2020年3月、ハワイでは1回目のロックダウンが行われ、メディアイベントもことごとくキャンセルが続いていたものの、1年ぶりにワイキキでのイベントが開催されました!
場所は、ラグジュアリー・ロウ・アット・2100カラカウア・アベニューのボッテガ・ヴェネタ。このラグジュアリー・ロウは、グッチやイヴ・サンローランなどの高級ブランドが並ぶビルです。今回内装をリニューアルしたということで、カフ(祈祷師)を呼んでのブレッシングが行われました!
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ハワイでは、新しいお店やビルが開店する際、必ずといっていいほど、カフ(祈祷師)を呼んでブレッシングと呼ばれる儀式が行われます。カフはハワイアンの血筋を持つ人が行うものです。そしてカフは3つのアイテムを必ず持って儀式にやってきます。
その3つのアイテムのひとつ「ティーリーフ」は、神に捧げられる神聖な植物で、神事や祭など深い祈りを捧げるときに用いられてきました。ティーリーフには、「魔よけ」、「浄化」などの意味があり、その昔、ヘイアウ(神殿や寺院)などの建物を守るようにティーリーフが植えられていたほど重宝されていたとされる植物です。
2つ目は神聖な水を入れる「コアの木」の器。コアの水には洗浄の意味があります。
3つ目は、マイレ(ハワイに生息するツル性の低木)のレイ(首飾り)。カフが首につけているのですが、このマイレはよく見ると3重になっており、ひとつ目は人、ふたつ目は場所、3つ目はケ・アクア(神)で、ハワイの3つのスピリットに対して祈祷が行われ、3つの要素が合体していくということ意味します。
また、カフが白い服を着ているのも洗浄の意味があると言われています。首にかけるマイレとは別に、もうひとつのマイレでくくられたドアを開け、清められた水を塗布して、新しい店舗に入ることにより、その新しい場所は神聖な場所になります。これも祈祷の大切な工程です。
このようにしてブレッシングを終えてから、新しく内装されたボッテガ・ヴェネタの店内に入りました。
2階層からなり、1階は主にバッグや小物、靴などが、2階にはメンズファッションなどのアイテムが置かれています。1番人気のバッグは、「Intreccio」のラインで3400ドル(日本円で37万5632円※2021年4月1日現在のレート1ドル=110.48で算出)。中でも、春らしいマリーンとシーグラスの2色使いのものが人気とのこと。また、スタッフによれば、アメリカ本土よりハワイは税金が安いため、今は本土の旅行客が購入していくことが多いそうです。
現在、まだ日本からの旅行客はほとんど訪れていない状況ですが、アメリカは春休み中のため、アメリカ本土から多くの旅行客が訪れていて、以前に比べると徐々に活気を取り戻しつつあります。
とはいえ、まだ本来の賑わいには遠いので、早く以前のようなハワイに戻ることを期待しています。
ハワイに渡航できるようになったら、このブレッシングを思い出していただきながら、ぜひこのボッテガ・ヴェネタのお店にも足を運んでみてくださいね!
写真・文/堀内章子