シャンプーは毎日しているし、とにかく清潔を心がけているのに、なぜか肩にはいつも“フケ”が落ちている…。なんで、どうして?
対策しているのに結果が出ないと落ち込みますよね。
しかし、その対策がじつは間違っているものだったり、自分に合っていなければ、このまま続けても改善することはなく、ますます落ち込む一方。そろそろ、結果が出るやり方に変えてみませんか?
今回は、数々のメディアで活躍する美容師の木村旭宏さんに、清潔にしていてもフケが出てしまう原因と、その対策を教えていただきました。
Contents 目次
■:フケってそもそも何?
「フケ」とは、古くなった頭皮の角質がはがれ落ちたものです。つまり顔や体の皮膚からはがれ落ちる角質、すなわち“垢”と同じものなのです。
これは、正常な新陳代謝によって頭皮にある角質がはがれ落ちることによるものですから、決して異常なことではなく、誰にでもあることなんですよ。
しかし、頭皮にトラブルが発生して大きくなった角質が、傷口の“かさぶた”のようにはがれ落ちると、みなさんがまさに悩んでいる「フケ」になるんです(木村さん)
■:フケが最も増える時期って?
年中フケに悩まされている人はわかりにくいかもしれませんが、フケが出やすい時期はあります。それは、“冬の時期”です。
冬は空気が乾燥している上にエアコンやストーブなどを使用することで、より乾燥がひどい状態ですから、知らない間にどんどん頭皮が乾燥してしまいフケがとても出やすくなるんですよ。
乾燥によるフケの発生を抑えるにはお肌と一緒で、頭皮用の保湿アイテムを使うことが、最も効果的なのです(木村さん)
■:フケが出やすい人って?
フケが出やすい人は体質だと思いがちですが、体質よりむしろ“ストレスを抱えている人”です。
ストレスを感じると、交感神経が緊張し血管が収縮してしまいます。
そうなると、頭皮に栄養が運べなくなるので、頭皮のバリア機能が壊れてフケが発生しやすくなるのです。
フケを見つけて神経質に気にしすぎるのもよくありません。これもまたストレスの原因になってしまいます。
適切なケアを継続することで、改善が見えてくると自然と自信があふれてきますから、諦めずに対策することが大事です。
また、ストレスを抱えていると睡眠不足にもなりますし、生活習慣も乱れがちです。これらも結果フケの発生につながるので、ストレスを上手に解消していくことは必要です(木村さん)
■:フケが出やすくなるものって?
フケを防ぐために使うものとして、多くの人がシャンプーを使うと思いますが、間違ったシャンプーが原因でフケが出やすくなることも知っておいてください。
上記にもあげましたが、頭皮も顔や体と同じだと考えて。
例えば、乾燥がひどい肌に強いクレンジングを使うと、より乾燥して肌荒れがひどくなりますよね?これと同じです。
そのためシャンプーは、「フケ専用だからフケの解消にいいというわけではない」ことを踏まえて、自分の頭皮状態に合ったものを選ぶことが大切です。
また、シャンプーするときのお湯の温度が熱すぎる人も結構います。
37~39℃くらいのぬるま湯を使うように、心がけてください。また、シャンプーの原液を直接つけて洗うのではなく、お顔と一緒でシャンプーを泡立ててから頭皮につけたり、爪でゴシゴシではなく、指の腹でやさしく洗いましょう(木村さん)
■:フケが出にくくなる方法
フケを解消するためには、食事もとても大事です。
とくに大事なのはビタミンB群。レバーや卵、大豆、脂肪の少ない豚肉、カツオ、サバなどを積極的に食べましょう。
また、肌の皮脂分泌をコントロールして炎症を鎮める効果のあるビタミンCや、皮膚や粘膜の健康を保つビタミンAも、頭皮にいい影響を与えると言われています。
柑橘系や野菜、うなぎなども意識して食べましょう(木村さん)
フケが出てしまうこと自体は、決しておかしなことではなく、フケの程度が問題だったということが、意外な発見だった人は多いのではないでしょうか。
今現在フケに悩んでいる人は、あきらめなくて大丈夫。今回教えていただいたことを参考に、ぜひ正しいケアを継続してみてくださいね。
取材・文/高田空人衣