乾燥がきびしい季節になってくると、スキンケアもトロ~リとした濃厚なものに手を出したくなってきませんか? カサカサになった肌を癒してくれそうな「オイル美容」もそのひとつ。でもそこに「待った!」の声を上げるのが、美容研究家・岡江美希さん。それは一体なぜ…?
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美容オイルはポイント使いで!乾燥対策のマストアイテム
「オイル美容」という言葉がすっかり定着したことからも、いかに人気を集めているかがわかりますよね。でも私は「水溶性」のお手入れを重視していますので、オイルを使うのは、寝るときに目の周りにオリーブオイルやココナッツオイルを薄~く塗る程度です。美容液を塗ったあと、軽くふたをしてあげるイメージです。
オイルを使うと実感するのは、肌に「ハリ」が生まれること。一方クリームですと、肌がやわらかくなる感じね(だからたるみの原因になることも…!)。スキンケアではなく、革製品のお手入れも、昔からオイルが使われてきたでしょう? それを考えるとやっぱり、動物の肌とオイルは親和性が高いように思えます。
だからと言って、洗顔後の肌に「オイルのみ」はもちろんNG。それですと保水力が足りず、肌がシワっぽくなってしまいますよ。化粧水をていねいに重ねづけして保湿し、その上からオイルを薄く塗ってあげましょう。化粧水のあとは美容液をつけるのが理想的ですが、なんならここはスキップしてもかまいません。
私が使っているオイルは広島の江田島で採れたという、完全無農薬のオリーブオイルから作られた美容液。美容用オイルの中にはスクワランなど動物性のものもありますが、あれは合う合わないが大きいように思えます。いずれにしても、塗りすぎると自分で皮脂を出す力が弱まりますので、ごく薄く塗る程度にしてくださいね。
私が昔からおすすめしている「オリーブオイルのクレンジング」の場合は、食用のオイルでOK。乾いた肌に指先でオリーブオイルをなじませて、ティッシュで数回オフしてから、シンプルな石けんで洗い流します。
次はオイルを使ったボディケアについて。
私はこの季節も全身に化粧水を塗るくらいなんですが、かかとがどうしてもガサガサになるのよね。ですから1か月に1回くらい、角質ケアアイテムの「スクラッチ」で余分な角質をオフ。気持ちいいくらい角質がゴソッ! と取れて(なかなかに快感です)、ヒールで硬くなった足指のつけ根もツルっとなるの。ちなみに冬は寒さで肌のターンオーバーが滞りがちになりますから、顔の角質ケアは必要ありません。
なんとなく肌がごわついてスクラブを行う人もいますが、水分保湿を高めればターンオーバーも整い、ごわつきも解消。冬の美肌づくりは保湿をしっかり行い、余裕があれば温タオルで血行促進してあげましょう。そんな感じで、オイルを上手に取り入れて、冬も美肌を守りぬいて!
取材・文/木下 頼子