たんすのこやしがない、スタメンクローゼット作りのコツ。今回からは、アイテムひとつひとつにフォーカス! 第1回は、冬の主役「コート」。スタメンコート選びのコツ、必要な枚数のそろえ方についてスタイリストの筆者がご紹介します。
Contents 目次
コートの適正量とは
コートは何枚あればベストなのか。
衣類のなかで最も高額に位置づけられ、最もクローゼットの専有面積を占領するものだからこそ、自分にとってベストな枚数をまずは考えてみましょう。
ひとつは、コートのメンテナンスにかけられる金額。
ホームクリーニング可のコートもありますが、一般的にコートはクリーニングを必要とすることが多い衣類です。そのため、維持するためのランニングコストに、一体自分はいくらまでかけられるのかを考えてみましょう。
次に、収納スペースにおける面積です。コートはかさばるうえに、たたみではなく吊りで収納を必要とする衣類です。限られた収納スペースのなかで、どれだけ場所を使っていいのか考えてみましょう。
この2点を考えるだけでも、自分に必要な枚数が想定できますし、これから先コートを買う場合にいたっても、見つけたコートを買っていいのか止めたほうがいいのか、ジャッジしやすくなります。
コートを着られる期間はわずか
住んでいる場所によって多少異なりますが、四季がある日本の場合、コートを着る期間というのは、一年においてごくわずか。お金も場所代もかかるのに、使える期間がすごく短いんです。コート自体のお値段が高かろうが、安かろうが、持っているだけでコートって意外とコスパが悪いですよね。
仮に12月~2月に着用するとして約14週。1週間、毎日違うコートを着たとしても、1枚につきたった14回しか着る機会はないのです。ちなみに、仮に平日用、休日用と合計2着のコートがあったとすると、平日用で約70回、休日用で約30回です。たった2枚のコートでもこの程度の回数なのです。それぞれ少なく感じるか、多く感じるか。これらの捉え方によって、自分にベストな枚数がより明確になります。
あなたの“アシ”は何ですか?
自分が所有していいコートの枚数が段々とわかってきたところで、ラストは所有するべきコートを具体化! スタメンコートはずばり、あなたのアシで決まります。
アシ=交通手段。交通手段が何かによって、着やすいコート、着にくいコートは明確です。
例えばメインの交通手段が車の場合、ロングコート、とくに厚手のコートは運転の際にジャマにもなり、脱いで持ち歩いたところで移動先でも室内が多いとなると、暑くて着られず使い勝手が悪く感じます。
丈はショートかミドル。ボタンのないガウンタイプのコートが着やすいため、結果としてこういうタイプがスタメンコートになります。
自転車の場合、ロングコートは運転しにくく、ボタンのないガウンタイプだと防寒ができないことから使いづらさを感じます。
丈はショートかミドル。ボタンやファスナーがついて、厚手のコートが、結果としてスタメンコートになるはずです。
このように、冬に活躍するスタメンコートは交通手段次第といっても過言ではありません。ぜひ“アシ”を第一に考えてコートを選んでみてください。
カジュアルな2枚のスタメンコートに加え、筆者が今季買い足したのは、ドレッシーなショート丈ポンチョ。袖幅が太いニットも余裕で通り、ストレスフリーです(マックスマーラ)。
次回は、コートに続き冬の主役アイテム「ブーツ」についてお届けします。