旅行中のちょっとしたハプニングやトラブルは、のちに笑い話や思い出のひとつに変わってくれますが、ときには命に関わる重大な事件・事故に巻き込まれてしまうこともあります。そんなときのために、皆さんどんな備えをして旅に出ていますか? 今回、旅専門家の小林憲市さんに、旅の安心と安全のために押さえておくべきポイントを教えていただきました。
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「安心・安全」な旅をする際に最も大切なこと3つ
皆さん、こんにちは! 最近都内でたくさんの来日観光客の人とすれ違います。安倍政権が掲げる観光先進国ビジョンでは2020年の東京オリンピックまでに4,000万人の来日観光客を目標としています。この目標人数は日本の人口の1/3となりますね。一見大きな目標に見えますが例えば、アイスランドは人口約34万人にも関わらず、観光客はなんと約230万人。人口の7倍近くの観光客が訪れています。欧州の主要国では人口以上の観光客が訪れる国もあります。(参考:日本政府観光局/国際統計データ調べ)
そういった観光先進国と比較して日本はまだまだ観光後進国なのかもしれません。日本はまだ外国人にとって交通や標識もわかりにくく、案内所も都市部でしか目にしませんね。日本のよさは四季を含め地方に魅力的な観光地や物産があふれていること。観光先進国に向けて訪日客を日本全体でもてなせるようなさまざまなインフラ整備がが急務ですね。しかしオリンピックまで約1年しかありません。大丈夫かな…と少し心配になります。
さて本題です。
これまでの記事では、僕がおすすめする旅行先の情報をお伝えしてきました。今回は旅の最も大切な「安全・安心」について僕自身の経験も踏まえてお伝えしたいと思います! どうしても少し堅い記事になってしまいますが参考にしてもらいたい情報ばかりなんです。今回は行き先が決まったあと、出発前に準備すべきポイント3点をお伝えしますね。
【1】海外渡航先の正確な情報をしっかり確認
ここ数年、旅行会社はずっと海外の有事に振り回されてます。いろんな国で自然災害やテロなどの事件が起こりました。その度に予約のキャンセルが相次いだり、問題があった国への渡航が制限されてしまいます。ここで大切なのは海外渡航先の正確な情報をしっかり確認することです。本当は安全なのに渡航先の一部の地域で起こった何かに振り回される必要はないですからね。そんなとき、確認して欲しいのは外務省が主に旅行者向けに提供している「外務省 海外安全ホームページ」で情報を入手しましょう。
じつは旅行社もこの情報にあわせてツアー催行の判断をしています。安全情報以外にも気象情報、現地の祭事や滞在の注意点などの情報も提供されています。ぜひ確認してみてくださいね。なかなか参考になりますし、僕はときどきいろんな国の情報をチェックしてます。
最新の世界情報が得られるので読んでるだけでもとても勉強になるんですよね!
【2】「海外旅行保険」の加入
最近はクレジットカード付帯の海外旅行保険でまかなうという人が多いのですが大きな落とし穴があります。旅のプロである僕たちは必ず保険会社の「海外旅行保険」に加入します。カード付帯の保険はさまざまな条件や制限があったりします。さらに一番大切な治療費用、救援者費用などの保証金額が低かったり、何よりキャッシュレスサービスに対応していません。
海外での治療費用をまずは自分自身で支払う必要があります。海外での治療費用は高額ですので立替払いも大変です。その点保険が販売している「海外旅行保険」は提携病院が世界中にありキャッシュレスサービスが受けられます。それどころか通訳の手配やさまざまなケアーが受けられます。行き先にもよりますが最近はネットで格安の海外旅行保険を各社展開しています。必ずどこかで加入してくださいね。
【3】「常備薬」は必ず持参
じつは旅行社やホテルは責任の観点からお客さまに薬の提供は基本できないのです。ということは現地で購入するか、自前で準備していくしかありません。しかし海外の薬はそもそも日本人向けにできていません。成分や配合量などいろんな観点から薬の現地調達はおすすめしません。いつも服用している薬があれば必ず持参しましょう。
よくあるのが現地の水の問題です。水道水はもちろんですが、野菜を洗う水、ドリンクの氷などにお腹をやられるケースが非常に多いです。海外の水は硬水が多く日本人に合わないことがほとんどですので注意が必要。また、飲料水は必ずミネラルウォーターを購入しましょうね。
僕は仕事柄バングラデシュやラオス、カンボジアなどをよく訪れます。地元の食事はおいしいのですが注意していてもさまざまな問題が生じやすい。そんな僕のおすすめは「梅干し」。梅干しか梅干し飴を食後にいただくだけで意外と効きます。ぜひ試してみてください。
「旅」はとても楽しい思い出をくれますが、いろんな影響を受けやすいのも事実です。
楽しい旅にするために事前準備はしっかり行いましょう。
次は旅行先で気をつけるべきことを僕の経験からお話しさせてもらいますね。
「旅の安全と安心」のためにぜひ参考にしてほしいと思います。
ではまた!
*写真はイメージで入れています