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もっと、ずっと、ヘルシーな私

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28歳・IT企業、趣味はハロプロの追っかけ。恋愛が苦手で「恋人」的な雰囲気やスキンシップに意味を見出せません…。~私、ひとりでいてもイイですか?(23)~ 近所の公園にて。「昨年の緊急事態宣言から在宅で仕事をしているので、暖かい時期はよく散歩していました」(本人提供)

本企画は、ひとりでいるのが好きな人も、ひとりでいるのが寂しいと感じる人も、“おひとりさま生活”について思いのたけを語るインタビュー連載。インタビュアーは、婚活・恋愛の記事を多数手がけ、さまざまなメディアで活躍中のフリーライター・大宮冬洋さんです。
今回登場してくれたのは、IT関連の仕事をしている28歳の女性です。ピアノ、ハロプロ、旅行…と多趣味で、仕事も充実。交際期間が半年弱の彼もいて、それなりに充実した日々を送っていそうに見えますが…。


内に秘めた「偏りの輝き」。IT系技術職の女性が登場

しばらく話していると、少しずつ魅力が出てきて、話題があちこちに広がり、楽しい気分にさせてくれる人がいる。にぎやかで押し出しの強いタイプではないことのほうが多い。むしろ控えめで、質問しない限りは自分の話を積極的にはしなかったりする。そういう人に限って、内に秘めた「偏りの輝き」のようなものが大きいのかもしれない。

関西地方でIT系の技術職として働いている尾形佐那さん(仮名、28歳)はまさにそんな女性だ。Zoomでインタビューをすると、画面の向こう側には愛想がいいとも悪いとも言えない表情の尾形さんが映し出された。淡々としているように見えるけれど、本人に聞けばきっと「いえ、すごく緊張してます」と答えるのだろう。このタイプの人たちは「緊張」が「飄々(ひょうひょう)」に見えるのだ。

尾形さんは愛知県出身で、大学進学からの約10年間は関西でひとり暮らしを続けている。愛知に戻るつもりはあまりないようだ。逆に、僕は愛知県に住み始めて10年弱が経つ。どうして地元に戻らないの? とちょっと絡みつつ尾形さんの話を聞くことにした。

***尾形佐那さん(仮名、28歳)の話***

神戸・大阪・京都がキュッと集まっている関西。住むにも遊ぶにも最適です

関西は神戸・大阪・京都がキュッと集まっていて、住むにも遊ぶにもいろんなところに気軽に行けて楽しいです。大阪の南のほうはめっちゃフレンドリー。でも、人間関係がほどよい距離感です。愛知県は「ほどよくない」とは言っていませんよ(笑)。私は高校時代までしか地元にいなかったのでよくわかりません。

新卒で派遣型のプログラマーになりました。そこでは「IT土方の世界へようこそ」なんて先輩たちに言われたりして嫌だったのですが、2社目はアプリの開発も手掛けている会社で、デザインを作る業務にも関わることができたんです。その頃から仕事が楽しくなってきました。

10人弱のベンチャー企業で雰囲気も悪くありませんでした。でも、コロナで資金繰りが厳しくなって、私がやりたい業務は社員としてやりにくくなり、社長のツテで今の会社を紹介してもらいました。去年の夏のことです。

力をつけるために転職。給料も少し上がるのは「棚からぼた餅」です

住まいは駅から徒歩7分ぐらいのアパートです。1DKで家賃は6万円。可もなく不可もない住み心地です。
昨年からリモートが始まり、年明けからはずっと在宅勤務です。今の会社は急成長中でみんなが疲弊していて雰囲気はよくありません。職場にいると社長の悪口などの楽しくない話も聞こえてくるのでストレスを感じていました。だから、テレワークは最高です。

通勤がないので朝は8時半に起きて、食パンや目玉焼きを食べながらダラダラしています(笑)。終業時間は9時半から18時半まで。12時から14時までの間に昼休みを1時間とっていいことになっています。
就業時間中は一応、オンラインの状態にしておくことがルールになっています。音声で話したいときは事前にチャットで連絡することになっているので、突然何か声をかけられることはありません。

じつは、次の転職先も決まっています。円満退社ですよ。次は、自分が力をつけていきたい分野ができそうな100人規模の会社です。給料が上がることは期待していませんでしたが、今の会社より少し上がって400万円ほどになります。棚からぼた餅だな、と思っています。いずれは会社員として家族を養えるぐらい稼げるようになりたいです。結婚するかどうかわかりませんけど…。

ピアノ、ハロプロ、旅行。働きながらも趣味を充実できる幸せ

趣味は音楽です。3年前からピアノ教室に通っていて、ちょこちょこライブをやったりしています。基本はジャズですね。ギターの人とかと組んで演奏しています。もちろん、プロになるつもりはありません。

私は(芸能事務所の)ハロプロが大好きで、ずっと応援しています。特定のアイドルではなく、ハロプロが好きなんです。なんでだろう? 本当に歌って踊れる強い女性たちを育てているからかもしれません。いつかピアノ演奏でハロプロのレコーディングにちょっとでも参加できたらいいな…。

コロナ前までは2、3か月に1回は旅行をしていました。女友だちと国内旅行をすることが多いですね。年に1度は、学生時代の軽音サークルのメンバーでも旅行していて、そのときは男性もいます。
知り合いの接骨院のホームページを格安で作ってあげたこともあります。これは趣味というかちょっとした副業ですね。

頭のいい男子校ノリの彼。恋人になってみたら「無理じゃない」と感じました

昨年末から付き合っている彼氏がいます。前の会社の同僚で1歳年上です。一緒に働いているときはちょっとイライラしていました。その会社には、彼と同じく「頭のいい中高一貫の男子校の出身者」がもう1名いて、独特の内輪ノリだったんです。セクハラなどはありませんが、デリカシーがない感じがずっと続くと「またそのノリか」とうんざりしていました。

でも、私が辞めてからしばらくして、彼から「元気ですか?」と連絡が来ました。当時、今の会社でめっちゃ落ち込んでいたんです。職場では一番若い女性である私がお土産のお菓子を全員に配ることが当然だったりしたから。ベンチャー企業なのに…。女性がひとりで生きていくことってめっちゃムズ! と思っていました。

前職でも彼のことがずっと嫌いだったわけではありません(笑)。人文系の知識がすごくある人だとは知っていました。連絡をもらって彼と会うようになってから私もいろんな本を読むようになり、気持ちが楽になったのを覚えています。

でも、私は恋愛が苦手です。「恋人」的な雰囲気やキスなどのスキンシップに意味を見出せません。彼とも何度か一緒に出かけていたら恋愛的な感じを出してきたので、正直な気持ちを伝えました。彼は「軽くジャブを入れたつもりなのにめっちゃ真正面で返してくるやん」などと言っていましたが、「それを踏まえたうえで付き合おう」ということになりました。付き合ってみたら、思ったよりは恋人関係は無理じゃないと感じています。

親愛なる母へ。結婚したくないとも子どもが欲しくないとも私は言っていません

恋愛には興味がなくても、結婚はしたいと学生時代から思っていました。友だちに彼氏ができたりすると「ひとりは寂しい」と感じることもあります。友だちの結婚式に出て、周りがみんな既婚者だったりすると、「私が祝福されることはこの先あるんだろうか」と思ったりしますね。

愛知にいる両親との家族仲もいいほうだと思います。両親を理想としている姉は2年前に結婚して、いま妊娠中です。料理もがんばっていました。母はアクティブな人で家事能力を生かしたボランティア活動もしています。父は基本的に家事をしません。
私はゴハンを作るのが得意じゃないし、専業主婦には絶対に向いていないと思っています。だから、結婚をするかどうかはわかりません。

今の彼とは行き来するのに片道1時間半もかかるので、同棲するかもしれません。2人で食事しているときに、「もし子どもができたら」という話になることもあります。でも、彼は「オレに将来、子どもができたら」という語り口。それが私との子であるとは言っていないので適当に受け流しています(笑)。

ちょっと変わったところがある母からも「35歳までにひとりだったら結婚しなくてもいいんじゃないの。あなたは仕事をがんばっているから、孫を生んでもらうことは期待していない」なんてことを暗に言われています。私、結婚したくないとも子どもが欲しくないとも言っていないのですが(笑)。気を遣われているのかもしれません。

今はポジティブな気分です。在宅勤務は快適ですし、転職も決まっていて、趣味も続けられています。こんな社会状況の中で恵まれている立場だな、とありがたく感じているところです。

尾形さんはハロプロという事務所全体のファン。「アンジュルムのMVを見たときにすごく励まされたのがきっかけです。アイドルたちがはしゃいだり踊ったりする姿に感動しました。仕事や私生活がつらい時期はハロプロのグッズが増えます」(本人提供)

***大宮より尾形さんへ***

努力が成果に結びついている実感。それが成長と成功にもつながっている予感

28歳の尾形さん。職場の雰囲気で落ち込んだこともあったようですが、基本的に「自分がやりたい分野で力をつける」ことを主眼に置いています。転職も厭わないほどに。需要の多いIT系の技術職だから可能な働き方なのかもしれませんが、これからの職業人に求められる姿勢だと僕は感じています。

自分の努力が空回りはせずに成果に結びついている実感。それが成長と成功にもつながっている予感。この2つの感覚が特に若い頃は重要なのだと思います。職業や職場によっては、誠意や精勤が搾取される結果になるので注意が必要です。非正規雇用だけでなく、正社員でも「使い捨て」される危険はあります。

逆に、「この会社とは相性がいいし、信頼関係を結べる。努力が報われる」と感じたら、できるだけ腰を据えて働くことも大事です。責任のある立場で長く働かなければ決して得られないスキルや人脈があります。

ちょっと変わった彼氏さんは尾形さんのことが大好きなようですね。彼と対等な関係でいるためにも、尾形さん自身の職業人生を輝かしいものにするためにも、結婚や出産をする前に少しでも仕事の基盤を築いておくことをお勧めします。

好評連載中の「私、ひとりでいてもイイですか?」は、毎週日曜日21時(第5週目はお休み)に掲載しています。次回は、4月18日(日)21時です。お楽しみに!

★出演者大募集!
https://info.one-publishing.co.jp/form/pub/onepub/ohitorisama

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大宮冬洋 (おおみや・とうよう)

大宮冬洋 (おおみや・とうよう)

フリーライター。恋愛・結婚に関するインタビュー記事を得意とし、最近は「お見合いおじさん活動」も勝手に遂行中。35歳以上で結婚した「晩婚さん」を160人以上取材した実績を持つ。2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。近著に『人は死ぬまで結婚できる~晩婚時代の幸せのつかみ方~』(講談社+α新書)がある。

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