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もっと、ずっと、ヘルシーな私

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45歳・独身、年収1000万超えの「港区女子」。仕事には恵まれてきたけれど異性関係は“2番目”になりやすくて…。~私、ひとりでいてもイイですか?(29)~ 特に「キラキラ好き」ではないという林さん。外食に行くときは同伴者に恥をかかせない装いをしています。(本人提供)

本企画は、ひとりでいるのが好きな人も、ひとりでいるのが寂しいと感じる人も、“おひとりさま生活”について思いのたけを語るインタビュー連載です。インタビュアーは、婚活・恋愛の記事を多数手がけ、さまざまなメディアで活躍中のフリーライター・大宮冬洋さん。
今回登場するのは、外資系企業に勤める45歳・独身の女性。年収1000万超え、港区に住んでいるいわゆる「港区女子」の彼女ですが、家賃9万5千円の1Kに住み続け、お金をつぎ込む趣味もなく、意外にも質素な生活を送っているよう。仕事は充実、結婚願望もあるようなのですが…。


18歳で単身上京。契約社員から「ご縁」を大事にして転職していたらこうなった

東北出身の林真由佳さん(仮名、45歳)が大学のチアリーディング部に憧れて単身上京したのが18歳のとき。大学4年生まで部活に打ち込んでいて就職活動はろくにしなかったが、大手外資系メーカーの契約社員枠で就職できた。学校関係者から驚かれるような「一発逆転」だったという。

任されたのは営業担当者のサポート業務だった。目の前の仕事を必死でやりながら人の縁も大事にしてきた林さん。その後、転職の機会もあり、現在は別の外資系企業で正社員として働いている。いつの間にか年収は1000万円超に達していた。東京都港区でのひとり暮らしを続けられている。

「はたから見るとバリキャリですよね。妬まれてしまうこともあります。でも、本人的には、まったく本意でないし満足もしていません。図らずも今の生活を送っている感覚です」
とはいえ、林さんに暗さはない。華やかな見た目だけでなく、体の奥底からエネルギーが湧いているような人物だ。「東北人特有の我慢強さ」でキャリアを切り拓いてきた経緯と近況を伺い、林さんが「一度はしてみたい」という結婚についても一緒に考えることにした。

***林真由佳さん(仮名、45歳)の話***

「港区女子」な私。やっかまれて余計なお世話な言葉をかけられたりしがちです

港区とはいっても、「港区女子」なんていう言葉ができる前から1Kのマンションに住み続けています。家賃は9万5千円。15年前からずっと同じ金額です。25平米しかないので在宅ワークの日々では手狭に感じていますが、いざ引越しを検討して物件を探して比べると踏み切れなくなってしまいます。港区には10万円を下回るような部屋はほとんど見つかりません。

現在の年収であれば20万円の家賃でも払えます。でも、今は怖くてお金を使えません。最近また転職をしたのですが、その前に働いていた職場が高給の代わりに激務で、「この会社には長くいられない」と感じていました。急に辞めてもしばらくは生活していけるように、月30万円を目標に貯金していたんです。

もともとお金優先で働いていません。数年前までは600万円台の年収だったので、それでも十分に生きていけます。人に自慢できるような素敵な趣味もなく、外食と洋服、美容にお金を使うぐらいです。今までは貯金もあまりしてきませんでした。
おしゃべりとお酒を飲むのが好きだけど、女友だちは少ないほうだと思います。私の年齢だと子育て中の人が多いし、外で働いている女性でもそれほどキャリアは積んでいなかったりするからです。図らずもキラキラして見えるらしい私は、やっかまれて余計なお世話な言葉をかけられたりしがちです。年齢を重ねるにつれて、女性といて気分がよくないことが増えました。

既婚男性のほうが、話が合うことが多いですね。行きつけの飲み屋さんで知り合って仲よくなるケースもあります。自分で会社をやっている方とか、大企業の部長さんとか。仕事の悩みも話せますし、話題も豊富です。色恋は抜きでフラットに話せています。

人徳のなすところ? 3つの会社に1回ずつ「出戻り」という稀有なキャリア

地元の東北にずっといるのが嫌で、18歳のときに進学で上京しました。チアリーディング部があればどんな大学でもよかったので、いわゆるFランクの大学です。親からは「上京するなら何か資格を取りなさい」と言われたので家政学部に入りました。家庭科の教員免許を持っています。

在学中に結婚して専業主婦になる同級生もいるような大学で、私も4年生の夏までチアリーディングの大会に打ち込んでいました。田舎には帰りたくないけれど就職活動はほとんどしませんでした。それで大手の外資系メーカーの契約社員になれたのは単に運がよかったのだと思います。

今、6社目の転職先で働いています。実は会社としては3社目で、それぞれの会社に1回ずつ「出戻り」をさせてもらっているんです。おかげさまでいい同僚や上司に恵まれて、「うちに戻ってこないか」と誘っていただいた結果です。
どの職場も有名大学や大学院卒のエリートばかり。Fランク大学卒の私は、逆の意味で唯一無二の存在になっています(笑)。それでもなんとかなるんです。いつかキャリアカウンセラーの資格を取得して、ほかの人を勇気づけたいと思っています。

就職活動に苦しんでいる学生さんに伝えたいことがあります。志望する会社に新卒入社できなくても落ち込むことはありません。入りたい業界とかやりたい職種が決まっているならば、競合他社でもいいので入り込むこと。契約社員という形態でもいいと思います。実際、私も30歳までは契約社員でした。
目の前の仕事をきっちりやりながらスキルを高めていけば、きっとチャンスが訪れます。私自身には人並み外れた能力はありません。でも、親からは「愛嬌よく前向きに頑張れ」と教育されてきましたし、東北人特有の我慢強さもあるのではないでしょうか。振り向いてくれないお客さんをどうやって落とすかを考えることは得意だと思っています。

「2番目」になりやすい私。満たされている感があると結婚生活をイメージしにくい?

運よく仕事には恵まれてきました。「仕事でやることはやったな。これから人生を大きく変えるには結婚しかない」と思っています。でも、お付き合いはしても結婚相手には見てもらえない傾向があります。

33歳から40歳まで付き合っていた彼には二股をかけられていました。とはいえ、私もほかの男性と遊んだりしていたので、重苦しいことを言ったことはありません。束縛はしたくもないしされたくもないからです。

ちゃんと向き合ってくれる相手ならば、いい家庭を作る自信はあります。それでも「2番目」になりやすいんです。確かに、ずっとひとり暮らしでもそんなに寂しくないし、ちやほやしてくれる男性は常にいます。そこそこ満たされている感がある私とは結婚生活をイメージしにくいのでしょうか。私と別れてすぐに別の女性と結婚した人もいます。

私には7歳年上の兄がいました。いわゆる田舎の長男です。私はおまけだと気楽に思っていたのですが、兄が30歳のときに病気で亡くなってしまったんです。もう80歳近い両親のことを考えると跡継ぎを見せてあげなくちゃ、というプレッシャーはありました。
でも、楽しい毎日を過ごしていたら…未だに独身です。孤独死するのは嫌なのでやっぱり結婚したいな。無理ならば高級なグループホームへの入居を目指します。

結婚相手には見た目やお金は求めません。一緒にいて楽しくて、私らしくいられることに尽きます。気分よくしてくれる人って、恋人に限らず友だちでも大事です。飲み仲間の中に「こういう人と結婚したかったな」という既婚男性がいます。もちろん、彼の家庭を壊したりはしません。ただ、一緒に飲んでいると100%私自身でいられるんです。

「いま一番ハマっているサーフエクササイズ。ノリノリ音楽をかけながらサーフィンの要素を取り入れたエクササイズです、週5で行ってますがやせません(笑)」(本人提供)

***大宮より林さんへ***

何ごとにも誠実に取り組んでご縁を大事していると時間差で「いいこと」が訪れます

近年は歴史のある日本の大企業でも転職や独立は珍しいことではなくなりました。数年後に同じ会社に「出戻り」する人もいます。そんな状況下で、林さんによる就活アドバイスは適切かつ現実的な内容だと感じました。

自分が関わりたい業界や職種であれば、会社名や雇用形態にはこだわりすぎなくていいのかもしれません。一つひとつの仕事を着実かつ前向きにやり遂げて、仕事で関わる人とのご縁も大事にしていれば、やがて各方面から引き合いをもらえるようになるのでしょう。
どんな小さな作業や実績でも、それを見ている人は必ずいるからです。10年も20年も働いていると、業界内でいい評判と人脈を築いた人とそうでない人の差は明らかになってきます。前者が転職や独立をしやすくなるのは当然でしょう。

時間差で「いいこと」が訪れる現象は恋愛や結婚にも当てはまります。林さんには「こういう人と結婚したかったな」という既婚の男友だちがいるんですよね。おそらく複数いるのでしょう。恋人関係ではないのだから問題ないですよね。林さんがウキウキしながらもリラックスしている気分は彼らにも伝わっています。

このままいい関係を続けていきましょう。人生100年時代には、転職だけではなく離婚や死別もあり得ます。大好きな男友だちのひとりがいずれ独身に戻り、彼と友情ベースの結婚をする、なんてことも起こるかもしれません。

大宮冬洋さんによるインタビュー連載「私、ひとりでいてもイイですか?」は毎週日曜21時更新! 次回は6月6日(日)21時です(5週目のみお休み)。お楽しみに!

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  1. 26歳・正社員・年収約400万円。母は他界、父は脳卒中で施設に。休日は朝からビールを飲んでネットかアニメを見るのが楽しみ~私、ひとりでいてもイイですか?(11)~

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大宮冬洋 (おおみや・とうよう)

大宮冬洋 (おおみや・とうよう)

フリーライター。恋愛・結婚に関するインタビュー記事を得意とし、最近は「お見合いおじさん活動」も勝手に遂行中。35歳以上で結婚した「晩婚さん」を160人以上取材した実績を持つ。2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。近著に『人は死ぬまで結婚できる~晩婚時代の幸せのつかみ方~』(講談社+α新書)がある。

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