いつも体がだるい…、たくさん寝たのに疲れがとれない……。そんな経験ありませんか? そのだるさや疲れをとるには、お風呂が有効です。『お風呂研究20年、3万人を調査した医者が考案 最高の入浴法』の著者で、お風呂は疲労回復に最適とおすすめする早坂信哉さんに、その入浴のポイントを伺いました。
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疲れがとれる正しい入浴の仕方とは?
疲労回復にとって、しっかりと血液を体のすみずみまで行き渡らせる「血液の循環」と「自律神経スイッチの切り替え」、そして「睡眠」の3つが大事になってきますが、それらは湯船に浸かることで解決できるといいます。そこで、疲労回復できる入浴ポイントを5つご紹介します。
(1)温度の目安は40℃
「40℃は、人によっては『少しぬるいかな?』と感じるくらいの温度ですが、幅広い年齢層や体力層にとって低リスクな温度です。10~15分くらいの入浴時間でも十分に体が温まるので、血液の流れもよくなり、疲労回復やリフレッシュ、体の痛み改善につながります」
(2)「全身浴」で肩まで浸かる
「全身浴は、静水圧と浮力の作用によって体のすみずみまで血液を送ることができ、温熱効果もアップします。ただし、いきなり浴槽に浸からずに、必ずかけ湯でお湯に体を慣らしてから入ること。また、心臓や呼吸器系に疾患のある人は、事前に主治医に相談しておくこと。肩まで入ると息苦しさを感じる人は、ムリしないで半身浴にしましょう」
(3)浸かる時間は10〜15分でOK
「湯船に浸かる時間は10〜15分で十分です。このくらいの時間なら心身に大きな負担はかかりませんし、しっかりと体が温まります。目安は顔や額が汗ばんでくるくらいです。毎日湯船に浸かっていれば、15分以上、ガマンして長く浸かることは不要です。
10〜15分の入浴時間でも、息苦しさを感じたときは、自律神経のスイッチが交感神経に入っていることもあるので、浴槽から出て休みましょう。くれぐれもお風呂のガマン大会は控えてください」
(4)入浴剤でリラックス効果をアップ!
「入浴剤で、自分のお気に入りの香りを嗅ぐことで、リラックス効果を高めることができます。血流アップや疲労物質除去効果がある『硫酸ナトリウム』を含む入浴剤や、血管を拡張させて血流を改善させてくれる、泡が出る『炭酸系』の入浴剤もおすすめです」
(5)入浴後は、体を冷まさないこと
「お風呂から出たあとは、裸でのんびり過ごすのは厳禁です。のぼせてしまった場合以外は、扇風機や冷房で涼むのも基本的にNG。入浴でせっかく温まった体が冷めてしまい、血流のよい状態が維持できなくなるので、早めにタオルで水分をふき取って温熱効果を逃がさないようにしましょう」
参考書籍
『お風呂研究20年、3万人を調査した医者が考案 最高の入浴法』
文/奥沢ナツ