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1か月に6300kcal消費!? 「寝るだけダイエット」の7つのルール
ハードな運動は苦手だし、ラクにやせられる方法があったら…そんな人におすすめのダイエットがあるんです。その名も「寝るだけダイエット」。睡眠は体を休ませるだけでなく、正しく眠るだけでカロリーも消費されるんですよ。一体どういうことか、早速チェックしていきましょう!
Contents 目次
正しく眠るだけで、1か月6300kcal消費される!?
睡眠というと体を休めるための行為と思われがちですが、正しく眠るだけでやせることも可能なのだとか。
「睡眠中には、脂肪分解作用のある成長ホルモンが分泌され、しっかり眠ると、1日あたり300kcalの脂肪を消費してくれます。逆に寝不足だと、その量は90kcal程度にダウン。つまり、しっかり眠る人に比べ、寝不足の人は1日あたり210kcal、1か月で6300kcal分もの脂肪が分解されずに蓄積されてしまうのです。
体脂肪1kgは7200kcalに換算されるので、寝不足だと1か月で900gずつ太る計算になります」(よみせ通り診療所所長・佐藤桂子先生)
ほかにも、成長ホルモンにはアンチエイジング効果があるので、しっかり眠れば肌の若返りも可能。さらに、睡眠は食欲とも深く関わっているといいます。
「シカゴ大学の実験で、しっかり眠った人の体内にはレプチンというホルモンが増え、ムダな食欲を抑えてくれることが明らかになりました。一方、寝不足の人は食欲増進ホルモンのグレリンが増え、太りやすくなることがわかっています」
睡眠でやせるには2つのやせホルモンをきちんと分泌させることがポイントに。眠り方を見直して、体をやせモードに切り替えましょう。
【ルール1】遅くても夜中の3時には眠っていること!
「成長ホルモンが多く分泌されるのは深い眠りに落ちたときです。そして、深い眠りに入りやすいタイミングは、眠りについてから3時間までの間と、人間にもともと備わっている眠気リズムがもっとも強くなる夜中の3時前後。遅くとも夜中3時までに眠るようにすれば、成長ホルモンのやせ効果を最大限に得ることができます」
【ルール2】睡眠時間は7時間目安で
「コロンビア大学の研究で、睡眠時間が7時間の人に比べ、5時間では52%、4時間だと73%も肥満率が高くなることが明らかになりました。また、シカゴ大学の実験では、睡眠時間が短いと食欲を抑えるレプチンの分泌が減ることもわかっています。やせやすい体になるためにも、1日トータルで7時間は眠ることを心がけましょう」
【ルール3】たんぱく質をバランスよくとる
「ダイエット時に摂取不足に陥りがちなのがたんぱく質。じつは、成長ホルモンの材料もたんぱく質なので、1日の中で動物性(肉や魚など)と植物性(納豆、豆腐など)をどちらもバランスよくとる必要があります。
とくに、夜は就寝3時間前までにとると、たんぱく質が消化・吸収されて、就寝後に成長ホルモンとなって働いてくれます」
【ルール4】寝る前には激しい運動はしない
「就寝前に激しい運動をすると、交感神経が刺激され、せっかくの眠気も失せてしまいます。眠るためにはストレッチのような体をほぐすものや、呼吸法のように精神を落ち着かせるものをとり入れましょう。なかでも、ドローインはお腹を凹ませる効果と自律神経のバランスを整える効果の両方が得られるのでオススメ。ただし、運動後に心地よく眠れる範囲の回数に留めましょう」
<寝る前におすすめの呼吸法>
(1)鼻から吸ってお腹をふくらませる
両脚を腰幅程度に開いてあお向けになり、両手は体の横に伸ばします。鼻から大きく息を吸い込み、お腹をふくらませましょう。
(2)口で吐いてお腹をへこませる
口からゆっくりと息を吐きながら、今度はお腹をへこませていきます。(1)→(2)を、心地よいと感じる範囲で行って。
【ルール5】就寝1時間前の入浴で「深部体温」を下げよう
「やせホルモンを分泌させたいなら、シャワーで済ませず、湯船に浸かること。入浴で体が温まると、血行がよくなり、体の表面から熱が放出されます。すると、深部体温(体の内部の温度)がじょじょに下がり、眠気が生じてきます。このタイミングで寝ると深い眠りにつきやすくなるので、入浴は就寝1時間前までに終えておくようにしましょう」
<やせホルモンを出す入浴法>
約38~40℃の、ぬるめのお湯に最低でも10分間はゆっくりと浸かりましょう。入浴は就寝の1時間前までに済ませておくこと。
<手浴&足浴もおすすめ>
お風呂に入れないときは、就寝1時間前までに手浴&足浴を行って。約39~42℃の熱めのお湯に手、または足を左右各3分間浸けます。
【ルール6】よい睡眠がとれる室内環境をつくる
「寝室が汚いと快適に眠れないため、気づかないうちにやせにくい体になっている可能性が。寝具はできるだけ清潔にし、寝室も1日1回ホコリを拭き取るなどしてキレイにしましょう。また、照明やブルーライトなどの強い光は眠りを妨げます。寝る1~2時間前から照明は少し暗めにし、パソコンやスマホは使用を控えるようにしましょう」
<よい睡眠に導く部屋>
カーテンに少しすき間を開ける
朝日を浴びると眠りのリズムが整います。寝る前に寝室のカーテンを10cm開けておくと、雨の日でも太陽光で気持ちよく目覚められます。
空気清浄機で空気をキレイに
部屋の空気が汚れていると、たとえ7時間眠ったとしても休んだ気がしないもの。花粉やハウスダストは空気清浄機でまめにとり除くのがオススメ。
明るさの強い照明は避ける
強い光は、眠りを誘うホルモン・メラトニンの分泌を妨げます。寝室は間接照明にしたり、スマホにはブルーライト対策を施したりしましょう。
寝具は清潔に保つ
寝具が清潔だと、思っている以上にぐっすり眠れます。枕カバーやシーツは週1回ペースで洗濯し、晴れた日にはできるだけ布団を干すよう心がけて。
【ルール7】休日は遅くとも10時までには起きる
「休日の寝溜めは睡眠リズムを崩す原因になります。そもそも人間の体は、朝日を浴びて体内時計がリセットされてから14時間後に眠る体勢が整うようになっています。
たとえば、24時に眠りたいなら、朝の10時に朝日を浴びておく必要があるのです。どうしても寝足りない場合は、朝10時に30分ほど起きて朝日を浴び、二度寝するのがオススメ。ただし、遅くともお昼には起きるようにしましょう」
ふだん、当たり前のようにくり返している睡眠。それをちょっと改善するだけでキレイやせが可能に。睡眠は毎日行うことだから、やせる眠り方さえ習慣にできれば、一生太らないこと間違いなしです!
監修/左藤桂子、取材・文/熊谷律子・渡辺理子<オフィス・エール>