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「現状維持」より「変化」で6か月後には幸せに!? 人生の選択、研究からわかったことは…

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大きくジャンピングする女性

いつも自分を変えたい、現状維持から脱したい。そんな変身願望をもつ人も多いかもしれません。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で世界が大きく変わるなかで、自分の置かれている状況も大きく変化。でも安定を捨てる怖さもあるでしょう。米国シカゴ大学は「現状維持をやめて新しいステージに移行した人は総じて幸せ」だと、このたび報告しました。身のふり方を考えるうえで参考にするとよいかもしれません。

監修 : 星 良孝 <ステラ・メディックス>

ステラ・メディックス代表取締役社長 獣医師/ジャーナリスト
専門分野特化型のコンテンツ創出を事業として、医療や健康、食品、美容、アニマルヘルスの領域の執筆・編集・審査監修を担っている。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BP社において「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年に会社設立。YouTubeステラチャンネルでもヘルスケアの話題を発信。
YouTube:https://youtube.com/@stellach

Contents 目次

新しいステージにいくのは大変?

ドミノ倒しを手で阻止する人

新しいことを始めるのはワクワクするもの。でもこれまでの蓄積をかなぐり捨てて、人生を変えるような決断をするのは困難も伴います。たとえば、仕事をやめたり、学び直したり、関係を断ったり。

米国シカゴ大学の研究グループは、さまざまな疑問への回答を示したウェブサイトを開設して、人生にかかわる決断がその後にどう影響するのかを調べました。「仕事をやめるべきか」「関係をやめるべきか」「起業すべきか」「禁煙すべきか」など、さまざまな質問が提示されています。ウェブサイトでは、そうした質問についてコイントスをして、これから選ぶべき選択肢についての提案を受けるようになっています。「あなたはこうすべき」と提示され、ほとんど占いのようですが、それを知らされた人がその後にどのように人生の選択をしていくのか、調べたのです。

研究グループでは、提案を受けた本人がそれから2か月後、6か月後にどのような選択をしているのか、またそのときに幸せであるのかを分析をしました。

自分を変えた人が幸せに

ガッツポーズをする女性

ここからわかったのは、6か月後になると現状を変えるべきだと提案を受けた人はその通りに現状を変える選択をしている場合が多くなっており、しかも自分を変える選択をしているほうが幸せだということでした。2か月後の段階ではコイントスの結果よりも、現状維持を選ぶ人が多くなる偏りが見られました。それが6か月後になるとこうした偏りがなくなり、コイントス通りに「現状を変えよ」と提案を受けていた人はより変化を選ぶ傾向がありました。

重要なのは、6か月後の時点で現状維持を選ばずに、変化を選んだ人のほうが幸せだったということです。研究グループは、多くの人が本当は変化を求めていると推定。ちょっとしたことで背中を押されて、現状維持をやめて変化を選ぶとしています。

実際に変化を選ぶと幸せにつながる場合も多いのです。何かを始めようと考えているならば、思い切って動き出すことが大切なのかもしれません。

<参考文献>

Study finds people are more satisfied after quitting the status quo
https://phys.org/news/2020-05-people-status-quo.html

Steven D Levitt, Heads or Tails: The Impact of a Coin Toss on Major Life Decisions and Subsequent Happiness, The Review of Economic Studies, , rdaa016, https://doi.org/10.1093/restud/rdaa016

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