新型コロナウイルスの影響により、自宅で過ごす時間がぐっと長くなりました。
そこでFYTTEでは、美容やフィットネス、食生活などに気を使い、美しいボディ&フェイスをキープされている“ビューティ賢者”の方々に、いま取り組んでいる「おこもり美容法」についてヒアリングを実施!
今回のゲストは、『ホリデイラブ』での“あざとかわいい”演技や、フジテレビ月9『シャーロック』、テレビ東京『死役所』、テレビ朝日『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』などでの“怪演”が話題となり、いまノリにノッている女優・松本まりかさん。写真集『月刊松本まりか 汀』では、透明感のある美しさや可憐さ、ヘルシーなセクシーさを披露し、男女問わず支持を集めています。
そんなさまざまな魅力を持つ松本さんの「おこもり美容法」とは?
Contents 目次
<01. SKIN&BODY CARE>
アイテム選びのポイントは“香り”。いい香りは心を落ち着かせ、恐怖心をとり除いてくれる
スキンケアもボディケアもヘアケアも、すべて“香り”を大切にしています。
自分で言うのもなんですが、私、嗅覚がとても敏感というか、鋭いんです。
もともと嗅覚自体が、ヒトにとってとても敏感な五感のひとつですし、とくに私の場合は、気分や体調がすごく左右されやすい。
そのため、長期のおこもり生活をできるだけ快適に、楽しく過ごすためには、香りのいいものをまとうことが必要だと考えて、緊急事態宣言前に、香りのするシャンプーやトリートメント、オイルなどを買いに行きました。
これまで買ったヘアケアアイテムのなかでいちばん高かったんですけど…ふだんの私なら本当に買わないくらい高かったんですけど(笑)、「おうちにこもるぞ!」と決意して奮発!
基本的に9.5割はおうちにこもっているので、だれのためにというわけではないのですが、たとえば、ふとした瞬間に髪の毛からフワッといい香りがすると気分が上がりますし、外出しなければならないときに身につけるマスクからいい匂いがすると、マスクも苦痛じゃなくなる気がして。
気合いを入れて購入したアイテムのうち、2つご紹介したいと思います。
まずひとつ目は、英国発のブランド『デ・マミエール』の「アルティテュードオイル」。これはスッとする香りが心地よく、マスクにつけています。また、寝る前に枕に少し垂らしたり、耳の後ろあたりにつけると、気持ちがスッキリするんですよ。あとは、お腹が空いて、「あぁ、お腹がすごく空いてきた…食べたい!」というときに、このアロマを嗅いで1回深呼吸すると、食欲が落ち着いて暴飲暴食を防げます。
ふたつ目は、『センス・オブ・ヒューモア』のヘアケアアイテム。上記の『デ・マミエール』もそうなのですが、店内にあった商品の香りを端から端まですべて嗅いで(笑)、とにかくいちばん好きなものを選びました。ちゃんと自社に調香師がいて、徹底的に香りにこだわっている、というのも魅力でしたね。
100%天然由来成分配合のオーガニック製品ということもあり、正直、洗い上がりは、人によっては髪の毛がパサつくと感じる人もいると思うので、指通りがなめらかなシャンプーに慣れている人だと違和感があるかもしれません。そのため、スタンダードタイプの「ボヘミアンシリーズ」と、より潤いを与えるしっとりタイプの「デューイシリーズ」の2種類のシャンプーとトリートメントを思いきって大人買い(笑)。美容室に行くのも、生活必需品以外の買い出しに行くのも控えると決めていたので、あらゆることを想定してバリエーションはあったほうがいいと思ったんです。
いまは、「髪の質をもっとしっとりさせたいな」、「今日はさっぱりしたい!」など、そのときの気分に合わせて使えるのがとても快適で、大人買いして正解でした。
それと、ヘアケアアイテムと同時に購入した「デューイエリクシアオイル」もとってもオススメ。これも100%天然由来成分でできているので、髪の毛だけでなく、じつは顔やボディにも使えちゃうんです! 汎用性があって重宝しています。
先ほどの話と重複してしまいますが、緊急事態宣言が発出されて、「私はここから1か月だれにも会わないんだ!」って強く心に決めたものの、人が好きで、人に会うことが大好きなので、やっぱり人に会えないということがすごく怖かったんです。ひとりでどうやって暮らしていけるんだろうって。
でも、そんな恐怖心も好きな香りがともにあれば、少しはやわらげてくれるだろうと思い、藁にもすがる思いでデパートに駆け込んだときに出会ったのがコレで。ちょっと大袈裟かもしれませんが、この子たちと一緒なら、1か月がんばれるかもと思えたんです。
実際に、約1か月が経過し(取材は2020年5月上旬)、恐怖心が取り除かれたのはもちろんのこと、気力や体力を回復させてくれているというのをすごく実感していますね。あと、おこもり中は自分しか「自分」を見ていないんですよね。怠けるのも、がんばるのも自分次第。なので、自分で自分をしつけることが大事。そのため、いい香りを身にまとっていると美しくいられる気がするし、がんばろうと思えるんです。
香りがいちばん大事であることに変わりはないのですが、アイテム選びでは「製造工程」も重視しています。
たとえば、エキストラバージンオリーブオイルが100%だとしても、オイルを抽出するときに、どういう抽出の仕方をしているか。化学溶液を使っているのか、それとも使用していないのか。しっかりチェックしたうえで、もしも化学溶液を使って抽出していたら、買わないようにしています。説明書などにはあまり書かれていないのですが、オイルの抽出方法で、化学溶液を使って抽出しているものが結構あるんですね。
だから、天然の絞り方をしている伝統圧搾(あっさく)製法や低温圧搾製法で作っているかどうかにこだわります。見えないところだからこそ、大事だなと。
素材も大事だけれど、そのようにていねいに思いを込めて作られたものを受け取ると、こちらもそれをていねいに使うようになりますし、自分の生活や生き方そのものも大切に思えるようになる気がします。
<02. FITNESS>
体ではなく「心のダイエット」が大切。毎日30~40分のトレーニングもヘルシーな食事もより楽しくなります
運動に関しては…私、めちゃくちゃストイックなほうかもしれません(笑)。
以前はアスリート並みにトレーニングをしていました。いまは、1日30~40分くらい、もも上げやスクワット、その他の筋トレなどをしています。
基本的に食べることが大好きなので、本来は腹八分が理想的なのでしょうが、たまに12分目くらいまでいっちゃいます(笑)。そこをガマンするとストレスがたまってしまうので、食べすぎたと思ったら、それ以上に運動したり、お風呂に入ってできるだけ多く汗をかいたり、次の日の食事を控えたりして調整を。
もともと、自分が太ることに対してすごく敏感で、つねに「太ったかも?」と気にするタイプ。
デビュー当時は若かったこともあり、それなりにスリムでいられたのですが、20代に入ってからは、ときどきプラス8~10kgになったことも何度かあり、太ってはダイエットをする…というのをくり返してきました。ドラマ『ホリデイラブ』のときにがんばってやせたあと、また少し太ってしまって…。
いまは、自分のなかでのベストな体重、体型に戻り、やっと自分が理想だと思えるカラダに近づけたかな、と思います。体重、体型ともに安定しているので、この20年でようやく近づいてきた感じですね。
仲良しで大先輩の松田美由紀さんからは、「なんで、まーちゃん(まりかなので)、そんなダイエット、ダイエットって言っているの? そんなのいらないよ」って、そんなことしなくてもいいんだよってずっと言っていただいていたんですが、当時は仕事がいまほどあったわけではなく、時間もあったので、「体型だけはずっと保っていなければいけない」「お仕事をするにしても、つねに動ける体でいなければいけない」という思いで、ストイックなまでにジムに通って運動をしたり、ダンスレッスンを受けたり、食事制限をしたりしてダイエットに励んでいました。
もちろん、女優だからやせていなければいけないということはなく、ふくよかでもいいと思うんです。ある程度体型を維持しておきたい、というのは私の意識の問題で、自分にどこか甘えがあると、きっと私はもう何もやりたくなくなってしまうのではないか、と思ったんです。やっぱり、女優としてお芝居をしたかったので。
ただ、「美しさ」というのをウリにしたいと思ったことは1ミリもなくて、お芝居で認められるためには、まずは自分を律するっていうのがすごく大事で、私のなかではたまたまそのためのひとつが「体型維持」だっただけ。
だからこの20年、10代のころの体型と変わらぬよう、必死に努力し続けてきました。もちろん、年齢とともに体は変わってきますし、その変化を受け入れるのも大事なこと。だけれど、やれることはやりたい。
よく「筋肉は裏切らない」っていいますけど、何度か上下したものの、ここ10年くらいはほとんど変わっていないんですよ。
最近になって、美由紀さん(松田)が、「ずっとあんなにがんばっていたけど、正解だったんだね」って言ってくれたのはうれしかったですね。
「ダイエット」って聞くと、やせることをイメージしがちですけど、私は体ではなく「心のダイエット」だと思っています。
心は体とつながっているので、お芝居をしたい、こんな役を演じたい、だからこの体型が必要、って思うと、運動やヘルシーな食事がまったくツラくないんです。それが、最終的には体にも表れる。
おこもり生活で、なかなか思うように運動ができない日が続いていますが、まずは心を整える「心のダイエット」からはじめてみてはいかがでしょうか。
<後編>では、引き続きダイエットについてのお話のほかに、食生活やメンタルコントロールなどについてもご紹介します。お楽しみに!
Profile
松本まりか(まつもと・まりか)
東京都出身。2000年、テレビドラマ『六番目の小夜子』で女優デビュー。
2018年、『ホリデイラブ』の井筒里奈役での“怪演”で一躍脚光を浴び、2019年「ゆうばり国際映画祭 2019年ニューウェーブアワード」を受賞するなど存在感を増している。同年11月には、15年ぶりとなる写真集『月刊松本まりか 汀』(小学館)を発売し、話題となる。フジテレビ系『シャーロック』やテレビ東京『死役所』、テレビ朝日『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』など話題のドラマにも次々に出演。今後、カンテレ・フジテレビ系『竜の道 二つの顔の復讐者』(毎週火曜21:00~)に出演予定。
取材・文/FYTTE編集部