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    女性は特に飲み過ぎに注意! 男性より肝臓へのダメージが大きい可能性も

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乾杯する女性たち

アルコールの飲み過ぎによって、肝臓を傷めてしまうことがあります。今回米国の研究グループが、マウスを使い調べたところ、オスよりもメスのほうが肝障害を起こしやすいとわかりました。これは人間にも当てはまる可能性があるようです。


男性と女性で影響の受け方が違う?

ワインを飲む男女

日本でも「アルコールハラスメント」または「アルハラ」が問題になり、飲酒の問題がよくとり沙汰されるようになってきています。海外でも飲酒に伴う問題には厳しい目が注がれていますが、米国では慢性肝疾患の主な原因はアルコールで、大量の飲酒による肝障害が増えているといいます。米国疾病対策センター(CDC)によると、成人の6人に1人が平均して月4回は大量に飲酒の状態に。飲酒による健康への被害が大きな問題になっているのです。

アルコール依存症になっても、健康に問題が起きない人もいるのですが、多くのアルコール依存患者は、大量の飲酒によって肝障害を発症しやすくなっている場合が多いといえます。
肝臓は消化や解毒など代謝の中心的な機能を果たしており、肝障害を発症するとそのほかの臓器にも弊害が及んでしまいます。今回、米国ミズーリ大学医学部の研究グループが、動物実験によって、大量の飲酒を繰り返した場合の影響について、男女で共通点と相違点があるのかを調べました。

女性の肝臓は特に傷つきやすい

ワイングラスを手にする女性

研究の結果、わかったのは、たった3回程度大量に飲酒するだけで、メスのマウスは肝障害を発症するということでした。オス4匹、メス4匹にそれぞれ同量のアルコールを12時間おきに3回投与したところ、統計的に有意な違いが見られたのです。

研究グループは、3回目の投与後に採血と肝臓細胞の採取を行い、分析しました。その結果、メスのマウスが、オスの2倍も血中アルコール濃度が高かったのです。またメスのマウスは、オスの4倍近く肝臓に脂肪がたまっており、それによって炎症や損傷が引き起こされていました。

これまでの研究では、特定のたんぱく質(ジアシルグリセロールキナーゼアルファ=DGKa)が、腫瘍の成長を促し、がんを発症させることがわかっています。さらに今回の研究では、オスのマウスでたんぱく質が20%上昇したのに比べ、メスのマウスでは95%も上昇していました。

今回の研究は動物実験でもあるため、研究グループは「男女間における多量の飲酒の影響ついて、今後さらに研究を進める必要がある」と提案しています。そのうえで、「一部で飲酒を美化する風潮もあるが、それが危険なことは研究でも明らかです」と警告します。

こうした研究も参考すると、やはり大量の飲酒は控えるほうがよいかもしれません。

<参考文献>
Binge Drinking May be More Damaging to Women
https://medicine.missouri.edu/news/binge-drinking-may-be-more-damaging-women

J Pharmacol Exp Ther. 2019 Sep;370(3):390-398. doi: 10.1124/jpet.119.258871. Epub 2019 Jul 1.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31262967

星 良孝 <ステラ・メディックス>

星 良孝 <ステラ・メディックス>

ステラ・メディックス  専門分野特化型のコンテンツ創出を事業として、医療や健康、食品、美容、アニマルヘルスの領域の執筆・編集・審査監修をサポートしている。代表取締役の星良孝は、東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BP社において「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年に会社設立。

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