ヘアケアはいつもやっていることだけれど、毎日積み重ねていることだけに、きちんとできているかどうかで大きな差に! そこで、今回は、『大人の「品」は艶髪でつくられる』の著者で、美髪アドバイザーの田村マナさんに、つややかで美しい髪をつくるためのセルフケアのポイントを教えてもらいました。
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1日2回以上のブラッシングでつやを復活!
最近は、ふわっとしたエアリーヘアや無造作ヘアなどブラシを使わないアレンジが人気ということもあり、ブラッシングはほとんどしないという人も少なくないのでは?
でも、田村さんは「ブラッシングは、つや髪のために、もっとも手軽にできて重要なプロセスなんです」と強調します。
「髪のつやは誰にでも備わっているもの。今、カラーリングや白髪でつやが失われていたり、髪がパサついていたりしたとしても、ブラッシングすることでつやを引き出すことができるんですよ」
ただし、ブラッシングするときは髪を傷めないように注意も必要だそう。
「ついやってしまいがちなのは、髪のからまりを取ろうとしてムリにブラシを通してしまうこと。力任せに髪を引っ張ると、抜け毛や切れ毛を招くので注意が必要です。また、濡れた髪にブラシを通すのもNG。開いているキューティクルがブラッシングではがれ落ちてしまいます」
ブラッシングは、1日数回、最低でも2回するのがおすすめだといいます。
「頭皮の皮脂は髪のつやのもとになります。ですから、皮脂をしっかり行き渡らせるように、根元からしっかりブラッシングするのがポイントです。そうすることで髪全体のキューティクルが整って、つやが生まれます。トリートメントなどをつけなくても、つやが戻ってきますよ」
シャンプーは「なりたい髪」を考えて選択
いろいろなシャンプーが販売されていて、どれを選んだらいいのか迷いがちですが、「どんな効果を得たいか」を考えて選ぶといいのだそう。
「自分がどんな髪になりたいか、それと、地肌のタイプに合わせることも重要ですね。よく『ノンシリコンがいい』『オイルシャンプーがいい』などといわれますが、同じ成分でも配合などによって変わってくるので、私は1つの成分に惑わされないほうがいいと考えています。成分よりも効果を重視するのがおすすめ。例えば『パサつきをおさえたい』とか『エイジングケアをしたい』『カラーリングの退色を防ぎたい』とか。年齢や住んでいる環境によっても変わってきますから、それに応じて選ぶのがポイントといえますね」
コンディショナーやトリートメントは? なんとなくセットで使っている人が多いと思いますが、コンディショナーやトリートメントも仕上がり重視で選べばOKとのこと。
「例えば、基礎化粧品は、人によって、化粧水はこのブランドで乳液は違うブランドがいいといった選び方をしますよね? それと同じで、自分がいちばん『髪の仕上がりがいい』と思えるアイテムを、感覚重視で選んで大丈夫です」
冷風ドライヤーでつややかさをアップ!
以前、田村さんに「髪を傷めるNG習慣」について聞いた回で「シャンプー後すぐにドライヤーで乾かすのが鉄則」というアドバイスをもらいましたが、ドライヤーの使い方にもポイントがあるのだそうです。
「ドライヤーは、短時間で、たっぷりの風量で乾かしたほうがきれいにまとまります。ドライヤーの熱は髪のつやを引き出す力があるので、じょうずに乾かすと美しい髪に仕上がりますよ」
手順を簡単にまとめると…。
(1)地肌から髪をすくうようにして指を入れ、地肌に向けてドライヤーの風を直角にあてて全体的にざっくり乾かします。
(2)手ぐしで髪を上から下に向かって軽くのばしながら、キューティクルを同じ方向に整えるようなつもりでドライヤーをあてます。
(3)手のひらで髪の表面をコーティングするように、上から下になでるようにしながら冷風をあてて仕上げます。これをするとキューティクルが整って、つややかさがアップ!
「最後に冷風をあてることで髪がまとまりやすく、つややかになります。ふだんまとまりにくい髪で悩んでいるという人は、温風で乾かすのと同じくらいの時間をかけて冷風でブローしてみてください。ぐんとまとまりやすくなりますよ」
参考書籍
田村マナ著『大人の「品」は艶髪でつくられる』(ワニブックス)
取材・文/小高希久恵