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もっと、ずっと、ヘルシーな私

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37歳・独身。好きな英語教師の仕事と月収40万で充実しているものの、ベッタリの人間関係は苦手です…。~私、ひとりでいてもイイですか?(31)~ 「人とずっと一緒にいるのが根本的に好きじゃない」と言いきる英語講師です。旅先の宮島(広島県)にて。(本人提供)

本企画は、ひとりでいるのが好きな人も、ひとりでいるのが寂しいと感じる人も、“おひとりさま生活”について思いのたけを語るインタビュー連載です。インタビュアーは、婚活・恋愛の記事を多数手がけ、さまざまなメディアで活躍中のフリーライター・大宮冬洋さん。
今回登場するのは、京都府在住の37歳・独身の女性。現在はフリーランスで英語教師をしていて、最低月収40万円をキープし、仕事は充実しているという彼女。ひとり旅が好きで、ベッタリした人間関係が苦手なのだとか。「たぶん、結婚はしないと思います」と言うアラフォー女性の結婚、恋愛、人生観とは?


職業や生活環境は人それぞれ。「他人との距離感」も人それぞれ

昨年8月から始めた本連載も30回を超えている。30人以上の独身女性と主にZoom越しで1時間ほど対話をして、その生活と心境を書き続けてきたことになる。仕事や暮らしぶりが人それぞれなのは当たり前だが、他人との心地よい距離感も人によって大いに異なることを知った。

今回話を聞いた山崎雅子さん(仮名、37歳)は京都の町家を借りて「ハウスシェア」をして暮らしている女性だ。年明けに他2名が引っ越してしまい、現在は家賃9万円の一軒家でひとり暮らし中だという。さぞかし寂しいだろうと推察したが、「私はやっぱりひとりが好きなんやな」という感想を抱いているらしい。今までも台所と風呂を共有していただけで、普段はほとんど交流のない「まったくの他人同士」だったという。

ならば最初からマンションでひとり暮らしをすればいい気もする。聞けば、山崎さんは人嫌いではない。むしろ「人に関心がありすぎる」から他人との距離感に苦労しているのだ。ちょっと変わっているけれど面白い人だな…。以下、フリーランスの英語講師をしている山崎さんの話である。

***山崎雅子さん(仮名、37歳)の話***

子どもの前で痴話喧嘩をする両親。それが嫌で私は周りに干渉されたくない性格に

実家は兵庫県にあります。会社員時代は実家に住んでいましたが、8年前に独立するときに京都に出ました。それからしばらくは両親とも親とも連絡を絶っていましたが、今はときどき連絡をとっています。

家族ともある程度は離れていたほうが関係はうまくいくのではないでしょうか。2歳下の弟は結婚していて2人の子どもがいますが、最近はわりといろいろ話をしています。
私の両親はお互いを下の名前で呼び合うような「恋人夫婦」でした。大声で痴話喧嘩をするような人たちです。私は子どもの頃からそれがすごく嫌で、周りに干渉されたくない性格になったのかもしれません。

昨年、母が亡くなりました。それからは月に一度は実家に帰るようにしていたのですが、父のこともやっぱり根本的に好きじゃないと感じましたね。もう65歳ですが、自分に甘すぎる人だからです。今でもたまに帰っていますが、距離は保つようにしています。

中学校時代からの親友からのひと言。「あなたは自分にも他人にも厳しい」

こんな私ですが、独立した頃は不安でした。精神的なサポートを求めていたのだと思います。飲み会で知り合った1歳上の男性からアプローチされて半年ほど付き合いました。彼は結婚も意識していたらしくて「一緒に住みたい」と言ってくれましたが、私は「この人とずっと一緒にいるのは地獄」だなと思ってしまったんです。

私は交際に使うお金はあまり気にしないほうですが、彼はかなりの倹約家でした。関西では名の知られた大学の卒業生である私への劣等感もあったみたいです。彼の出身大学は教えてもらえませんでしたが、ちょっとしたことで張り合うような言動が「しんどいな」と思っていました。

中学校時代からの親友にはこういう話をよく聞いてもらっています。そして、「自分にも他人にも厳しいよね」と言われました。私のことを的確に評価してもらってありがたいです。
女友だちは親友のほかにもちらほらいます。私は当たり障りのないような外見をしているようで(笑)、たまに一緒に食事するぐらいならば性格の厳しさは伝わりません。でも、付き合いが深くなって率直な話をしたりすると相手にもわかるようです。

英語教師は天職。ベッタリの人間関係は疲れるので、先生と生徒の関係がちょうどいい

いろんな人と接してジャッジする習慣は、英語教師の仕事には役立っています。生徒をちゃんと評価しなければ成長しませんから。私は人に関心がありすぎるのかもしれません。だから、ベッタリの関係は疲れてしまいます。先生と生徒の関係ぐらいがちょうどいいのです。

平日の日中は高校の非常勤講師として教えています。だいたい朝8時ぐらいから勤務することが多いですね。夜は英会話学校や学習塾でも働いています。
正直、仕事はむちゃくちゃ充実しています。私はABCから英検1級まで、英語に関するあらゆることを年齢を問わずに教えられるので、仕事の幅は年々広がっているところです。フリーランスなので収入は変動しますが、月収40万は最低ラインとして守っています。

30代半ばまでは「結婚しないといけないのかな」という気持ちがありました。婚活パーティーに参加して、マッチングした相手とデートしたこともあります。でも、交際するほど好きにはなれませんでした。
私はたぶん、結婚はしないと思います。老後の理想は、お互いに適度な距離を保てる広い老人ホームに入ること。そのためにはちゃんと貯金をしておかなければいけませんね。

好きな人と広めの一軒家で距離を保ちながら暮らせたらいいな、と思うこともあります

体が丈夫なので、今まで大きく体調を崩したことはありません。もしかすると、体を悪くしたら「ひとりは寂しい」と思うかもしれませんね。今のところはいっさいありませんけど。

コロナが始まった頃は不安でした。友だちに「大丈夫? どうしてる?」というメールはたくさん送りましたよ。送り合っているうちに「お互いにがんばろう」という結論に至って気持ちが落ち着きました。
その後は自粛生活を満喫しています。こんなに空いている京都は初めてです。ひとりで名所を回って楽しんでいます。

もともと旅行は好きなほうで、特に「青春18きっぷ」を使っての電車旅行をよくやっています。高校が休みになるタイミングで発売されるのでちょうどいいのです。先日(緊急事態宣言解除中)、静岡まで日帰りで行ってきました。片道4、5時間ぐらいかかりますが、車窓を見ながら本を読む時間も格別です。朝から出れば昼には着くので、夕方まではひとりで気ままに散歩したり、おいしいものを食べたりできます。

今後、他人とは絶対に一緒に住まない、という気持ちではありません。好きな人と広めの一軒家で距離を保ちながら暮らせたらいいな、と思うこともあります。私は人に頼ることが苦手なので、平気で頼ってくるような人は好きじゃありません。自分を客観的に見て自立していたいです。

金沢駅前の居酒屋にて。「地元で愛されている大衆的な居酒屋さんで飲むのが、ひとり旅に出たときの楽しみです」(本人提供)

***大宮より山崎さんへ***

「当たり障りのない外見だけど当たり障りがある内面」を自己アピールにしませんか?

“当たり障りのない外見をしている”という山崎さんの客観的な自己評価には笑ってしまいました。そして、自他に厳しいという当たり障りのある内面にも気づいているんですよね。その性質を教師の仕事に生かし、休みはひとりで電車旅行をしているというのは爽快な生き方だな、と感じました。

山崎さんのような人の場合は、合コンや婚活パーティーで「好きな人」を見つけるのは難しいかもしれません。基本的に条件面でお互いを評価する結婚相談所などはなおさらです。
このまま結婚せずにひとりで生きていく覚悟をしながら、面白そうな集まりには顔を出すようにして「当たり障りのない外見をしているけれど当たり障りがある内面」を明かしてみたらどうでしょうか。知的な人が集まる和やかな飲み会ならば好意的にとってもらえるはずです。そして、9割ぐらいの男性はお互いに恋愛対象外になるでしょう。
一方で、山崎さんの興味深い自白に反応して、「僕も潔癖症だからひとり暮らしを続けたいけれど、別居婚ならできるかも」と提案する変わり者(いい意味です)が見つかるかもしれません。

自立しつつ、お互いの偏りをピンポイントで愛し合えて支え合えるようなパートナーシップが理想ですよね。山崎さんならば誰かと結べるような気がします。キーワードは明るい自虐と自己開示です。かけがえのない変わり者なパートナーを楽しみながら探してみてください。

大宮冬洋さんによるインタビュー連載「私、ひとりでいてもイイですか?」は毎週日曜21時更新! 次回は6月20日(日)21時です。お楽しみに!

★出演者大募集!「なんとなくモヤモヤしている…」「大宮さんに話を聞いてもらいたい!」などなんでもOK。みなさんのお話をぜひ聞かせてください。
応募はコチラから▼
https://info.one-publishing.co.jp/form/pub/onepub/apply

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大宮冬洋 (おおみや・とうよう)

大宮冬洋 (おおみや・とうよう)

フリーライター。恋愛・結婚に関するインタビュー記事を得意とし、最近は「お見合いおじさん活動」も勝手に遂行中。35歳以上で結婚した「晩婚さん」を160人以上取材した実績を持つ。2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。近著に『人は死ぬまで結婚できる~晩婚時代の幸せのつかみ方~』(講談社+α新書)がある。

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