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もっと、ずっと、ヘルシーな私

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43歳・研究職・年収700万円、仕事に不満ナシ。休日はシングルマザーの友人と過ごすので寂しくありません~私、ひとりでいてもイイですか?(9)~ 年収700万円というキャリアウーマンの和田さん。実家も自宅も職場も関西圏で自由気ままに暮らしています。(本人提供)

みなさん、クリスマスはいかがお過ごしでしたでしょうか? このあとの年末年始はどのように過ごされますでしょうか? 12月から1月にかけて、世間ではいろいろな行事があり、「ひとり」でいることが寂しいと感じる人もいれば、なんとも思わない人もいると思います。本企画は“おひとりさま”生活を送る独身女性のリアルに迫るインタビュー連載です。
インタビュアーは、婚活・恋愛の記事を多数手がけ、さまざまなメディアで活躍中のフリーライター・大宮冬洋さん。今回登場するのは、研究職に就いている43歳・独身の女性。ひとり暮らしをすることに不安はあったものの、いざ始めてみると快適なのだとか。年収700万円、不自由なく暮らすアラフォーおひとり様のリアルに迫ります。


孤独だけど孤立はしない。ひとりでも楽しく豊かに暮らすノウハウが集まっています

独身女性と対面して「ひとり」について語り合う本連載。スタートした当初は、恋愛や結婚の相談を受けて筆者が知恵を絞って回答することを想定していた。婚活の現場で切実に悩んでいて、そのことを明かしてくれる女性は多いからだ。

しかし、連載を始めてみると想定外の方向に進んでいる。ひとりでも楽しく豊かに暮らす事例とノウハウがどんどん集まって来ているのだ。肉親や友人に囲まれている人も少なくなくて、孤独な時間を愛しつつも孤立はしていない。ひとり遊びが苦手な筆者のほうが教わることのほうが多かったりする。いわゆる「婚活」をする人は未婚者のごく一部なのだと改めて感じている。

大阪府でメーカーの研究職をしている和田理恵さんは大きめのメガネがよく似合う美人。30歳のときに同期入社の恋人と別れて以来、恋愛から遠ざかっているようだが、悲壮感や焦りなどは感じられない。会社まで1時間ほどかかる静かな土地で自由気ままに過ごしている。

「ゴハンを作りたくないときなどに婚活パーティーや合コンに参加することはあります。いい出会いがあればいいなと思いつつ、『そういう場所で出会う男性にいい人はいない』と思っていたり。食事に誘われても、行くのが面倒になって断ってしまいます。女性としての自信を取り戻したいだけなのかもしれません」

さっぱりした性格に見える和田さんだが、心の中にはちょっとしたモヤモヤを抱えているようだ。ひとりで気ままに過ごしたいけれど、誰かに求められて支え合いたい――。矛盾した願望だけに人間らしい。和田さんの生活と心境を聞こう。

***和田理恵さん(仮名、43歳)の話***

「ひとり暮らしなんて絶対に無理」と思っていた。今では快適さを手放せない

10年前からひとり暮らしを始めました。私の家族は仲がよく、実家では飼い犬も含めてワイワイやっていたので、ひとり暮らしなんて絶対に無理だと思っていたんです。でも、始めてみたらすぐに慣れて、快適さを手放せなくなりました。もう実家には戻れません。

弟は独身ですが、妹は結婚していて子どもが2人います。母からは結婚を急かされたことはありません。大阪では変わった子どものことを「変子(へんこ)」というのですが、「あなたは昔から変子だった。女がひとりで暮らせるなんていい時代やな」と言ってくれています。
父方の伯父夫婦には子どもがいなくて、私たち姉弟を実の子どものように可愛がってくれています。伯父はそれぞれの結婚式で祝いの歌を披露するのを楽しみにしているようです。私のために歌う曲も決まっているとしつこく言うので、「そんなんばっかり言うなら、もう(この家には)来ない!」と怒ってしまったことがあります。伯父はしょんぼりしていました。

ひとりで寂しいと感じることはあまりありません。人と会うのは楽しいけれど、それなりに気を使います。私はすっきりと片づいた部屋が好きです。散らかった家でワチャワチャと人と暮らすのは大変そうだな、と思ってしまいます。
大阪の田舎で生まれ育ったこともあって、今でも人混みは苦手です。会社までは電車で一本ですが、ドアツードアだと通勤に片道1時間弱ぐらい。でも、静かで人間らしい暮らしができています。

タイムカードもコアタイムもなし。自分の仕事は自分で時間をやりくりして終わらせる

仕事はずっと同じメーカーの研究職です。朝9時半から19時過ぎぐらいまで働くのが普通ですが、タイムカードやコアタイムはありません。1か月の労働時間と目標が一応は決まっていて、自分のやるべき仕事は自分で時間をやりくりして終わらせています。

新しいことを考えて試していく作業と、検査したりするルーティンワークが半々ぐらいです。私が好きな時間は黙々と実験しているとき。没頭感があります。論文をいっぱい読まなければならないデスクワークは眠くなりやすいです。

昼食はもっぱら社食です。マズくはありません。300円ですから文句はありません。会社が半額を補助してくれています。

職場の人間関係は今は良好です。同僚にストレスを感じたことはありません。でも、上司とは相性が合わないことがあります。(管理職としての)自分の仕事をきちんとやっている人にはついていこうと思いますが、自分がやるべき仕事がわからずにどんどん押し付けてくるような上司は苦手です。「それはあなたの仕事だよ」と思いながら働くしかありません。

コロナ禍の現在は、月の半分はテレワークです。私の場合は会社で働くほうが仕事が進みます。家では気が散りやすいし、会社のほうが仕事場としては快適だからです。

NetflixとAmazonプライムを併用。『メンタリスト』や『NCIS』が止まりません

平日の朝は7時頃に起きています。朝食は軽いほうが午前中に頭が働くので、バナナやヨーグルトを入れたグラノーラを食べるぐらいです。帰宅後の夜ご飯もめっちゃササッと作っています。以前は煮物にハマっていて、ブリ大根などを作っていましたが、今はカレーやシチューなど何度も食べられるものばかり。
最近はキャンプに興味があって、メスティン(アルミ製の飯盒)を使って自宅で缶詰料理を作って食べたりしています(笑)。お酒は飲みません。私はもともと食にこだわりがないんです。

NetflixとAmazonプライムに入っていて、アニメや海外ドラマもよく観ます。最近は『メンタリスト』や『NCIS』が好きです。
体はピラティスでメンテナンスをしています。1時間のマンツーマンレッスンを受けるのは多くて週1回。開業するつもりはないけれど、トレーナー養成コースを受けています。私は自分で理解をしてやりたいタイプだからです。自宅でも気が向いたときに15分~30分間程度やっています。

婚活はしたくない。「とりあえず付き合ってみる」ぐらいなら、ひとりでいるほうがいい

恋愛や結婚に積極的にはなれません。棚ぼた式の発想で「いい出会いがあればいいな」とは思っていますが、私は自分が「いい!」と思わないとお付き合いはできないタイプ。「とりあえず付き合ってみる」ぐらいならひとりでいるほうがいいです。
周囲にもシングルの友だちがたくさんいます。結婚相談所に入って婚活を頑張っていた人もいますが、疲れて辞めてしまったそうです。一緒に旅行して苦労話を聞いて耳年増になってしまっています。

こんな私ですが20代の半ばは仕事に悩んでいて、結婚したいと思っていました。でも、入社直後から付き合っていた同期の彼はそのタイミングではなかったようです。30歳になった頃に彼のほうが結婚を望みましたが、私が「この人は違うかな」と思って別れました。

子どもがほしいと思っていたのは30代前半までです。今でも産めないことはないかもしれませんが、リスクが大きいと思っています。
休日はシングルマザーの友だちと一緒にいることがあります。幼稚園の年長さんの女の子がいて、私をすごく慕ってくれているんです。おでこをくっつけて寝たがったり…。先日も、彼女たちの家で前泊をして、その子の運動会に参加しました。
友だちは料理上手ですが、片づけが苦手らしくて家の中はしっちゃかめっちゃかです。私は、料理は大雑把ですが片づけは得意なので、分担すれば一緒に暮らせるかな? と思うこともあります。

キャンプに興味がある和田さん。キッチンのコンロではなく固形燃料で調理して「キャンプの準備」を楽しんでいます。(本人提供)

***大宮より和田さんへ***

子どもや独居老人はみんなでゆるく見守る。長屋システムを復活させませんか

シングルマザーのご友人と一緒にその娘を可愛がっている、一緒に暮らすのもアリかも、という和田さんの話を聞いたとき、僕は心が軽くなりました。和田さんのような独身者だけでなく、僕のような子なし既婚者にも参考になるエピソードだと感じたからです。

僕が実践しているのは、住んでいる賃貸マンションを勝手に「長屋」化すること。ゴミ出しの際に声をかけたり、友だちつながりで紹介してもらったりして、今では14世帯中の7世帯がLINEグループでつながり、ゆるく交流しています。
持ち家やコーポラティブハウスとは違い、一期一会の店子に過ぎないので、全員と親しくすることは不可能です。目礼を交わすだけの世帯とも、お互いに顔だけは覚えています。これぐらいの距離感が安全だし息苦しくもありません。ちなみに我が家が最も仲良くしているのは、働く独身女性がひとりで優雅に住んでいる2世帯です。

うちのマンションは大人2人で住むのにちょうどいい間取りなので、新婚夫婦などは子どもが大きくなると引っ越していきます。現在、子どもがいるのは2世帯のみ。僕と妻が外食に出るときに玄関先ですれ違ったりすると、元気な男の子がいる家のお父さんからは「デートですか。いいなー」と言われます。
僕たちからすると、可愛い子どもがいることがうらやましかったりします。隣の芝生は青く見えるのですね。和田さんの真似をして、「たまにはうちで子どもたちを預かろうか? とりあえず3時間ぐらい」と提案してみようかと思っています。

行政サービスは活用しつつ、近所のみんなで子どもや独居老人の見守りをしたり、「井戸端会議」を楽しんだりする――。長屋システムを現代に復活させるだけで、個人の不安や虚しさは薄れていく気がします。

★出演者大募集!★

取材にご協力いただける方を募集します。「大宮さんに話を聞いてもらいたい!」「いまモヤモヤしているので話すことで頭を整理して何かヒントを得たい」「楽しいおひとりさまライフについて語りたい!」などなんでもOK! ご応募お待ちしております♪
<応募条件>
①現在、独身であること
②あごからウエストあたりまでのお写真をご提供いただけること
③Zoomなどのオンラインツールでお話を聞けること
④1時間程度の取材時間をいただけること
※顔写真やプロフィールなど、個人が特定される情報は掲載いたしません
<応募方法>
メールに応募理由を明記のうえ、fytte@one-publishing.co.jpまでご応募ください。
※取材をお願いする方には、編集部より直接ご連絡させていただきます。

大宮冬洋 (おおみや・とうよう)

大宮冬洋 (おおみや・とうよう)

フリーライター。恋愛・結婚に関するインタビュー記事を得意とし、最近は「お見合いおじさん活動」も勝手に遂行中。35歳以上で結婚した「晩婚さん」を160人以上取材した実績を持つ。2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。近著に『人は死ぬまで結婚できる~晩婚時代の幸せのつかみ方~』(講談社+α新書)がある。

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