個性と才能、美しさを携えながら、第一線で活躍する女優、タレント、モデルのみなさん。彼女たちはふだんどのようなセルフケアやメイク、食生活、フィットネスなどを実践しているのでしょうか? 外見はもちろん、内面もキレイでいるための“メソッド=方法”を教えてもらう本企画。
今回のゲストは、タレント、女優として活躍するベッキーさん。自らを健康マニアと称する彼女は、体や肌に関する本をたくさん読み、試し、納得できるものを生活のなかにとり入れているそうです。食事や生活習慣は、肌や表情にも反映されることも実感しているのだとか。
そんなベッキーさんが実践するキレイの習慣を教えていただきました。
※記事は2020年1月末に取材したものです
Contents 目次
食前のフルーツと白湯で、体の内側からキレイに!
食事は自炊が中心。食材は、健康のことを考えて、できるだけ無農薬やオーガニックのものを選ぶようにしています。たんぱく質は魚が多く、お肉はあまりとらないですね。
食事のときに意識しているのは、まず食前にフルーツを食べること。フルーツというと食後のイメージがあるかもしれませんが、私は必ず食前。体ってスポンジみたいなもので、最初に入ってきた栄養からよく吸収するそうなんです。だから、ビタミンや食物繊維をたっぷり含んだフルーツを満腹のときに食べるのはもったいないですよね。
朝、起き抜けに白湯を飲むこともずっと続けている習慣です。体は外側からいくら温めても、内臓が冷えているとなかなか温まらないんです。白湯を飲むと、体の内側からじんわり温まってくるのがわかるし、血流もよくなるから顔色もよくなります。
時間に余裕があるときは、南部鉄器の鉄瓶で10分くらい沸騰させた白湯を飲むのですが、鉄瓶で沸かすと鉄分もとれるし、味がまろやかになっておいしい。体の温まり方も違いますよ。少し手間はかかるけれど、その手間こそがのちの健康や美容にもプラスになると思っています。
過剰な洗浄はしません。必要な皮脂を残すことで、肌の調子も上向きに
私は、ボディも髪も基本はお湯洗浄。特別に汚れたときは例外ですが、シャンプーを使うのは、週1回程度です。
日常生活の汚れであればお湯でも十分落ちるし、過剰な洗浄は必要な皮脂まで落としてしまうと、乾燥などの原因になってしまうそう。最初は少し抵抗があったけれど、これをルーティンにしてからは肌がカサつくこともないし、髪もふっくらしてきました。
それから、朝は洗顔もしません。じつは皮膚って水に濡らすと、その水が蒸発していく過程で角質内部の水分まで奪ってしまうそうなんです。水仕事をしたあと、手がカサついたり、荒れたりすることに身に覚えがある人も多いと思いますが、顔も同じ。だから、皮膚を水にさらすことは極力避け、肌が持つ潤いを逃がさないように意識しています。
「朝は顔を洗うもの」「シャンプーやボディソープで毎日洗う」が、常識のようになっているけれど、皮膚や髪にとってそれがベストとは限らないですよね。実際、私は洗うことを最小限に抑えてから、肌も髪も調子がいいし、トラブルもありません。
30代になってからは、素を生かしたナチュラルなメイクに
ふだん、ファンデーションはほとんど使いません。肌を呼吸させたいということもあるのですが、甘やかさないためという理由もあります。肌自身がファンデーションの存在を知ると、頼って怠けてしまう気がするんです。「素がさらされているんだよ」「自力でがんばれよ」って、スパルタでいたほうが、キレイな肌が育っていくんじゃないかと思うんです。
ポイントメイクは、20代のころと今ではだいぶ変わりましたね。
20代のころは目をいかに大きく見せるかにこだわっていましたが、今はできるだけナチュラルに仕上げることを意識。ビューラーも、アイラインも使わなくなりました。
仕事でも20代のときはずっと同じメイクさんに担当いただいて、お決まりの「ベッキーメイク」をしてもらっていました。もちろん、アイラインも必須。だけど、33歳くらいのとき、「ベッキーはこう」という固定された考えを取り払い、いろいろなメイクさんにお願いしてみることにしたんです。
そんなとき、あるメイクさんがアイラインを引かないことがあったんです。それまで、アイラインは絶対に必要だと思っていたので、正直びっくりしましたし、不安もあって、なぜ引かないのかを尋ねてみました。
すると、「アイラインを引くと、目の形が変わってしまうから。その人本来の目の形を生かしたい」と教えてくれました。その考えに、私自身、すごく共感しました。それまではあれこれプラスしていたけれど、それをきっかけに、引き算するメイクに変わりましたね。
睡眠こそ、何よりの健康法! 大事なのは、日中をどう過ごすか
私は健康マニアなので、さまざまな健康法に興味があるし、あれこれ試してきましたが、結局、いちばん大事なのは睡眠! 睡眠に勝る健康や美容法はないと思います。
以前、スケジュールに余裕ができたとき、突然、肌の調子がぐんとよくなったんです。特別なことは何もしてなかったので不思議だったのですが、よく考えてみたら、そのとき、とにかくよく寝たんです。肌の調子がよくなったのも、睡眠の力に違いないと思い、そこから睡眠ついていろいろ勉強しました。
今では、日中の疲れをとるために眠るのではなく、「いい睡眠をとるために日中がある」――そのくらい睡眠を重要視していて、毎日、睡眠を中心としたタイムスケジュールを考えて過ごしています(笑)。
まず大事なのが、朝起きてすぐに太陽の光を浴びること。人は朝起きたときから、夜の睡眠の準備が始まっていて、起床の約16時間後に眠くなるメカニズムが備わっているそうなんです。朝、起きてもカーテンを閉めた暗い部屋で過ごしていると、体は起きたと自覚しないので、そのカウントダウンが始まらない。すると、夜、寝つきが悪くなくなってしまうんです。
日中の仮眠は体のリズムを狂わせてしまうのでしませんし、就寝3時間前までに夕食を済ませることや、1時間半前くらいに半身浴で体を温めることも、よい睡眠を得るためのコツ。枕やシーツ、カーテンも眠りにいいものを揃えました。ただ…、寝る前のスマホゲームだけはやめられなくて(笑)。
でも、ストイックにやりすぎないことも大切だし、100%完璧にしなくても、今は理想の睡眠ができているので満足しています!
<ベッキーさんのインタビューはまだまだ続きます。後編もお楽しみに!>
ベッキー profile
1984年、神奈川県生まれ。
「おはスタ」(テレビ東京)でデビューし、バラエティ番組を中心、ドラマ、映画、ファッション誌などで幅広く活躍。アートでは、2度の個展を開催。また、映画『初恋』(2月28日公開)では、恋人を殺されて復習に燃える女性、ジュリを熱演。鬼気迫る演技も話題に。
撮影/臼田洋一郎 メイク/AIKO スタイリスト/永田彩子 取材・文/柿沼曜子
KIREI NOTE キレイノート|キレイを求めて旅するノート