年齢と共に着たいものが変わっていくように、必要な美容も変わっていくもの。自分はいつまでも同じ、いつまでも変わらないと思っている人でも、年齢と共にシフトしていくことはとても大切なことです。今回は、大人年齢に差し掛かる30代から始めたい美容と、30代までに卒業するべき美容について、美容師の日熊大志さんに教えていただきました。
Contents 目次
30代までに卒業する美容
<1>毎回ちがう美容室に行く
安く施術してもらえるクーポンを使って毎回ちがう美容室に行く、毎回ちがう美容師さんに髪を切ってもらうスタイルは、30歳までに卒業しましょう。ぜひ30歳からはひとりの美容師としっかり向き合って、自分に合うスタイル探しをすることを始めてください。
髪の毛を切ることは、美容師なら誰にでもできますが、キレイに切ることは、誰でもいいというわけではありません。外見の魅力は、ヘアスタイルが直結しています。外見が顕著に変わり始める30代だからこそ、自分のヘアスタイルをしっかりと任せられる美容師につくことを、30歳からは始めましょう。
<2>なんでもコスパ重視
若くて収入がまだ多くないうちは価格重視でもよいのですが、上質な美容や、自分にあった美を求め、それが実際に必要となってくる30代からは、なんでもコスパ重視するのを卒業しましょう。
とくに、ヘアカットに関しては、30代からはお金をかけることがおすすめです。「ただ短くなればいい」なら、安価なカットでもよいのですが「今よりもよくなりたい」のなら、カット代にはお金をかけましょう。うねりなど、髪のクセというものは、年齢を重ねれば重ねるほど出てきます。残念ながら、安価なカットではカット時間が極端に制限されているため、個人の生えグセに合わせて切ることは不可能。よくすることを目的に切ってもらえるわけではないのです。
美容の悩みが増えてくる、または悩みが変わってくる30代からは、お金のかけどころをしっかり考えていきましょう。
<3>ハイリスクな施術メニュー
髪ならブリーチ、縮毛矯正などハイダメージを負う施術メニューは、20代でも髪の毛がボロボロになりやすいハイリスクの施術です。髪の毛が弱りやすくなる30代からは、これらのハイリスク施術を卒業することがまずひとつ。
もうひとつ卒業しておきたいのは、一度に複数の施術を行うこと。例えば、ブリーチとインナーカラーもしくはパーマとカラー、もしくはカラーと縮毛矯正を同時にするということです。複数施術は30代からはハイリスク施術の対象となります。
“若い頃はなにを食べても太らなかったけれど、年を重ねるたびに太りやすくなった”という話と同じで、若い頃はリスクなくできていたことでも、年を重ねると“リスクあり”に変化するのです。30代からはハイリスクを避けた施術選びを始めましょう。
30代から始める美容
<1>美顔機器
20代まではなにもしなくても肌がキレイだったという人も、30代になると突如現れるシミやシワ、乾燥や吹き出ものに悩まされることも少なくありません。
20代のときは美顔エステにヒーリング目的で行っていた人も、30代からは、悩みを解決するために通う傾向が高くなるように、肌悩みも20代と30代ではがらりと変わります。
そこで、30代からは美顔機器の日常使いを始めるのがおすすめです。肌質が変わっていく30代からは、人の手や化粧品では決してできないケアをすることによって大きく差ができてきます。家庭用美顔器のラインナップは昔と比べるとかなり増え、選択肢も豊富です。何事にも量より質が重視される30代からは、ホームケアに美容機器をとり入れましょう。
<2>サロントリートメント
お金を節約するために、美容室ではトリートメントをしないという選択をするのは20代まで。30代からは、カットのたびにサロントリートメントを行ってみてください。
それぞれの美容室が、さまざまな製品をとり入れていて値段もピンキリですが、高価だからといって高い効果が期待できるわけではありません。ひとつの目安として、トリートメントの劇的な進化をとげるきっかけにもなった、「マレイン酸」配合のトリートメントを採用しているメニュー、またはサロンで受けることをおすすめします。
最近のサロントリートメントは非常に優秀です。その優秀なトリートメントの扱い方を熟知した美容師の元で行われるトリートメントは、悩みが顕著に現れる30代からの髪をしっかりとケアしてくれるはずですよ。
年齢は誰でも平等に重ねるもの。そのなかで、自分がいかに元気で美しくいられるかは、変わりゆく自分を受け入れて、それに応じた対策をすることが必要です。ぜひ参考にしてくださいね。
取材・文/高田空人衣