湯船につかるのは暑くてちょっと、というこれからの季節。でもエアコンなどで体は思いのほか冷えているもの。入浴よりももっと手軽にできる「手浴」で、しっかり汗出し&デトックスしましょう。
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デトックス効果を高める「手浴」とは?
お湯に手をひたすだけで簡単に体を温められる手浴は、夏にぴったりのデトックス法。
「体は温めると汗をかきます。汗が出るのは体温が1度上昇したサイン。体温が1度上がると代謝は12%上がり、免疫力が5~6倍に上がるといわれています」(イシハラクリニック副院長・石原新菜先生)
「免疫力が上がると白血球の働きがよくなり、老廃物をきれいにしてくれます。また、汗の中には代謝によって出る代謝物、いわゆる“ゴミ”が含まれているので、汗をかくことはそうしたゴミを体外に出すことなのです。ふだん汗をあまりかかない人が初めて手浴をして汗をかくと、始めのうちはゴミや老廃物が含まれたベタベタした汗が出てくることも。でも2回、3回とくり返すうちにサラサラした汗に変化。つまり老廃物が出きった証拠。暑い時期でも手浴なら簡単。毎日おこなって体を温め、サラサラの汗をかける体づくりをしましょう」
よりデトックス効果を得るために、基本の手浴のやりかたと、さらに効果を高めるテクをご紹介!
基本の手浴のやり方
43℃のお湯に手を15分間ひたす
少し熱め(43℃ぐらい)のお湯を洗面器の7分目程度まで入れ、15分間手首までひたす。温度が下がったら、熱めのお湯をつぎ足しながらできるだけ43℃をキープして。
もっと手軽にやりたい人は、ホットタオルで代用OK
手浴よりもさらに手軽な方法としておすすめなのがホットタオル。お湯でタオルをしぼり、レンジで加熱(500Wで30秒程度を目安に)。手をタオルで包み込めば、ふんわり温か!
午前中に行うとデトックスにより効果的
午前中は、副交感神経が優位で体がリラックスしている状態。汗や老廃物を排出しやすいモードなので、手浴をするなら午前中が◎。また夜寝る前も、同じように副交感神経優位になっているのでおすすめ。
洗面器とお湯があればどこでもできる手浴。やり方をマスターしたところで、さらにデトックス効果を高めるテクニックをチェック!
【テク1】温冷交互の手浴で血液の流れを促進
温かいお湯に手をつけると血管が広がり、冷たい水につけると血管が収縮。それを交互にすることでポンプのような役割を果たし、血液の流れがアップ。お湯に3分→水に30秒を3セットくり返して。
【テク2】爪もみプラスで末端までポカポカに
体の末端である爪は神経が集まっている部分。 もむことで自律神経を整え、体をリラックスさせることができます。リラックスすると血液の流れもよくなり、血液が末端まで行きわたって冷えが解消。
【テク3】しょうがや塩で保温効果をより高める!
しょうがは食べるだけでなく、皮ふを通して摂取しても体を温める効果があります。また塩は皮ふの表面にうすい皮膜をつくってくれるため、 熱を逃がしにくく温かさが長持ちします。
塩
食用の粗塩などをスプーン1杯 程度お湯に溶かします。最後は 真水で洗い流さず、塩分を残して。
しょうが
しょうがを皮のまますり下ろし、 ガーゼなどに包んで口をしばってお湯の中に入れます。
【テク4】アロマの香りでリラックス&温浴効果アップ
種類によってさまざまな効果がある精油を、お湯に垂らして“アロマ手浴”に。いい 香りでリラックスでき、副交感神経が優位になり血流もアップ。
【テク5】手浴前のしょうが紅茶で汗出し効果倍増
紅茶は利尿作用があり、体を温める飲み物。そこにしょうがを入れると、全身の血流をよくして汗を出しやすくしてくれます。手浴の前に1杯飲むと汗の出方に差が出るはず。少し甘みがほしいときは、体を温める黒糖をプラスしても◎。
しょうが紅茶の作り方
皮をむいたしょうがをすり下ろし、温かい紅茶に入れるだけ。しょうがは生のものがベストですが、なければ粉末やチューブでもOK。
監修/石原新菜、取材・文/遊佐信子、撮影/徳永徹