たんすのこやしを作らないシリーズ、第10回目は「バッグ」について。小物のなかでは収納面積を必要とするだけでなく、収納場所が服と同じ場合が多いからこそ、たんすのこやし化したバッグはジャマな存在になりがちです。そんな“たんすのこやし化バッグ”を速やかに一掃して、これ以上使わないバッグを増やさないためのコツをスタイリストの筆者がお話しします。
Contents 目次
たんすのこやしを作らない、バッグ選びとは
バッグ選びは、生活と性格にマッチしたものが、たんすのこやしになりにくいです。
例えば昨今のトレンドである、スマホが入る程度の小さいバッグ。
これは、ふだんの生活で、手ぶらで出掛けられるほど荷物が少ない人に合うバッグです。性格はというと、小さいバッグとは別にサブバッグを持ち歩くことが面倒に感じない人に合います。
生活と性格に合わないバッグは、いわゆる“気に入っているけど使わない”という、使用機会のないバッグになりやすいため、結果としてたんすのこやし化しやすいのです。
バッグの大きさは時代によってトレンドはあるものの、バッグは本来荷物を入れるためのもの。人が最終的にバッグに求めることとは、“必要な荷物を持ち運べる使いやすさ”に変わりはありません。生活と性格に合わないバッグは、真っ先に断捨離対象です。
バッグの適正量って?
バッグの適正量は、洋服と同じように、性格におけるマメさが適正量の決め手になります。
例えば、服を着替えるようにバッグを毎回変えたくない、バッグのなかに入れるものをいちいち入れ替えるのが面倒くさいという、いわゆるマメではない人であれば、極端な話、冠婚葬祭など特別なバッグを除くと、日々の生活では限りなく1個に近い数で十分足りるといえます。
ちなみに、こういったニーズ(中身を入れ替えるのが面倒)があることから、バッグインバッグがありますが、あれは生活パターンが1週間ほとんど変わらない人向けです。生活パターンが変わらない=持ち歩くものにも量にも大きな変化がないから、バッグインバッグの利点を大いに役立てることができるからです。
バッグを天気で選ぶメリットは大!
自分が持ち歩く荷物が入る大きさであることを前提としたバッグ選びをする。+αとして、天気別でバッグをそろえることがおすすめです。
たいして使っていないけど、汚れたり濡れたら困るお気に入りのバッグは、結果として使用頻度が低いため、たんすのこやし化していませんか?
いくらお気に入りでも、後生大事に持っているだけでは、その他大勢のたんすのこやしと同じです。
その点、天気が悪い日にも臆することなく使えるバッグのほうが、使える機会はたくさんありますし、たんすのこやしにもなりません。せっかく奮発してお気に入りのバッグを買うなら、天気が悪い日にも使えるバッグを買ってはいかがでしょう。
デルボーのバッグは、PVC(ポリ塩化ビニル)素材で水をしっかりはじくので、暴風雨のときにもバッグの中身がまったくぬれないんです。
しまむらのバッグは、合皮なので、本革のように水が染み込んでシミになることもなく水をはじくので、なかもぬれず雨や雪の日にも安心して使えます。
マルニのバッグは、メッシュ素材なので、少々の雨であれば軽くふき取るだけでよく、ぬれてもすぐに乾くので、天気が悪い日に便利というのが理由です。
天気が悪い日は、雨などでバッグがぬれて、そのぬれたバッグで洋服をさらにぬらしてしまうという悪循環があると思います。上記のような特性をもつバッグだと、そういった事態を防げるところも利点です。
次回は、パンプスについてお話します。