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    41歳・独身。ひとりは快適だけど±ゼロ。交際3年の彼ではなく「掛け算」の関係になれる相手と暮らしたい~私、ひとりでいてもイイですか?(6)~

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41歳・独身。ひとりは快適だけど±ゼロ。交際3年の彼ではなく「掛け算」の関係になれる相手と暮らしたい~私、ひとりでいてもイイですか?(6)~ 旅先の中国でのソロショット。広島出身で東京在住の西川さんは仕事のオンライン化が進む現在、地元に戻ることも視野に入れています。(本人提供)

新型コロナの影響で、人と会う機会がめっきり減った今日。みなさんは、ひとりでいることが気楽でいいと感じますか? それとも寂しいと感じますか? なかには、「今はひとりでいいけど、一生ひとりでいるのはイヤ」なんて人もいるかもしれません。本企画はそんな“おひとりさま”生活を送る独身女性のリアルに迫るインタビュー連載です。
インタビュアーは、婚活・恋愛の記事を多数手がけ、さまざまなメディアで活躍中のフリーライター・大宮冬洋さん。今回登場するのは、フリーランスの編集者・ライターとして多忙な生活を送り、交際して丸3年になる彼がいるアラフォー女子。会社からの独立、半年間の婚活、今の彼との関係、母親の病気――。さまざまな経験を通じて見えてきたものとは?


良くも悪くも個人主義だけど、親との確執は生まれやすい、ひとりっ子たち

独身女性の「ひとり」事情について当事者と語り合う本連載。今回登場してくれる西川里奈さん(仮名、41歳)で6人目となる。きょうだい構成を聞き取ったところ、西川さんを含めて4人がひとりっ子だと判明した。
ひとりっ子はワガママなので結婚しにくい、などという安易な結論を出すつもりはない。僕がインタビューを通して感じているのは、ひとりっ子として育った人たちの「ひとり上手」っぷりである。ひとり旅が趣味だったり、ひとり暮らしの家を美しく充実させていたり。

他人と自分を比べない、という点も共通しているように思う。良くも悪くも個人主義であり、我が道を歩んでいる。だから、インタビューに快く応じてくれるのだろう。
ただし、親との確執はきょうだいがいる人に比べて生まれやすいようだ。親の関心と期待が自分ひとりに集中してしまうので仕方ない。同じ現象は、兄がいなくて妹や弟がいる長女にも見られると思う。特に母親との関係に悩んでいる人は少なくない。

広島県出身の西川さんはフリーランスの編集者にしてライターである。いわば僕と同業だが、人間関係や趣味への向き合い方は大きく異なる。それだけに興味がわいた。どんなひとり生活をして、何を感じているのだろうか。さっそく聞いてみよう。

***西川里奈さん(仮名、41歳)の話***

子どもの頃から「そういうものだ」と思っていたのでひとりでも平気です

はい、私も典型的なひとりっ子です(笑)。たいていの場所はひとりでも行けます。子どもの頃から「そういうものだ」と思っていたので平気です。他人との距離感が近すぎる人は苦手ですね。「まだそこまで親しくないのに」と思うことが結構あります。

母は公務員として定年退職までバリバリ働いていました。父は自営業です。親友もひとりっ子だったのでよく一緒に遊んでいました。家には祖母がいたし、寂しいと思った記憶はありません。
両親の夫婦仲はいいほうだと思っていたのですが、年を取ってから母親が父親への不満を口にすることが増えました。堅実な母はしっかり貯金したのに、父親は貯金の約束を守らなかったそうです。母から不満を聞かされるたびにげんなりします。

母はいわゆる毒親ではないと思います。でも、私とはお互いに気を使いすぎる関係です。ちょっとした贈り物をしただけで、心配してその代金を送ってきたり…。私がフリーランスでいることがとにかく心配のようで、「女の収入でどうやって食べていくんだ」と言っています。
以前、母のお金で半年間、結婚相談所に入っていたこともあります。いい大人がおかしいですよね。年収何千万という年上の男性と会っていたとき、「親のために身を売るのか」という感覚がありました。

いい人がいたら明日結婚してもいい、と思っているほど自由な気持ち

年上の男性たちとお互いを品定めするような婚活に疲れていた頃、海外旅行先の現地ツアーで知り合ったのが今の彼氏です。私と同い年で、4回も転職をしてプラプラしていますが、一応は会社員。よく言えば自由人、悪く言うと責任感があまりない人です。でも、婚活じゃない出会いでアプローチしてくれただけですごく好印象でした。付き合い始めて丸3年になります。

結婚の話が出ないわけではありません。でも、そのたびに彼はフワッとしているんです。一緒に住む話も同じで、いつもなあなあになってしまいます。彼のほうがはっきりプロポーズしたり、「この物件はどう?」とか提案してくれないと、先には進めません。
私のほうから「どうしても一緒に住みたい、結婚したい」という気持ちにはなれません。彼が覚悟してくれたら考えるけど、といった程度です。

いい人がいたら明日結婚してもいい、と思っているほど私は自由な気持ちです。でも、今の彼氏との関係には不安があります。3年も付き合っていると、旅先では気づかなかったことが見えてきたからです。

家事は女の人がすべてやるものだと思っている彼氏にゾッとする

彼は仕事はどうでも良くて生活を楽しみたい人です。料理の仕事をしていたこともあってすごく料理上手なのですが、同じことを私に求めてきます。私は料理が苦手なのに…。基本的に、家事は女の人がすべてやるものだと思っているのです。『関白宣言』みたいでゾッとします。

私は何よりも目先の仕事を優先させてしまいます。でも、彼はそこを肯定してくれません。「仕事第一ではない考え方もあるのか」と新鮮で嬉しくもあるのですが、仕事面での頑張りを認めてもらえないと私には価値がない気もしてしまいます。

話し方も気になることがあります。例えば、果物をいただいたとしますよね。あまり甘くなくても、私だったら「さっぱりとしていて美味しいですね」とお礼を言います。でも、彼は「美味しくない」とはっきり言ってしまうんです。否定しているわけではなく、事実を述べているのだと彼は主張するのですが、私はネガティブな印象を受けてしまいます。お互いに高め合っている感じはあまりしません。

がんを患ったこともある母。結婚して安心させてあげたい

こんなことを言いながらズルズルと3年も付き合ってきました。一緒にいて楽なんですね。どこを譲ったら共同生活をできるのか、そろそろきっちり考えなければと思っています。1Kの賃貸マンションは3回更新しました。そろそろ4回目の更新がきますが、更新をせずに誰かと別の家に住むのが目標です。

ひとり暮らしでも寂しいとは思ったことはありません。完全にフリーになって3年間、がむしゃらに働いています。朝7時過ぎには起きて、10時ごろには貸しオフィスに出勤。常に3、4社の出版社の仕事を請け負っているので、忙しいときは夜中までずっとオフィスにいます。
フリーランスという働き方は私に合っていると思います。社内規則などに縛られるのが好きじゃないからです。

でも、ひとりって、結局のところ±ゼロですよね。掛け算にはなりません。本当は誰かと一緒にいたほうがいいんだろうな、と素直に思えるようになってきました。その相手が誰でもいいわけではありませんけど…。

親が死ぬのも怖いです。母はがんを患ったこともあり、結婚して安心させてあげたいと思っています。今は普通に稼いで暮らせていますが、自信を持って「老後まで大丈夫」とは言えません。

エレファントカシマシの大ファンという西川さん。夜行バスに乗ってツアーを追いかけることもあります。「ヴォーカルの宮本さんみたいな破天荒な人を好きになりがちです」(本人提供)

***大宮より西川さんへ***

誰かと支え合える関係を築けるといろんな人にエネルギーを与えられる

結婚とは掛け算である、という西川さんの指摘には視野が広がった気持ちがしました。確かに、誰かとお互いを支え合える関係を築けると、いろんな人にエネルギーを与えられる余裕が出てきます。それを大人というのかもしれません。人間は社会的な動物なので、家族やそれに代わる存在があってこそ本来の力を発揮できるのです。
一方で、重大事件も家族や親族内で起こることが多いですよね。マイナスの掛け算をしてしまった結果です。「離れたいけれど離れられない」という人間関係は怒りや憎しみを増幅させてしまうのだと思います。暴力をふるうぐらいならば縁を切って逃げ出せばいいのに、と傍からは思いますが、当事者は視野が狭くなっているのでそんな選択肢は見えないのでしょう。

何より大事なのは家族。でも、家族よりも優先するべきことが2つある

悩みは尽きませんが、そこそこ安心して希望を持って暮らすことが最も重要ですよね。親世代は「結婚」という形式を求めるかもしれませんが、形式よりも実質が大事なのは言うまでもありません。

僕は30代前半で仕事に悩んであまり働かなくなり貯金も尽き、退屈と焦りでイライラして、結婚生活を破綻させてしまったことがあります。ひとりに戻ったらすっきりして、久しぶりに夢中で働くこともでき、再婚相手と出会うことができました。
この経験で痛切に感じたのは、「家族よりも優先するべきことがある。自分の心身の健康と仕事だ」です。重要度の高さはもちろん家族が一番です。しかし、家族との生活を守るためには、健康と仕事の優先順位を上げなければならないことを知りました。

逆に言えば、前向きに働いて健やかに暮らせる人は孤立することはありません。結婚相手ではなくても、気にかけてくれる友人やご近所さんが必ずいます。基本的には自立しつつ、苦しいときは周囲に助けを求めればいいのです。
西川さんはほぼ他人の僕にも自分の弱みと悩みを語ってくれました。それでいて凛とした明るさを失っていません。結婚してもしなくても、西川さんは死ぬまで楽しく暮らせる気がします。

★出演者大募集!★
取材にご協力いただける方を募集します。「大宮さんに話を聞いてもらいたい!」「いまモヤモヤしているので話すことで頭を整理して何かヒントを得たい」「楽しいおひとりさまライフについて語りたい!」などなんでもOK! ご応募お待ちしております♪
<応募条件>
①現在、独身であること
②あごからウエストあたりまでのお写真をご提供いただけること
③Zoomなどのオンラインツールでお話を聞けること
④1時間程度の取材時間をいただけること
※顔写真やプロフィールなど、個人が特定される情報は掲載いたしません
<応募方法>
メールにて、fytte@one-publishing.co.jp までご応募ください。
※取材をお願いする方には、編集部より直接ご連絡させていただきます。

大宮冬洋 (おおみや・とうよう)

大宮冬洋 (おおみや・とうよう)

フリーライター。恋愛・結婚に関するインタビュー記事を得意とし、最近は「お見合いおじさん活動」も勝手に遂行中。35歳以上で結婚した「晩婚さん」を160人以上取材した実績を持つ。2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。近著に『人は死ぬまで結婚できる~晩婚時代の幸せのつかみ方~』(講談社+α新書)がある。

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