美容に関するテクニックから、ときには人生について、全方向に経験豊かなアラフィフがズバズバ斬りつつも、親身にじっくりお答えする美容研究家・岡江美希さんの「お悩み相談室」。今回は「40代はどのような化粧品を使えばいいのか?」なるお悩みにアドバイスしていきましょう。
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成分や値段、流行りもの…40代、使うコスメはどう選んだらいい?
「身につけるものは年相応のものを」。ファッションに関する話題でよく登場する言葉ですが、コスメではどうでしょう? 確かに歳を重ねると、隠したいものは増えますよね! シミやくすみ、小ジワやたるみ…とてもすべては隠しきれません(笑)。ではそこで、何を使えばいいのか? それは何を使うかという以前に「キレイになりたい」という心を持つことが大切です。
「こうありたい」という気持ちのありようが、毎日のスキンケアやメイクに反映されていきます。気分がのらなければ、気持ちが満たされるような映画を観るとか、素敵な場所に行くとかでもいいですね。そもそも、キレイになることに興味がないのに、高価なファンデーションを買っても意味がありません。年相応のものを使っているからといって、キレイな人になるわけではないのです。まずはこれを前提として、お話していきましょう。
ドラッグストアやバラエティショップで売っているような、いわゆるチープコスメのファンデーションはまず、デパコスなどと比べると美容成分があまり入っておらず、テクスチャーもイマイチ。そうすると、40代の肌のくすみ対策としては不十分。
基礎化粧品に関しては、あらゆる場所で常にお伝えしていますが値段以上に使う量が重要です。これはプチプラでもいいのでローションパックなどをとり入れて、とにかく「たっぷり」使って肌をうるおす! が基本です。「もったいない」は、キレイを遠ざけますよ。その後、美容液や乳液は標準量でOK。
メイクアップに関しては、値段よりも自分の顔を好きになることが、何よりも効果的。リップやアイシャドウなどは、自分に似合うメイクや挑戦してみたいメイクができればプチプラでも特に問題はなさそうです。
何を使うべきか。それは値段の問題ばかりではありません。歳を重ねると社会的なことにもより目が向くようになり、昨今注目の「サステナブル」なアイテムに関心を抱くかもしれません。
サステナブルだというアイテムはだいたいオーガニックであることを謳います。そしてそのメーカーが、社会通念にのっとって製品づくりをしているのは確かでしょう。しかし成分が肌にいいかどうかまではわからないもの。ひとつひとつ、表示されている成分を自分でチェックするしかありません。また、オーガニックコスメは総じてアルコール(エタノール)が多く入っているので、それが刺激となる人もいるでしょう。
コスメは基本、自分に合っているもの、しっくりくるものを使うのがいちばんです。そこには自分のライフスタイルや、予算、好みなども反映されているでしょうから。世間一般の基準よりも、どうなりたいのか? を考えたいですね。そうして、自分なりのキレイを目指していきましょう。
取材・文/木下 頼子