキンセンス
乳香ともいわれるフランキンセンスは、イエス・キリストが誕生したときの贈りものとしても知られ、古くから薫香として神にささげる神聖な香りとして用いられてきました。
そんなフランキンセンスの木の樹脂から採れるアロマオイルは、ほのかにスパイシーさやレモンのようなさわやかさを含んだ深みのある香りが特徴です。ヨガや瞑想のときなどにも使われることが多く、気持ちを落ち着かせて深い呼吸を促してくれます。ゆううつで沈んだ気分のとき、心を癒したいときにおすすめのアロマオイルです。
肉体疲労を回復したいときは?
●レモングラス
レモンに似た力強い香りのレモングラスは、その爽やかな香りで精神的な疲労回復に役立つとともに、血行促進作用があり、冷えや肩こり、筋肉痛などの肉体疲労のケアにおすすめのアロマオイルです。
香りをかぐだけでなく、前回の記事で作り方をご紹介したアロマボディオイルを肩まわりや脚などに塗ってマッサージして、肌から芳香成分をとり入れてみましょう。心身のこわばりがほぐれ、からだが軽くなるように感じられますよ。
ただし、レモングラスのアロマオイルは肌への刺激が強いため、使用量は少なめ(ベースオイル30mlに対して1、2滴)にするのがポイントです。
疲れて甘いものを欲したときにおすすめの香り
●ベンゾイン
ベンゾインという木の樹脂から抽出されたアロマオイルで、バニラに似た甘い香りです。日本語で安息香(あんそくこう)という別名の通り、呼吸を落ち着かせて、安心感をもたらしてくれます。精神的な疲労や、悲しいできごとがあったときなどに、温かみのある甘い香りが心を癒してくれますよ。
お菓子を思わせるような香りなので、「疲れて甘いものを食べたいな」と感じたときに、香りでスイーツを楽しんでみるのもいいかもしれません。
ベンゾインは粘度の高いアロマオイルなので、アロマディフューザーで香りを広げるというよりは、ロールオンアロマを手作りしてフレグランス代わりに使うのがおすすめです。お守りのように持ち歩き、気分転換したいときに手首などに塗って香りを楽しんでくださいね。
疲れたときにさっと気分転換! ロールオンアロマの作り方
【準備するもの】
・アロマオイル:2滴
・ホホバオイル:10ml
・ロールオン容器※
※ロールオン容器はアロマ専門店などで購入することができます。
【作り方】
【1】清潔なロールオン容器にホホバオイルを10ml入れる。
【2】アロマオイルを2滴加える。
【3】フタをして、よくふって混ぜたら完成。
【使い方】
疲れを感じたときに、手首や耳の後ろなどに塗って、香りで気分をリフレッシュさせましょう。(保存期間は冷暗所で約1か月)
お風呂でじんわり温まる! アロマバスソルトの作り方
入浴時に天然塩で作ったアロマバスソルトを入れれば、体の芯まで温まることができます。真正ラベンダーやレモングラスには、体の痛みを和らげ、筋肉のこりをほぐすのに役立つため、肌から芳香成分をとり入れるのがおすすめです。
疲れがたまったときには、アロマの香りに包まれてゆったりとしたバスタイムを過ごしてくださいね。
【準備するもの】
・アロマオイル:1~5滴
・ホホバオイル:小さじ2杯
・天然塩:大さじ2~4杯
・ガラスのビンや小皿などの容器
【作り方(1回分)】
【1】清潔なガラス容器にホホバオイルを小さじ2杯入れる。
【2】アロマオイルを1〜5滴加え、割り箸などでよく混ぜる。
【3】さらに天然塩を大さじ2杯入れ、よく混ぜ合わせれば完成です。
【使い方】
浴槽のお湯にバスソルトを入れて、よくかき混ぜてから入浴します。
※注意点
・アロマオイルは天然成分が濃縮されているため、原液が直接肌にふれると刺激を感じる場合があります。ホホバオイルなどの植物油(もしくは手作りコスメ用の乳化剤など)で必ず薄めてから使用してください。また、敏感肌の人はアロマオイルの量を少なくするなど注意しましょう。
・柑橘系やレモングラス、ペパーミントなど肌への刺激が強いアロマオイルは少量(1、2滴)にしましょう。
・3歳未満の子どもにはアロマバスは避けましょう。3歳以上の子どもでも刺激の強いアロマオイルは避け、使用量は少なくする(1、2滴〜)など、状態を確認しながら行うようにしましょう。
体が重く、やる気が起きないときは、植物の香りの力で心身の回復を助けてあげましょう。気分がリフレッシュして、元気が湧いてくるはずです!
取材・文/ 牧内夕子