暑い日はパパッとシャワーで済ませたい入浴も「入るだけでやせる!」と聞けば湯船にお湯をはりたくなる人も多いのでは? 体を清潔にするのもバスタイムの重要な目的ですが、せっかく時間をかけるのならば、ダイエットや体質改善に役立てたいもの。入浴に関する知識を知って、充実のバスタイムを過ごしましょう!
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入浴の消費カロリーは10分間のウォーキングに匹敵
お風呂に1分間浸かることで消費されるエネルギーは、体重1キロあたり0.0606kcalといわれています(温度による増減はあり、温度が高くなるほど消費カロリーも高くなります)。たとえば体重50kgの人が、10分間入浴したとすると、消費されるのは約30kcal。これは10分間、やや早歩きでウォーキングしたのと同じぐらいの消費カロリーになります。ご飯に換算すると、約20g、大きさにしてみるとお寿司のシャリぐらいといったイメージです。こうして具体的な数値で見てみると、ダイエット効果ってそれほどでもないんじゃないの?! と思われる方もいることでしょう。
むくみ撃退、基礎代謝アップで、消費カロリー以上のダイエット効果が!
じつは、入浴におけるダイエット効果には、消費カロリー以上に重要な要素があるのです。それが、デトックスと基礎代謝アップ。お湯に浸かっていると、顔や首筋に汗を感じることで分かるように、入浴中、私たちは大量の汗をかいています。この汗が体内にたまった老廃物を排出し、むくみを解消してくれるのです。むくみがとれれば、顔や体がスッキリとした印象に。体重ではなく、老廃物を減らすことでダイエット効果が得られます。
さらに、体全体をあたためることで基礎代謝が高まりますので、たまった脂肪が燃えやすくなります。また、基礎代謝が上がるということは、血液の循環がよくなるということですから、冷え性改善にも効果があります。
正しい入浴法 6つのポイント
ただし、正しい入浴法を実践しないとデトックスや体質改善効果は十分に得られません。たとえば、体が冷えたからと急いで熱い(42度程度)お風呂に入り、さっと上がってしまうのは逆効果。体の表面だけがあたたまり、体の芯は冷えたままなので、湯冷めが早く、冷えの原因となってしまうのです。やはり、体の芯からじんわりとあたためるのが大切。ほかにも、正しい入浴のポイントをまとめてみました。
ポイント1 食前はダイエット効果大、食後はNG
食前にお風呂に入ると胃液の分泌が抑えられ、食事量を減らす効果が。逆に食後の入浴は、胃や腸などに血液が集まらず、消化不良の原因となります。
ポイント2 水分補給を忘れずに
1回の入浴で分泌される汗は200~400ml。脱水症状を避けるためにも、入浴前・入浴後にはコップ1杯程度の水を飲むようにしましょう。入浴中にも水分をとれば、汗をかきやすくなり、デトックス効果もアップします。
ポイント3 お湯はぬるめ
熱すぎるお湯は心臓に負担をかけるため、長時間の入浴には向きません。デトックス効果や冷え性改善を狙うなら、お湯の温度はぬるめ(38度~39度)が最適です。発汗作用のあるバスソルトを利用してもいいでしょう。
ポイント4 まずは体をあたためる
髪や体を洗う前に湯船に入り、体全体を5分ほどあたためることで、汗をかきやすくなります。手足や体の汚れは、浴槽にためたお湯を「かけ湯」にして、ざっと落としておきましょう。汗をかくので、メイクは入浴前に落としておくのがベストです。どうしても抵抗があるという人は、肘から指先までをしばらく熱め(42℃程度)のお湯につけておきましょう。末端があたためられることで汗をかきやすくなります。5分ほどお風呂につかったあと、髪や体を洗い、再び浴槽に入ります。
ポイント5 20分以上つかる
20分間つかりつづける必要はありません。少し休憩したいと思ったら、浴槽から出て一休みしてもOK。トータル、20分以上入浴し、体の芯からあたためましょう。
ポイント6 楽しみながら続ける
ダイエットや体質改善は1日にしてならず。毎日の入浴習慣の積み重ねが、大きな効果を生み出します。楽しみながら続けるためにも、アロマや入浴剤、音楽、スマホ、読書などを取り入れるなどしてみましょう。体調のすぐれない日はムリをしないことも大切です。
寒さが厳しくなり、脂肪もため込みやすくなるこれからの季節。正しい入浴方法で身も心もスッキリと過ごしたいものですね。
文/FYTTE編集部