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もっと、ずっと、ヘルシーな私

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40歳・独身。転勤でひとり見知らぬ土地、沖縄へ。これから自分がどうしたいのかわかりません…。~私、ひとりでいてもイイですか?(27)~ 沖縄のホテルにて。本間さんは年配者から「女優・名取裕子さんの若い頃に似ている」と称されることがあるそうです。それ、すごい誉め言葉ですよ!(本人提供)

本企画は、ひとりでいるのが好きな人も、ひとりでいるのが寂しいと感じる人も、“おひとりさま生活”について思いのたけを語るインタビュー連載です。インタビュアーは、婚活・恋愛の記事を多数手がけ、さまざまなメディアで活躍中のフリーライター・大宮冬洋さん。
今回登場するのは、金融関連企業に勤務する40歳の女性です。派遣社員から契約社員、そして正社員へとステップアップし、いわゆる仕事が〝デキる″人。ですが、当の本人はバリキャリ系になりたいわけではないとのこと。そんな中、昨年急遽、東北出身の彼女とは縁もゆかりもない沖縄に転勤することになり…。


「26歳までに自立しないと対等には扱えない」と言われて単身上京した女性の物語

自立しなくちゃいけない、という気持ちは就職氷河期世代と言われる現在の40代に共通していると思う。厳しすぎる就職活動の言い訳かのように、終身雇用の崩壊による実力主義や自己責任論が説かれた時代だった。

今年で45歳になる僕も「社会人になったら自活すなわちひとり暮らしをするべき。いつまでも親元にいるのは恥ずかしい」という価値観の刷り込みがある。結婚して愛知県に引っ越して来て、就職しても実家からまったく出ない人たちを目の当たりにして違和感を覚えた。親離れ子離れという概念がないのだろうか。近所の友人からは「愛知県民はひとり暮らしをする代わりに自分の車を持つ。実家は寝に帰るだけの場所」と反論されている。うちの近所で走り回っているあれは、自動車ではなくひとり暮らしの部屋だったのかもしれない…。

東北地方出身の本間陽子さん(仮名、40歳)は僕と感覚が似ているようだ。高校を出てから3年間ほどは実家で暮らしながら「プラプラしていた」と振り返るが、尊敬する男性の先輩から「26歳までに自立しないと対等には扱えない」と言われて開眼した。単身上京して派遣社員として働き始め、派遣先の金融機関で契約社員になることに成功。さらに全国転勤ありの正社員に転換し、昨年から沖縄勤務となった。自立どころかバリキャリの道を進んでいる。そんな本間さんの生活と心境を聞いてみた。

***本間陽子さん(仮名、40歳)の話***

以前は嫌いじゃなかった沖縄料理。でも、毎日はちょっと…。

正社員になれたのは職場で関わった人たちがバックアップをしてくれたおかげです。でも、沖縄に転勤してきて担当業務がガラリと変わって苦労しました。ようやく慣れてきたかな、と思っています。

ワークライフバランスや福利厚生などの待遇には満足しています。土日祝日はお休みで、平日の勤務時間は9時から18時まで。30分ほどかけてモノレールで出勤しています。私は朝にゆっくりしたいので、起床は7時ごろです。紅茶を飲みながら『めざましテレビ』などをぼーっと観ています。お腹は空かないので朝ご飯は食べません。
お昼は外食が多いのですが、沖縄料理は口に合わずに困っています。以前は嫌いじゃなかったのですが、毎日はちょっと…。タコライスはおいしいけれど(笑)。

夜は帰宅してから自炊しています。しょうが焼きやパスタも作りますし、小さい頃から好きなのは韓国料理で、チャプチェやスープを作ることが多いですね。お酒はたしなむ程度です。

沖縄より韓国が好き。食事がおいしくて美容医療も洋服も安いから

私の勤務先では夏休みはいつでも取得することができます。休みの過ごし方は、基本的には旅行をすること。コロナ前までは、ハワイや韓国によく行っていました。
韓国にハマったのは20代半ばの頃です。ウォンがめちゃくちゃ安くなったのをニュースで見て、そのまま航空チケットを予約しました。ごはんはおいしいし、シミ取りや引き上げなどのプチ美容整形(美容医療)が安くできるんです。私は女性にしては背が高いほうなので、袖や裾が長めに作ってある韓国製の洋服のほうが体に合う気がします。

じつは、2年ほど付き合っていた前の恋人も韓国人でした。出会ったのは旅先のシンガポールです。現地では「Grab」という配車アプリを使わないとタクシーを捕まえられません。困っていたら通りがかった彼に助けてもらいました。

私が好きなタイプの塩顔でしたし、女性に対して照れなくジェントルに振る舞ってくれるところも素敵でした。でも、仕事に集中するとほかのことは考えられなくなる人で、私も同じようにすると怒るのです。結局、コロナで会えなくなって自然消滅しました。

いいご縁があればとは思いつつ、「どうしても結婚したい」という気持ちにはなれません

結婚願望がないわけではありませんが、「どうしても結婚したい」という気持ちにもなれません。いいご縁があれば、とは思っています。もともとは子どもが欲しかったけれど、そのために何かしようというアグレッシブさがないのです。

私は人見知りなので婚活は苦手です。合コンに行ったことは何度かありますが、男性からも女性からも「向いていないね」と言われてしまいます。
いま、気になる男性はいません。私は愚痴が多い人は苦手です。「どうにかなる!」と根拠なく楽天的な人もいますが、どうにもならない人がそういうことを言っても男性としての魅力を感じません。

1LDKのマンションは居心地がいいです。何も気にしないですむ自分だけの空間ですから。家賃は11万円もしますが、住宅手当も出ているので問題ありません。内地から来た人向けの賃貸マンションです。3年ぐらいは沖縄勤務が続くと思いますが、早く本州に戻りたいです。

バリキャリになりたいわけではないけれど、40歳になるときに「境」を感じました

こんなことを言っている私ですが、バリキャリ志向ではありません。「普通に暮らせて身の回りのことを自分でできればいい」と思って生きてきました。もし結婚したら、仕事を続けるかどうかも未定だったんです。

地元の先輩たちのようにはなれません。自営業で成功している人たちが多く、お金も時間も持て余しています。近くにいると話が合わないし、しんどさも感じます。私自身が先輩たちのようになりたいわけではないんです。ただ自立したいだけでした。
でも、40歳になるときに「これが境かな」と感じました。ずっとひとりで暮らしていく可能性も考えて正社員に転換して、自宅を購入することも検討していました。まさかの沖縄転勤で先延ばしになってしまいましたけど。

目標を定めたらがんばって進むしかなくなるので、何も決めていないのかも

20代よりは30代のほうが楽しかったと思います。お金も気持ちも余裕ができて、独身の人がいっぱいいる東京で夜遊びも楽しみました。でも、40歳で沖縄にいて、これから自分がどうしたいのかわかりません。「こうしたい」と目標を定めたらがんばって進むしかなくなるので、何も決めていないのかもしれません。

今までは地元の先輩や職場の先輩たちに何か言葉をかけてもらって、それをきっかけにして目標を決めてきました。やらないと申し訳ない、ちゃんとやって結果で恩返しをしたい、という気持ちが強いのです。
だから私はめったに他人に相談はしません。その相手によっては「ちょっと違うな」と感じることもありますし、的確なアドバイスをもらったら実行しないといけなくなるからです。どちらにしても申し訳ない気持ちになってしまうのです。

韓国好きの本間さんが沖縄の自宅で作った手料理。「チーズタッカルビとワカメスープ。どちらも一応韓国料理です!」(本人提供)

***大宮より本間さんへ***

試行錯誤しながら自分の軸を作ってきた20代30代。40代からは自由になりませんか?

相談はしたくない、アドバイスも欲しくない、という本間さんにあえて助言をさせてください。嫌がらせではありません。僕も「こうしたい」という目標が特にないタイプなので、自分に言い聞かせるようなつもりで書かせていただきますね。

20代30代というのは試行錯誤しながら自分を作っていく時期だと思うのです。本間さんも先輩たちに背中を押してもらってがんばってきましたね。周囲の期待に「結果」で答えつつ、見ず知らずの土地できちんと生活をしています。特に好きな仕事ではないのかもしれませんが、本間さんは自己管理能力も含めて「できる組織人」なのでしょう。

手前味噌になりますが、僕もフリーライターとして20年近くのキャリアがあります。会社員が務まらなくて消去法で選んだ職業ですが、今ではどんな仕事でも一定レベルに仕上げて納品する自信があります。自分と合わない案件や人からは自然と距離を置けるようになったのかもしれません。

だからこそ、40代は「何でも屋」になっていいのだと思っています。“来るもの拒まず去る者追わず”の精神で、信頼できる人からの誘いには公私を問わず何でも気軽に乗るのです。失敗してもあまり反省しすぎずに次に行く、ぐらいの感覚で。
例えば、得意の韓国関係で副業をしてみたらどうでしょうか。利益などは考えず、ピンポイントかつマニアックな分野を攻めるのです。自分の意外な能力に気づいたりするかもしれませんし、よき出会いがあるかもしれません。

僕たち40代は「自分の軸」はすでにできているはず。目標など定めなくても、人生の幅を自由に広げていけばいいのではないでしょうか。

★出演者大募集!「なんとなくモヤモヤしている…」「大宮さんに話を聞いてもらいたい!」などなんでもOK。みなさんのお話をぜひ聞かせてください。
応募はコチラから▼
https://info.one-publishing.co.jp/form/pub/onepub/apply

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大宮冬洋 (おおみや・とうよう)

大宮冬洋 (おおみや・とうよう)

フリーライター。恋愛・結婚に関するインタビュー記事を得意とし、最近は「お見合いおじさん活動」も勝手に遂行中。35歳以上で結婚した「晩婚さん」を160人以上取材した実績を持つ。2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。近著に『人は死ぬまで結婚できる~晩婚時代の幸せのつかみ方~』(講談社+α新書)がある。

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