今夏は異常な暑さで、湿気もすごく、さらには紫外線も最強レベルと、髪にとって3大悪の環境下でした。そんな環境ゆえ、カラーをしてもすぐに色が抜けてしまったり、毛先はパサパサ、カスカスな状態になってしまったことで、例年以上に夏が過ぎたこの時期の髪トラブルに困っているという人は少なくありません。そこで今回は、自宅でできるボロボロになった夏髪のお手入れ法をご紹介します。
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オイルのWづけと熱作戦!
オーガニック系のオイルとシリコンオイルの重ねづけを提案します。
オーガニック系のオイルと、シリコン系のオイル。同じヘアオイルですが、違いは系統だけでなく、浸透してとどまる“位置”が違うんです。
主に、オーガニック系は髪の“表面ちょっと下”、シリコン系は“表面”にとどまります。
つまり、オーガニック系オイルで髪の中を補充し、シリコン系オイルでフタをして外壁塗装をするイメージです。さらに、ただ塗布するだけでなく、ヘアアイロンやドライヤーを使って、熱を加えることで、ムラなく、しっかりとコーティングすることができます。
おすすめのオーガニック系オイルは、「ジョエルロティ Trackオイル3番」。このオイルは、成分のバランスがいいんです。
シリコン系オイルは、「ミルボン ディーセス エストクアルSO」。このオイルは、熱を加えるのに最適なシリコン量が含まれているのが特徴。
この手法、じつは古くは江戸時代、日本髪を結うときから使われています。毛髪に髪付け油をつけ、熱した鉄のコテで油分をなじませていたのです。こうすることで、毛髪は油分でしっかりとコーティングされて丈夫になり、熱でやわらかくなった油は、冷めるまでの間、飴細工のように自由自在に髪を扱いやすくできたのですよ。
トリートメント浴
ヘアケアのいちばんお手軽な方法として、トリートメント浴があります。
トリートメントの原液に、髪をしっかり浸して30分放置します。
ふだん、トリートメントをつけても、あっという間に流してしまいがちな人は多いのでは。だからこそ、時間を味方につけることは結構効果があるんです。入浴中にトリートメントを塗布したら、タオルターバンをして半身浴をすることで行いやすくなります。
補足として、傷みすぎて、ケアをする気力もわかない…なんてときには、自分で髪を切るという手段もありです。一般的に傷んだ毛先とは、毛先に“すき”が入っているところまでを指します。
長さでいうと、毛先から3cm程度。そのくらいまでを目安にすると、美容院に行ってスタイルチェンジをするときにも影響がありません。
ぜひ参考にしてください。
取材・文/高田空人衣