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ストレスや食べ過ぎで感じる胃の不調を整えるには? 話題の「胃脳相関プログラム」を編集部員が体験!

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ストレスや食べ過ぎで感じる胃の不調を整えるには? 話題の「胃脳相関プログラム」を編集部員が体験!

新型コロナウイルスの流行もあり、この2年近く誰もがさまざまなストレスにさらされてきました。そんななか、胃痛や胃もたれなど胃の不調を感じる現代人がとても多いことが調査結果からも明らかに。ストレスを感じるとどうして胃に負担がかかるのでしょう? その謎と対策法について、最新の研究内容をもとにご紹介していきます。記事の後半では、体を動かして胃からリラックス状態に導く新感覚のヘルスケアプログラムを編集部員が体験レポートしていきます!

Contents 目次

胃の不調を感じている人が増加中! そのワケって?

昨年2020年10月に、ヒューマン・データ・ラボラトリが第1回目となる「胃の不調に関する実態調査」を実施。そして、約1年後となる今年9月には、コロナ禍における胃の不調の実情や変化を知るため、全国の男女2,000名を対象とした第2回目のアンケート調査が行われました (実施時期:2021年9月6日~7日)。

その結果を見てみると、「今年に入って胃の不調を感じることはありますか」という問いに対して、なんと45.8%もの人が「感じている」と回答。1年前の調査では41.3%だったことから、withコロナの時代になってから胃の不調を感じる人が増え続けていることがわかります。
さらに、注目したいのが男女別の結果。男性全体が41.7%に対して、女性全体は49.5%とやや高く、女性の半数近くが胃の不調を感じていることがわかりました。

また、「現在ストレスをどの程度感じていますか」という質問に、「感じている」「やや感じている」と回答した人の割合を比べてみると、胃の不調を感じていない人たちでは50.5%だったのに対し、現在胃の不調を感じている人たちでは75.8%にも上りました。この結果から、胃の不調を感じている人は、同時にストレスも感じやすい傾向にあるといえます。
みなさんも、ストレスを抱えたときに胃がキリキリと痛んだ、ムカムカしたという経験が一度や二度ならずあるのではないでしょうか。なんだか、胃と脳が密接な存在であるように感じませんか?

胃と脳はつながっているってホント!? 「胃脳相関」って知ってる?

胃の機能は、自律神経と呼ばれる神経がコントロールしています。自律神経とは、呼吸、血液循環、体温調節、免疫など命を維持するために24時間働き続ける自動運転機能のこと。これらは自分の意思によって動きをコントロールすることができません。
自律神経には、交感神経が優位になる「活動モード」と副交感神経が優位になる「リラックスモード」の2つの顔があります。ストレスや悩みごとを抱えているとき、仕事や家事で心身が活発に動いているときは交感神経が優位になり、リラックスしているときや睡眠中など心身が休んでいるときは副交感神経が優位になります。胃は交感神経が優位な「活動モード」のときに胃液の分泌など働きが弱まり、副交感神経が優位になる「リラックスモード」のときによく動くことが知られています。つまり、自律神経は胃の機能をコントロールする役割を持つということ!
自律神経が乱れることで胃の運動機能が正常に行われず、不調を感じることにつながってしまいます。また、最新の研究によって、胃の活動が気分や自律神経の働き、食欲の調整など脳の活動に影響を与える可能性があることへの注目が集まっています。このように、胃と脳は自律神経によってつながりお互いに影響を与え合っている「胃脳相関」の関係にあります。

胃の健康を整えるには、自律神経も大切

胃と脳のつながりを結ぶ自律神経ですが、その働きを安定させて整えるためには生活リズムを改善することがマスト。夜ふかしをせずに十分な睡眠時間をとり朝は決まった時間に起きること、温度差は自律神経によくないため体は冷え過ぎないようにすること(夏も冷房冷えに注意)などが上げられます。
また、マインドフルネスを通して不安やストレスを自分の力で克服していくことも有効な手段。座禅や瞑想を通して姿勢や呼吸に意識を傾け、“今自分に起きていること”だけに集中します。深い呼吸は気持ちを落ち着かせてくれるだけでなく、自律神経の乱れを整える効果も期待できると言われます。

そして、胃腸を整えることを目的にヨーグルトを食事にとり入れている人も多いですが、ぜひ乳酸菌に着目してみましょう。さまざまな乳酸菌がありますが、乳酸菌の中には、LG21乳酸菌など自律神経のバランスが整い、胃の働きを改善する効果があるものも確認されています。

ふだんの生活や食事を見直してみたり、もしくはマインドフルネスなどのストレス解消策をとり入れるなど、今日から改善できることばかりです。自律神経の乱れに思い当たる節がある人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

疲労回復専用ジムで胃の健康を考えたヘルスケアトレーニングを体験!

これまでご紹介した胃脳相関にいち早く着目し、日本初の新感覚ヘルスケアトレーニングとなる「胃脳相関プログラム」をスタートしたのが、疲労回復専用ジム「ZEROGYM新宿店」。消化器内科医である工藤あき医師監修のもと、プロボディデザイナーで疲労回復専用ジム ZERO GYM プログラムディレクターを務める松尾伊津香さんによって開発されました。
一体どんなプログラムになっているのか…気になりますよね。そこで今回は、FYTTE編集Oが実際にジムに伺って体験してきました!

※撮影のためマスクをはずしていますが、通常のクラスではトレーナーさんもマスクを着用してレッスンが行われます。(以下同様)

「胃脳相関プログラム」では、まずは一般の人に向けてもわかりやすいように、胃脳相関について説明していただけます。胃脳相関のことは知らないんだけど…という心配があってもまったく問題ありません。編集Oも松尾さんのお話を聞きながら、胃脳相関について少しずつ理解が深まりました。
そして、お話しを聞いたあとに実際に体を動かしていきます。「胃脳相関プログラム」は、ステップ1~3の構成によってレッスンが進んでいきます。まずは水を使って自分の胃を感じながら、胃への意識を高めていき、そのあとに胃と脳をつなぐ自律神経の調整のためのヨガ。最後に胃と脳の双方のストレスを低減するマインドフルネス瞑想が行われます。

<ステップ1>胃の感覚を感じる

胃の感覚を感じると聞いても、なかなかピンときませんよね。このステップでは水をゆっくり、ゆっくりと意識を向けて飲むことで、水がどのように口からのど、そして胃の底へ向かって落ちていくのかを自分自身で感じていきます。

編集Oの場合、水がのどもとを通って胃の方向、下腹部にツー…っと落ちていくのがわかりました。胃の場所が違うため感じ方には個人差があるようですが、このように胃への意識を高めたり、感覚をキャッチする力を育むことは、胃のコンディションを整えるのに役立つだけでなく、脳のストレス緩和や自律神経の調整にも役立つといいます。

「“感じる”って右脳を使うんです。“考える”モードで左脳をずっと使っていると頭のなかがさわがしくなってストレスを感じやすいのですが、右脳を使って“感じる”というプロセスはそれだけでストレス緩和につながっていくので、水を飲むワークは1日1回行うことをおすすめしています」(松尾さん)

<ステップ2>自律神経・消化力を整えるヨガ

ステップ2ではヨガを行っていきます。

「自律神経は交感神経と副交感神経どちらもバランスがよい状態が理想ですが、現代の人はだいたい緊張状態が続いて交感神経が優位の状態が多いので、ヨガで体をゆるめていきます。
ポーズをキープして『キツイかも』と感じたところから、ポーズをといてゆるんでいく感覚をみてください。緊張と弛緩(しかん)をくり返していくと、副交感神経が優位になる感覚が強く感じとれるようになるはずです」

息を吸って頭上で手を合わせて伸び、息を吐きながらゆっくり体の横を通りながら腕を解放…この動きで編集Oは緊張と弛緩を自分の体を通して理解できました。腕を解放していくときの気持ちよさは、まさに解き放たれたという感覚。

そのほかにも、さまざまな動きを通しながら体の緊張を解いて、副交感神経を高めていきます。

「体をねじる動きで背骨や内臓まわりを外側から刺激することは、消化能力を高めたり促進する効果があると言われています」

重力に逆らうこちらのポーズは、胃や内臓の活性を調整してくれるポーズ。ちょっとむずかしかったのですが、ふだんしない動きのためどこか楽しさも感じましたよ。

<ステップ3>マインドフルネス瞑想

最後はマインドフルネス瞑想。ヨガを通して心身が落ち着いた状態から、ストレス緩和の世界へ。
ヨガや瞑想は初心者なので、途中雑念が浮かんでしまったり、「このあとはオンラインでお打ち合わせがあるな~」なんてことを頭によぎらせてしまったのですが、松尾さんの声の誘導によって自分を見つめることに集中。静寂の空間に心地よく整っていく感覚を実感していきました。
レッスンはこれで終了! 運動不足の体には適度な疲労感もありつつ(笑)、とても気持ちのいい時間でした。

松尾さんのお話しによると、胃の感覚を高めていくことは、食事を食べ過ぎてしまう悩みを抱えている人にもおすすめだといいます。胃の感覚が鈍くなっている状態を研ぎ澄まし、胃から発信される「ちょっと食べ過ぎじゃない?」「今日は調子があまりよくないよ」といったSOSの声に敏感に気づけるようになることが過度な摂取を落ち着かせる第一歩に。これから年末年始で食べ過ぎ、飲みすぎが心配な人はぜひ覚えておいてくださいね。

胃の慢性的な不調を感じて「機能性ディスペプシア」と診断された場合、有効な薬があるわけではないのだそうです。それを聞くとやっぱり、ふだんから胃の感度を高めてコンディションを整えていくことは、ストレスフルな時代を生き抜く現代人には無視できない新たなテーマとなるはず! 「胃脳相関プログラム」で胃の感覚をキャッチして胃の健康に目を向け、そして同時に自律神経を整えていくことで体も心も元気な状態を目指していきたいですね。日々をがんばっていくためにも、そして楽しんでいくためにも、みなさんも胃脳相関に着目して、できることからとり組んでみてください。

教えてくれたのは

松尾伊津香
プロボディデザイナー。疲労回復専用ジム ZERO GYM プログラムディレクター。
2017 年、ストレッチとマインドフルネスを掛け合わせた疲労回復プログラムを開発し、日本初の疲労回復専用ジム ZEROGYM を立ち上げる。一般社団法人ライフメディテーション協会代表理事。

【レッスン実施スタジオ】
疲労回復専用ジム ZEROGYM 新宿店
住所:〒160-0023
東京都新宿区西新宿1丁目25−1 MB1 階 新宿センタービル
TEL:03-6279-0630

撮影/鈴木謙介 文/FYTTE編集部

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